似た漢字を口で唱えて覚える方法がある。ここにはそのいくつかを掲げた。

  似 た 漢 字   区 別 法

(シュウ、ひろう)

(シャ、すてる)

あわせてひろい、つちにすてる。=合わせてひろい)、土にすてる()。 

(スイ、たれ·だれ)

(スイ、きり)

(スイ、おす)

(ツイ、つち·しい)

(チ、わかい·おさない)

いうはたれ、かねはきりなり、てにておす、きはしいなるぞ、のぎはおさなし。=言うはたれ)、金はきり)なり、手(てへん)にておす)、木はしい)なるぞ、禾(のぎ)おさなし)。

(メツ、ほろびる)

(ゲン、へる)

いちどひがでて、もえればほろぶ。ひとくちたべれば、すこしへる。=一度火が出て、燃えればほろぶ)。一口食べれば、少しへる)。 

(チョウ、つる)

(キン、ひとしい)

鈎·鉤(コウ、かぎ)

いっチョウ、にキン、むくちコウ。=一チョウ)、二キン)、ム·口コウの俗字)。 

(セキ、つむ)

(セキ、つむぐ)

いねならばつむ、いとならばつむぐ。=禾(いね)ならばつむ)、糸ならばつむぐ)。

(セン、ぜに)

(セン、はなむけ)

(セン、あさい)

(セン、いやしい)

(サン、かけはし)

かねはぜに、しょくははなむけ、みずあさし、かいはいやしく、きをばかけはし。=金はぜに)、食ははなむけ)、水(さんずい)あさし)、貝はいやしく)、木をばかけはし)。 

(ミ、いまだ·ひつじ)

(マツ、すえ)

うえのいち、いまだみじかく、すえながく。=上の一、いまだ短く()、すえ長く()。

 

(ギュウ、うし)

(ゴ、うま)

うしにつのあり、うまにつのなし。うし)に角(縦棒の出っぱり)あり、うま)に角なし。 

(カ、うり)

(ソウ、つめ)

うりにつめあり、つめにつめなし。うり)につめあり、つめ)につめなし。 

(カン、ほす)

(ウ)

カンぼう、ウばね。カン)棒(三画めをさす)、)ばね(最終画が左上にはねる)。

(キ·コ、おのれ·つちのと)

(イ、すでに·のみ·やむ)

(シ、み)

キコのこえ、おのれつちのと、したにつき、イすでに、なかば、シみは、みなつく。=(コと次の画との接しぐあいから)·の声、おのれ·つちのと、下につき(以上、)、·すでに、半ば()、·は、皆つく()。

みはうえに、すでにやむのみ、なかほどに、おのれつちのと、したにつくなり。は上に()、すでに·やむ·のみ、中ほどに()、おのれ·つちのと、下につく()なり。

(サイ、うえる)

(サイ、たつ·さばく)

(タイ、いただく)

(サイ、のせる·のる)

きはうえる、ころもたつなり、ことなるは、いただくなれば、くるまのすなり。=木はうえる)、衣たつ)なり、異なるは、いただく)なれば、車のす)なり。 

(リツ、くり)

(ゾク、あわ)

(アク、わるい)

(ヨウ、かなめ)

きはくりで、こめはあわなり、こころアク、にしのおんなは、かなめなりけり。=木はくり)で、米はあわ)なり、心アク)、西の女は、かなめ)なりけり。 

(シキ、しる)

(ショク)

(ショク、おる)

(シ、のぼり)

げんはシキ、みみショクなれば、いとはおる、はばへんこそは、はたじるしなれ。=言はシキ)、耳ショク)なれば、糸はおる)、巾偏こそは、はたじるし)なれ。 

(イン、よる)

(シュウ、とらえる)

(コン、こまる)

(カイ、まわる·めぐる)

だいはよる、ひとはシュウじんとらえられ、きはこまれども、くちめぐるなり。=大はよる)、人はシュウとらえられ)、木はこまれ)ども、口めぐる)なり。 

(バツ、うつ)

(ジュ、まもる)

(ボ·ボウ、つちのえ)

(ジュツ、いぬ)

たてばうち、すわればまもる、ひととほこ、つちにいちひく、いぬのかげかな。=立てばうち)、座ればまもる)、人と戈(ほこ)、土(つちのえ)に一引く、いぬ。犬)の影かな。

 

(ボ·ボウ、つちのえ)

(ジュツ、いぬ)

(ジュ、まもる)

(エツ、まさかり)

つちのうえに、いぬいっぴきで、ひとまもる、おのふりあげりゃ、ボウ·ジュツ·ジュ·エツ。=土の上(つちのえ」にかける。)に、いぬ戌。犬)一匹(「一引く」にかける)で、人まもる中の点を人に見立てる)、おの)振り上げりゃ、ボウ)·ジュツ)·ジュ)·エツ)。 

(コウ、つな)

(モウ、あみ)

やまでつな、なくしたらあみ。=山でつな)、亡くしたらあみ)。