来年1月に約10年ぶりに全面改訂された『広辞苑』(第六版)が発行される。広辞苑は国語辞典と百科事典を兼ね備えた画期的な辞書として、1955年に初版が発行され、現代では辞書の代名詞的存在となっている。

时隔10年,经全面修订的《广辞苑》(第六版)将于明年1月发行。作为兼容了国语词典和百科全书性质的划时代的词典,《广辞苑》自1955年发行了初版以来,如今已成为了词典的代名词。

今回の改訂では、「メタボリック症候群」「イケ面」といった新語など約1万語が新たに加わり、総項目は24万語になるという。

本次的修订加入了诸如“メタボリック症候群”(生活习惯病)和“イケ面”(帅哥),等约1万个新词,词条数量达到了24万。

そんな改訂版『広辞苑』の発行を報じるニュースの中で気になることが。

而在关于《广辞苑》修订版发行的新闻中,有一点让我留意。

とあるニュースで『広辞苑』はページ数が増えても本の厚さを変えず、紙を強く薄いものにしたりと工夫しているとあり、そしてその理由が「本を作る機械が厚さ8cm以上のものを作れない」となっていたこと。

某条新闻说:“即便《广辞苑》的页数增加,但书的厚度却不会改变,因为出版方会尽力降低纸的厚度。其理由是:书籍装订机不能装订厚度超过8cm的书。”

ソフト面もさることながら、ハード面でも様々な工夫と努力がなされていることに感動しつつも、またも疑問が。

原来出版方不仅要解决书的内容方面,还要作出各种努力处理书本身的装订问题,对此我深受感动,不过也依然抱持有疑问。

本の厚さに限界というのはあるのだろうか。

书的厚度是有界限的吗?

そこで、製本のプロ、東京都製本工業組合にお話を聞いてみることにした。

因此,我决定询问一下书籍装订的专家——东京都装订工业合作社。

厳密に言えば8cm以上の本は作れないとは言い切れないです。手での製本であれば8cm以上も可能です。それと、ハードカバーか雑誌かなどによっても違ってきますね。雑誌の場合は8cmを超えるものもあります。でも、ハードカバーの本の場合は、確かに機械の関係で作れないということはあります」

对方就此回答到:“严格说来,也不能就断言做不出厚度超过8cm的书。如果以手工装订的话还是做得出这种超厚的书来的。这根据书本身是硬封皮或是杂志的不同情况下也有差异。8cm以上的杂志也是有的。但是,在硬封皮的情况下,确实有因为机器的原因而不能装订的时候。”

なるほど。
東京都製本工業組合さんのお話によると、機械によっては8cm以上の本を製本できる機械が全くない、というわけではないとのことだけれど、その機械で広辞苑が作れるかどうか、というのは別の問題のよう。

原来如此。
就东京都装订工业合作社的回答来看,根据机器的不同,也不是说完全就没有可以装订8cm以上厚度的书的机器。但是,能否用该机器装订广辞苑似乎是因为别的问题。


広辞苑のような辞典は何度も何度もページ繰る。小説など一般書籍よりも耐久性なども求められるわけだから、それなりの技術は必要なのだろう。

像广辞苑这种词典会被反复地翻阅。因此需要使用比小说等普通书籍更耐用的纸张,也需要与之相符的技术。


東京都製本工業組合のホームページには「世界一?厚い本」として厚さ83cm、重さ72kgの本が紹介されていた。なんと『広辞苑』約10冊分の厚さ! これは昭和63年の文京区産業展の際に、区内製本業者の技術の粋を集めて可能な限り厚い本を作ろう、という試みで製作されたものとか。原稿は区の幼稚園、保育園児、小・中学生8037人が「文京区に託す夢」を絵や作文として自由に表現したものだそう。

在东京都装订工业合作社的主页上曾介绍过一本厚达83cm,重72kg的“世界最厚”的书。那可是相当于10本《广辞苑》的厚度啊。据说这是在昭和63年(1988年)文京区产业展的时候,为挑战书籍厚度的极限,集中了区内的各装订业者的技术精华而来的试验之作。书的内容是以“寄托于文京区的梦”为主题,让区内的幼儿园生,保育园儿和中小学生共 8037人自由发挥创作出的图画和作文。

「世界一?」とクエスチョンが入っているのは正式に各国の本と比べたわけではないので、という話だった。ちなみに、この本、当然のことながら一人で持って読むことはできません。恐るべし日本の製本技術!

也有人对其“世界第一”的地位怀有疑问,因为并没有和其他国家的书实际比过。顺带一提,这本书当然不可能由一个人捧着看的。日本的书籍装订技术还真是惊人啊!