万葉恋歌 「-藤の章-」(遊佐浩二) 15 变白,变白(下)
「ふわ~もう結構積もってるなぁ。はぁ~息が白い。」 もうだいぶ前から降っていたのかもしれない。庭の草木はほとんど雪に覆われて白くなっている。 「彼女も今頃雪見てるかなぁ…なんて。」 手の平を差し出すと、雪がふわりと落ちてくる。でもすぐに姿を変えて消えてしまう。 「まるで…彼女みたいだ。」 このまま雪が降り積もって、世界中を白く染め上げればいいのに。何も見えなくなるくらい…すべてを、白く…白く…そして、嫌なことを、忘れたいことを全部消してくれればいいのに。 『吾が恋は現在もかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも』 僕は悲しい恋をしている。きっと未来も、それは変わらない。 こんな弱気になるなんて、僕らしくないな…
“哇,已经积起来好多了呢。哈,哈的气是白的呢。” 大概是很早就下了。庭院里的草木几乎都被雪覆盖而变成了白色。 “她现在也在看雪,吧……” 伸出手掌,雪花降落下来。但立即就没了形状,消失不见。 “简直……和她一样啊。” 要是雪花能一直这样堆积着,把全世界都染成白色就好了。 染到什么都看不见的程度,一切都,变白……变白……然后,把讨厌的,想忘记的,全部都消除掉就好了。 『我恋在而今,多心伤;即如多胡山坳远,远处也断肠。』 我正经历着一场悲伤的恋情。未来也一定是。那是不会变的。 变得那么懦弱,真不像是我了。