“恋愛・結婚離れ”少数派になった20代既婚者

“不恋爱不结婚”20代已婚人士已成少数派

「一応報告で、僕、結婚しました」

“向大家报告,我结婚了。”

今年の4月、一年の同棲を経て妻と入籍した私は部署内で慣れない指輪を見せながら、上長と同僚にそう挨拶した。結婚して、自分ごとになった「夫婦関係」や「育児」への興味はぐっと増してきている。

今年4月,经过一年的同居后,笔者和妻子提交了结婚申请,之后笔者在公司一边向大家展示还没有戴习惯的戒指,一边告诉了大家结婚的消息。结婚后,笔者对“夫妻关系”“育儿”都开始产生了浓厚的兴趣。

そんな中、6月14日に閣議決定された2022年版の「男女共同参画白書」で20代男性のおよそ7割、女性のおよそ5割が「配偶者・恋人はいない」と回答したことを知った。

在这个过程中,笔者得知了一项数据。6月14日内阁会议制订的2022版“男女共同参画白书”中显示,有70%的20代男性和50%的20代女性都“没有配偶或恋人”。

つまり20代の半数以上が「結婚・恋人がいない」状態であるということ。「恋愛離れ」が広がる中、20代で結婚する人たちは「少数派」になったという訳だ。

也就是说,20代人群中超过一半的人“不结婚、没恋人”。在“不谈恋爱”潮流不断扩散的社会当中,20代的已婚人士已然成为了“少数派”。

「男女共同参画白書」を読み進めていくと「夫婦関係が破綻した原因」という項目にたどり着いた。「性格の不一致」や「親族の折り合い」などが挙げられる中、特に私の目を引いたのが・・・

继续往后看,“男女共同参画白书”中还有一项“夫妻关系破裂原因”内容。其中有“性格不合”“家人阻挠”等理由,但最让我在意的是......

“身体暴力”
女性 12.2%
男性 3.6%

“精神暴力”
女性 29.8%
男性 12.2 %

“经济暴力”
女性 21.6%
男性 5.4%

という三つの「暴力」において女性の方が男性よりも「夫婦関係が破綻した原因」として答えた割合が多かったことだ。「夫が妻を殴る」という昭和的な構造は令和になった今でも変わっていないのか・・・。新婚生活を始めたばかりの身としては気持ちが暗くなった。

相较于男性,这三项“暴力”是更多女性“夫妻关系破裂的原因”。“丈夫殴打妻子”这种昭和戏码居然到了如今的令和年代还是没有改变......。对于刚刚开始新婚生活的笔者来说,心情十分沉重。

一方で、「配偶者からの暴力」にはバリエーションがあることも知った。

另一方面,笔者也了解到“配偶的暴力”是有变化的。

配偶者暴力防止法の中での定義は、

《配偶者暴力防治法》中这一概念的定义是:

“身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を指します”

“身体上的暴力行为,或者以此为基准的,对身心造成负面影响的言行”。

つまり「身体的暴力」に限らず、行きすぎた言動も「暴力」にあたるようだ。

也就是说,“配偶的暴力”不仅局限在“身体暴力”上,过分的言行也是“暴力”的一种。

ここ数年、DVの件数は増え続けているという。警察庁によると「配偶者からの暴力事案等への相談件数」は2011年(34329件)から2021年(83042件)の10年間で約2.4倍になっている。

近年来,家暴事件不断增多。警察厅数据显示,从2011年(34329件)到2021年(83042件),日本“配偶暴力相关案件咨询数量”在十年间增长了2.4倍。

10年間で18倍以上…男性DV被害者は何故増える?

十年增长18倍......日本男性家暴被害者为何增多?

同資料によると女性の被害者は2011年の33183人から2021年では 62147人に増えている。同時に目を引くのが「男性被害者」の相談件数だ。こちらも増加していて、2011年1146人から2021年20895人、この10年で約18倍(18.4)になっている。

该资料还显示,女性家暴被害者从2011年的33183人增长到2021年的62147人。同时值得关注的是“男性被害者”的咨询数量也在增加,从2011年的1146人增长到了2021年的20895人,十年增长了约18倍(18.4)。

男性のDV被害者が増えているといっても、女性の被害者の3分の1ほどだ。しかし「DVの加害者は男」というイメージが強かった自分には意外な数字だった。DVの男性被害者が増えている背景には一体何があるというのだろうか。

不过,就算男性家暴被害者如此增加,依旧只有女性被害者的1/3。只是“家暴的一般都是男性”的刻板印象过于深刻,所以这个数字对笔者来说还是比较意外的。那么,男性家暴被害者究竟为何增多呢?

DV・ストーカー被害の支援を行うNPO法人「STEP」で、2012年から1200人以上のDV被害者・加害者を支援した栗原理事長に話を聞いた。

笔者向帮助家暴、跟踪受害者的NPO法人“STEP”栗原理事长进行了咨询,她自2012年起已经帮助了1200多个家暴家庭。

ーー男性のDV被害はちょっと意外な気がしたんですが、本当に最近増えているのでしょうか?

——男性家暴被害者让人比较意外,最近真的越来越多了吗?

NPO女性&人权支援中心 STEP 栗原加代美理事长:

男性の被害者が増えているというのは支援する側からも感じています。男性に対しては身体的に殴るというよりも言葉など、精神的に追い詰められるケースが多いです。

支援中心也发现近来男性被害者的增多。只不过在男性被害者中,比起身体的殴打,更多的是语言等精神上的虐待。

ーー具体的には?

——具体有哪些?

STEP 栗原理事长:

例えば「あんたってATMだよね」「男らしくない」と言ったり、最近だと家事分担などの考え方が変わり「父親なのになんで家事をしないの?」や「稼ぎが少ないくせに、家事全くしないよね」など今まではなかったものもあります。また連日、性交渉を求められ、夜寝るときは裸で寝るように強いられる。それで睡眠不足になって仕事に支障をきたすという旦那さんもいました。

比如说“你不过就是我的取款机而已”“一点都不男人”等等,加上近来社会对家务分担也有了新的看法,所以产生了“明明你是父亲为什么不做家务?”“赚的少还不做家务”等之前从未有过的情况。此外还有丈夫因为妻子在平时要求夜生活,强行要求晚上裸睡,睡眠不足影响工作等等事情也有发生。

ーーなぜ、そういう状態になってしまうのでしょうか?

——为什么会变成这样呢?

STEP 栗原理事长:

まず女性の社会進出が進み、経済的にも夫よりも強い女性が増えてきています。

首先是女性步入社会,越来越多女性的经济水平高于丈夫。

また、経済的に貧しい家庭が増え、共働きでなければやっていけない家庭では、お財布事情が喧嘩の原因になり易いです。

此外,经济贫困家庭增多,夫妻必须共同工作养家的家庭经常因为金钱问题争吵。

加えて、メディアなどで「精神的なDV」も知られるようになり、直接手は出されないけれど罵倒されたり、お小遣いを減らされたりする男性が「あれ、俺がされているのもDVなのかも?」と相談するようになり、男性DV被害者が増えていることもあると思います。

再加上男性通过各种媒体得知了“精神家暴”,所以这些没有遭到殴打却被谩骂、削减零花钱的男性就觉得“我是不是遭到家暴了?”然后找相关机构咨询,造成男性家暴受害者增加。

ーー女性が社会進出して家庭の中で存在感が増すのはいいことのように感じているのですが、それがDVにつながるケースもあるということですか?

——女性步入社会,在家庭中的存在感增强应该是件好事,这也会导致家庭暴力吗?

少しイジメやパワハラなどと似ていて、経済力だけに限らず決断力とか、口論の強さとか、社会的評価が高いとか、学歴・学力が高いなど・・・そこから力関係ができてしまいます。2人の中で強い・弱いの力関係ができた時に相手を自分の思い通りに「支配」しようとするのがDVの第一歩です。

这就和霸凌、职权骚扰有点像,不仅和经济能力有关,还和决断力、辩论能力、社会评价高低、学历学力高低等很多能力有关。家暴的第一步就是两人中产生了强弱差距,强的一方就想要随心所欲地“支配”弱的一方。

人間関係を壊す習慣 当事者たちだけでは解決できない難しさ

破坏人际关系的习惯 只靠当事人无法解决问题的难点

ーー男女に限らず、DVに陥らないためにできることはありますか?

——无论男女,我们能做些什么来避免家暴呢?

STEP 栗原理事长:

私たちのセミナーでは「人間関係を壊す習慣」という避けるべき行動の話をいつもしてます。自分がDVをしていないか?なりかけていないか?を見極める時にこの項目を意識して欲しいです。

我们的研讨会上经常会谈到,人人都应该避开“破坏人际关系的习惯”这一行为。希望大家在自省“我是不是在家暴别人?是不是差点就家暴别人了?”的时候可以意识到这件事。

【破坏人际关系的习惯】
 ・批判别人
 ・责备别人
 ・埋怨别人
 ・痛斥别人
 ・恐吓别人
 ・惩罚别人
 ・用赞赏诱导别人

心理学やマネジメントの用語で「外的動機付け」と呼ばれる要素です。「相手は変えられる、自分は正しい」といった考え方に基づいた習慣です。自分の思い通りに相手を変えようとするから、相手に対して自分の正義をぶつけてしまう。それが、相手を精神的に追いつめてしまう結果につながりかねないのです。

心理学和管理学中有一个专业术语叫“附加外部动机”。就是基于“我能改变对方,我才是正确的”想法产生的习惯。通过让对方改变成自己心目中的样子,来将自己的正义强加到对方身上。这就会对对方产生精神上的虐待行为。

ーー 人間関係が完全に壊れてしまって、深刻なDVが起きるような状況の場合は、どうしたらいいでしょうか?

——当人际关系完全破裂,发生了十分严重的家庭暴力时我们应该怎么办?

STEP 栗原理事长:

やはり関係を再び元に戻すことはとても大変で、精神的にも身体的にも経済的にも大きな負担を伴います。ただ「離婚すればすべて解決」とは言えなくて、第三者のサポートを受けられたかどうか、自分の傷を誰かに打ち明けられたかが、その後にも大きく影響します。

这种情况下,重新恢复关系已经很难,无论是在精神上、身体上还是经济上都会产生极大的负担。但是,也不能说“离婚就能解决一切”,是否得到了第三方的帮助,是否向别人倾诉了自己的伤痛,这对之后的恢复也有很大的影响。

特に大事なのは「加害者への対応」です。深刻なDVの加害者は、既に相手に執着する歪んだ考え方を持っている場合もあります。ストーカーをしたり、探偵事務所を通して探し出したり、被害者側が本当に安心できる生活をするためには更生プログラムなどの支援を通じて、加害者の考え方を変えていくことも必要です。

最重要的是“对加害者的态度”。有些严重家暴的加害者对被害者已经有了扭曲的执念。他们会通过跟踪、找侦探等方式找到被害者,所以为了被害者能够安心地生活,我们应该通过康复治疗来改变加害者的想法。

例え深刻な状況だったとしても「家庭環境は変えられない」と諦めないで、私たちのような第三者の支援を受けることを選択肢として考えてもらいたいです。

即使情况很严重,也不要因为“家庭环境无法改变”而放弃,希望像我们这样的第三方支援可以作为大家的一种选择。

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