中国自信的表现!?北京冬奥会临近,中国“去英语化”趋势加速
作者:南瓜
来源:クーリエ・ジャポン
2022-02-15 06:45
2008年の北京夏季五輪を控えた中国は、国中が英語学習「熱」にうなされていたが、2022年北京冬季五輪を前にして、「脱英語化と中国語重視」がひとつのトレンドになっている。「時代は中国」の自信の表れとみる向きも。
在2008年北京夏季奥运会即将到来之际,中国全国陷入了英语学习“热”的梦魇之中,而在2022年北京冬奥会即将到来之际,“去英重中”成为了一种趋势。也有人认为这是因“中国时代”而表现出的自信。
英語のソーホーが当て字の捜候(ソウホウ)に1月8日付「北京青年報」は、北京市朝陽区の大型再開発エリア「建外SOHO(ジエンワイ・ソーホー)」に店舗を構える、中国国有通信大手、中国電信(チャイナ・テレコム)の営業所の名称が突然、「建外SOHO営業庁」から「建外捜候営業庁」に変更され、多くの人民の耳目を集めていることを報じた。
1月8日,《北京青年报》报道了位于北京市朝阳区的大型再开发区域“建外SOHO”的中国国有大型通信、中国电信(中国电信)突然改变营业场所的名称,英文SOHO改为相对应的中文捜候,由“建外soho营业厅”改为“建外捜候营业厅”。报道了引起广大人民的关注。
「建外SOHO」は不動産デベロッパー大手のSOHO中国有限公司が開発し、16万9000平方メートルの敷地に20棟の白い高層ビルと低層棟が林立する。
建外SOHO由大型房地产开发商SOHO中国有限公司开发,占地16.9万平方米,由20栋白色高层和低层建筑林立而成。
日本の建築家・山本理顕が監修し、2004年に街開きした。北京中心部に位置し、日系企業や店舗も多数入居する。
它由日本建筑师山本理显监修,于2004年开街,位于北京中心地带,有很多日系企业和店铺入驻。
「捜候(ソウホウ)」は「SOHO」を強引に音読みした当て字で意味は無い。ちなみにSOHO中国は北京市内に、全額出資子会社の「北京望京捜候房地産有限公司」を設けている。
“搜候”是把“SOHO”强行音读的假借字,没有任何意义。另外,SOHO中国在北京市内设有全资子公司“北京望京搜候房地产有限公司”。
今後、「建外SOHO」を含めSOHO中国が中国各都市で展開している再開発エリア名が一斉に「**捜候」に統一される可能性もある。
今后,包括“建外SOHO”在内的SOHO中国在中国各城市开展的再开发区域名称很有可能统一为“* *搜候”。
チャイナ・テレコムは突然の改名理由を明らかにしていないが、背景には、2月4日開幕の北京冬季五輪を前に、「固有名詞の漢字化」を強化する政府の政策があるとされる。
中国电信虽然没有说明突然改名的原因,但据了解,在2月4日北京冬奥会开幕之前,政府有意实施“专有名词汉字化”的政策。
一般に非英語圏では五輪開催が近付くと、外国人選手・観光客の便宜を図るため、英語使用が推進され英語の表示が増える。英語の普及イコール国際化と認識されるからだ。
一般来说,在非英语圈,随着奥运会的临近,为了外国选手和游客的便利,会推广使用英语,并增加英语标识。因为普遍认为英语的普及等同于国际化水平。
2008年の北京夏季五輪の前も北京市内には英語の看板があふれ、タクシー運転手や地下鉄職員にも簡単な英会話レッスンが課せられ、人民はこぞって外国語の習得に走った。
2008年北京夏季奥运会之前,北京市内到处都是英语的广告牌,出租车司机和地铁职员也被要求上简单的英语会话课,全国人民都在努力学习外语。
だが、2017年8月に公布された「企業名称禁限用規則」では「企業名は国家基準に準拠した漢字を使用する必要があり、外国語、外国文字、アラビア数字は使用できない」と規定され、2021年3月発効の「企業名称登記管理規定」でも、「企業名は標準漢字を使用するものとする」と明記された。
然而,2017年8月公布的“企业名称禁限用规则”中规定“企业名称必须使用符合国家标准的汉字,不得使用外语、外国文字和阿拉伯数字”。2021年3月生效的《企业名称登记管理规定”中也明示了,“企业名称应使用标准汉字”。
今では、SOHO中国有限公司のような、若い世代に「おしゃれ」と持て囃されて来た英中混合社名は登記が難しくなっている。
如今,像SOHO中国有限公司这样被年轻一代戏称为“时髦”的中英混合的公司名称,注册起来越来越困难。
どうしてもアルファベットが社名に必要な場合、そのアルファベットの中国語訳併記が必須なのだ。ファストファッション世界大手の中国法人も、当初の「ZARA商業(北京)有限公司」がZARAを「サァラ」と読ませる「颯拉商業(北京)有限公司」になり、商品タグ表記も「颯拉(ZARA)」などと漢字優先にしている。
如果公司名称中必须有英文字母,就必须将该英文字母翻译成中文并记。世界快时尚巨头的“ZARA商业(北京)有限公司”的中国法人也从原本改成了将ZARA音译的“飒拉商业(北京)有限公司”,商品标签也优先使用了“飒拉(ZARA)”等汉字。
中国企業名は一気に「中国化」されてきている。
中国企业名称一下子被“中国化”了
コカ・コーラは可口可楽(口当たり良く愉快になる)
可口可乐翻译为可乐(口感好,令人愉快)
もともと中国人は、外来語の固有名詞を巧みに漢字化してきた。コカ・コーラは、口当たり良く愉快になるという意味の「可口可楽(コァコウコァロー)」、ナイキは、耐えて打ち克つという意味の「耐克(ナイコゥ)」、ベンツは、疾走する意味の「奔馳(ベンチィ)」、キヤノンは良い性能という意味の「佳能(ジアナン)」にそれぞれ訳され、これらは、音とブランドイメージにふさわしい意味を併せ持った漢字化の名訳として知られる。
中国人一直以来都在巧妙地将外来语中国化。Coca cola翻译为可口可乐,即口感好、愉快的意思,NIKE译为耐克,即忍耐、战胜的意思,奔驰即疾驰,佳能是好的性能的意思。这些名词都以完美地结合了原本音译和中文寓意的汉字化而闻名。
ちなみに2004年の「ライブドア事件」当時、中国メディアはライブドアを「活力(live)門(door)」と訳した。「活力門」は中国語で「フオリィメン」と読み、「ホリエモン」に音が近いことから、一部の日本人は「神訳!」と絶賛した。
顺便一提,2004年发生“活力门事件”时,中国媒体将LIVE DOOR翻译为“活力门”。“活力门”在中文里的读音与“horiemon”音近,因此部分日本人直呼“神译!”,赞不绝口。
意味を漢字化したものでは、マイクロソフトの「微軟」、ファミリーマートの「全家」、ブラザーの「兄弟」、アップルの「蘋果(リンゴ)」、フォルクスワーゲン(ドイツ語で国民車)の「大衆汽車」、ネスレ(鳥の巣)の「雀巣」、タイド(洗剤ブランド)の「汰潰(汚れを落とす)」、イケアの「宜家(程よい家庭)」、スターアライアンスの「星空連盟」、ドラゴンボールの「龍珠/七龍珠」、ONE PIECE の「航海王/海賊王」などが挙げられる。
直接意译的词汇有,“微软”、全家便利店的“全家”、“兄弟”、“苹果”、“大众汽车”、“雀巢”,泰国的“汰溃”、宜家的“宜家恰到好处(家庭)”、“星空联盟”、龙珠的“龙珠/七龙珠”、one piece的《航海王/海贼王》等。
音だけを漢字に当てたものでは、シャネルの「香奈児(シアンナイアル)」、ソニーの「索尼(スオニィ)」、テスラの「特斯拉(トァスゥラ)」、ハーゲンダッツの「哈根達斯(ハァゲンダァスー)」、キューピーの「丘比(チウビィ)」、ディズニーの「迪斯尼(ディースゥニ)」、ボーイングの「波音(ボゥイン)」、フィリップスの「飛利浦(フェイリィプ)」、アウディの「奥迪(アオディ)」など枚挙に暇がない。
直接音译使用的词汇有,“香奈儿”、“索尼”、“特斯拉”、“哈根达斯”、“丘比”、“迪斯尼”、“波音公司”、“飞利浦”、“奥迪”等也是数不胜数。
スターバックスの「星巴克(シンバァコゥ)」は意味と音のちゃんぽんだ。ドラえもんは当初、意味を漢字化した「機器猫」「小叮当(鈴の音の意)」だったが1990年代以降、音を当てた「哆啦A夢/多啦A夢(ドゥオラーエィモン)」に統一された。
“星巴克”结合了音译和意译。哆啦A梦最初的汉字是“机器猫”、“小叮当(铃音之意)”,但1990年代以后统一为“哆啦A梦/多啦A梦”。
アルファベット英語表記もアルファベット中国語発音表記に
字母英语标记也变成中文拼音标记
昨年来、中国では小中学生の宿題の量的制限、学習塾の新設禁止、6~7歳の筆記試験禁止など、学歴偏重の是正を目指す教育改革が吹き荒れている。
去年以来,中国掀起了一场旨在纠正偏重学历的教育改革,如限制中小学生的作业量、禁止新设补习班、禁止6 ~ 7岁学生参加笔试等。
ネットで人気のオピニオン・リーダー修心斎はこれらの動きに関連して、英語偏重の教育からの脱却も提言し、「英語の授業はすべて選択制にし、中国語授業の強化」を主張している。
网络人气领袖修心斋就这些动向,提出了摆脱重视英语教育的建议,主张“英语课全部采用选课制,强化汉语课”。
中国では、2008年北京夏季五輪の開催が決定し、世界貿易機関(WTO)に加盟した2001年に、小学1年生から英語が必修となった。
中国在决定举办2008北京夏季奥运会,加入世界贸易组织(WTO)的2001年以后,英语成为了从小学一年级开始的必修课。
「改革開放政策の初期の中国人は、英語学習から世界を知っていった。だがそれから40年以上が経ち、国際語としての英語は依然として必要ではあるけれど、中国は既に世界の中心に立っており、むしろ、外国人が争って中国語を学ぶような時代になった」と指摘。
“改革开放初期的中国人是通过学习英语来认识世界的。然而,40多年过去了,虽然英语作为国际语言仍然是必要的,但中国已经站在了世界的中心,甚至可以说,已经进入了外国人争相学习汉语的时代。”
固有名詞の漢字限定化に賛成し、詰め込み式の受験英語は、一生英語を使わない農民や漁民、少数民族には無駄だ。漢字、漢詩、故事成語などの中国語教育を強化することが愛国心と中国人としての誇りの高まりにつながると主張している。
大家都赞成固有名词的汉字限定化,并认为填鸭式的应试英语对一辈子不使用英语的农民、渔民、少数民族来说就是浪费。主张加强汉字、汉诗、成语故事等汉语教育,可以提高爱国心和作为中国人的自豪感。
ただ、固有名詞の漢字限定化には問題もある。北京地下鉄はアルファベット表記を見直し、駅を意味する「站(zhan:ヂャン)」を全てstationから中国語読みのzhan表記に改めていくことにした。「北京站(Beijing Railway Station)」は「Beijing zhan」に、空港の「3号航站楼站(Terminal 3 Station)」は「3 hao hangzhanlou zhan」になる。
但是,固有名词的汉字限定化也有问题。北京地铁修改了英文标记,将表示车站的“站(zhan)”全部从station改为中文读音的zhan标记。“北京站(Beijing Railway Station)”改为“Beijing zhan”,机场的“3号航站楼站(Terminal 3station)”改为“3 hao hangzhanlou zhan”。
ただ、極端な中国語読み偏重は、かえってわかりづらいとの批判を集めそうだ。(Text By Jun Tanaka)
但是,偏重极端的中文读法,反而会因难以理解而遭受批评。
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