第164回芥川賞候補作—『コンジュジ』。一人の少女による自らの救済を描く、「性被害の問題に関心を持つきっかけに…」、木崎みつ子のデビュー作。

第164届芥川龙之介文学奖候选作品—《コンジュジ》。“关注性暴力问题”,木崎みつ子处女作品,讲述一位少女自我救赎的故事。

木崎みつ子(きざき・みつこ)さんは1990年大阪府生まれ。デビュー作「コンジュジ」が第44回すばる文学賞を受賞。芥川賞は初のノミネート。

木崎みつ子1990年出生于大阪府。处女作《コンジュジ》荣获第44届昴( すばる )文学奖。这是她首次入围芥川文学奖。

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日文书名:コンジュジ

中文书名:暂无官方译名

作者:木崎みつ子

类型:情感;人生

本书简介:

二度も手首を切った父、我が子の誕生日に家を出て行った母。小学生のせれなは父のそばについていて、父親はどんどんせれなに妻的な役割を強いるようになっていく。そんなある日、泥酔状態の父とともに大柄な女性が現れる。翌日、父から「今日からのこの家のお母さん」だと紹介されるが、毎朝自分で起きて誰の顔も見ずに学校に行き、帰宅して簡単な料理をつくる日々だった。そんな孤独な生活を続ける彼女はある深夜、テレビの追悼番組で目にした人に心を奪われる。その男性は三十二歳でこの世を去っていた、伝説のイギリスのロックスター・リアンだった。その美しい人は、せれなの生きる理由のすべてとなって・・・。その妄想に耽ることで、過酷な現実から逃避するのだった・・・。

主人公せれな的原生家庭早已支离破碎,父亲两度割腕寻死,母亲在她生日当天选择离家出走。小学时代的せれな被迫守在父亲身边,承受父亲的性暴力虐待。某天,一位身材高大的女性拖着烂醉如泥的父亲一同出现在せれな面前。第二天,父亲介绍说“今天开始,她就是你妈妈了”。然而せれな的生活并没有好转,每天独自起床上学,下学回家后做顿简单的晚饭。一直过着这样孤独生活的她,在某个深夜,被电视台播放的纪念节目中的一个人所吸引。节目中的那个男子是英国传奇摇滚巨星·里昂(音译),可惜年仅32岁就逝世了。这位美男子成为了せれな继续活下去的全部动力…。她沉溺于与里昂携手共度余生的幻想中,借此逃离残酷的现实命运…。

推荐理由

タイトルの「コンジュジ(cônjuge)」は、ポルトガル語で配偶者の意味だそうだ。主人公の女の子は、家族という逃げられない檻の中で悲惨な経験をし、その苦しみから逃れる術として、既に亡くなっているロックスターとの妄想に耽る。人はあまりに辛いことが起きると、自動的に心を閉ざし何も感じないようにすることがあるというが、彼女は閉ざした中にロックスターとの恋を押し込んで、それ以外のことは感じないようにしたのかもしれない。

书名《コンジュジ》是葡萄牙语“cônjuge”,意为配偶。本书的主人公是位女孩子,她难以摆脱原生家庭所带来的悲惨境遇,只好选择自我救赎,沉浸在与一位已经故去的摇滚明星相爱的幻想中。人们常说,当一个人受到巨大刺激时,会封闭自己的内心,放弃所有感情。但主人公せれな大概是把对这位摇滚巨星的爱紧紧地锁在已经封闭的内心中,除了这份爱,其余的一切她早已心外无物。

この小説では、悲惨な現実とリアンとの妄想、そしてリアンの伝記本といった、三つの世界が交差しており、この三層の構造がうまく表現されている。再生と希望の物語だ。

悲惨不堪的现实生活、せれな与里昂的幻想、里昂的自传,作者将这三个平行时空交织在一起,三维空间得到了精妙地展现。这是一部关于救赎重生与希望的作品。