35度以上の猛暑日となる地域が相次ぐ今年の夏。熱中症や脱水症状を引き起こしやすいこの時期に欠かせないのが水分補給ですが、どんな飲み物でもよいというわけではありません。体内の水分が不足している時に、コーヒーやエナジードリンクなどカフェインを含む飲料を飲み過ぎると、急性カフェイン中毒を引き起こす危険があるからです。夏場の水分補給時、カフェインを含む飲料にはどのようなリスクが潜んでいるのでしょうか。カフェイン研究の第一人者で、カフェイン摂取の影響に詳しい元東京福祉大学教授の栗原久さん(神経行動薬理学)に聞きました。

迎来35摄氏度以上的酷暑日的地区相继出现的今年夏天。在这个容易引起中暑和脱水症状的时期不可欠缺的就是水分补给了,但是并不是什么饮料都行 。在体内水分不足的时候,因为要是过度饮用咖啡和能量饮料等含有咖啡因的饮料的话,就有容易发生急性咖啡因中毒的危险。在夏天补给水分的时候,饮用含有咖啡因的饮料究竟潜在着怎样的风险呢?我们向咖啡因研究第一人、对摄取咖啡因会产生的影响十分了解的原东京福祉大学的教授·栗原久先生了解一下。

カフェインの1回摂取量は80ミリグラム程度

咖啡因的一次摄取量在80毫克的程度

カフェインには「アデノシン受容体」を遮断するという特徴があります。アデノシンとは、神経を鎮静させる作用を持つ物質のことです。カフェインは、アデノシンの神経活動抑制作用を弱めることで、間接的に脳を興奮させたり、心臓を刺激したりします。コーヒーが眠気覚ましに使われるのはこのためです。

咖啡因有着阻碍“腺苷受体”的特点。腺苷是指,具有能够让神经镇静的作用的物质。咖啡因是能够减弱腺苷的抑制神经活动作用的东西,会间接地让大脑兴奋,刺激心脏。咖啡被用作提神醒脑也是因为这个。

栗原さんによると、カフェインの作用は以下の4つに分類されます。このうち、2と3は利尿作用とも関係します。

1.脳に対する刺激作用
2.心臓に対する刺激作用
3.末梢(皮膚や筋肉内)血管の拡張作用
4.脳血管の収縮作用

栗原说到,咖啡因的作用可以分为以下4种。在这当中,2和3与利尿作用有关。

1.对大脑的刺激作用
2.对心脏的刺激作用
3.对末梢(皮肤和肌肉内)血管的扩张作用
4.对脑血管的收缩作用

「通常のカフェイン摂取許容量について、ヨーロッパの基準(大人)では、1日400ミリグラムを間欠的に摂取するものとし、1回量は80ミリグラム程度とされます。この量であれば、脳に対する刺激作用によって集中力の維持や疲労感の軽減があるほか、パフォーマンスや思考、運動機能の維持・向上が見られ、日常生活にとってプラスの効果が得られています」(栗原さん)。一方で、カフェインを一度に摂取し過ぎると、急性カフェイン中毒を引き起こす危険があるといいます。どのような症状が現れるのでしょうか。「1回のカフェイン摂取量が200ミリグラム以上になると、大脳への刺激過多により、思考・注意力の低下(前頭前野の過剰興奮)、光や音に対する過敏反応(感覚野の過剰興奮)、手指の震え(運動野の過剰興奮)が生じたり、延髄の刺激で嘔吐(おうと)・むかつき(悪心=吐き気)が起きたりします。また、心臓に対する刺激作用が強すぎることから不整脈が起きる可能性があります。カフェインの致死量は5~10グラムで、死因のほとんどは心臓への過剰刺激による循環不全です」

“一般对于咖啡因的可摄取量,欧洲的标准(大人)是,1天400毫克,间歇地摄取,1次是80毫克的程度。有了这个量,根据对大脑的刺激作用不仅可以维持注意力以及减少疲劳感,还可以维持提高行动、思考、运动机能,对于日常生活来说就可以达到提升的作用了”(栗原)。另一方面,一次性摄取过多的咖啡因的话,会有引发急性咖啡因中毒的危险。那么会出现什么样的症状呢?“一次性摄取咖啡因的量超过200毫克的话,会因为对大脑进行了过多的刺激,会产生思考、注意力的低下(前额皮质过度兴奋)、对光和声音的过敏反应(中央后回的过度兴奋)、手指的颤抖(主要运动皮质的过度兴奋),因为延髓的刺激会产生呕吐、恶心反胃。再者,因为对于心脏的刺激作用太过强烈,所以会有产生脉律不齐的可能性。咖啡因的致死量为5~10克,死因大多是因为由于对心脏的过度刺激引起的循环衰竭。”

それでは、のどが渇いた状態(脱水状態)でカフェインを含む飲料を飲むことの危険性とは、どのようなものでしょうか。「脱水症状には、高張性(体内水分量の減少)と低張性(血中ナトリウム+濃度の低下=真水の過剰摂取が原因)の2つがありますが、『のどが渇いた』という自覚は前者の脱水状態と関連します。ミネラルウオーターや緑茶など電解質濃度の低い低張性飲料を飲む場合、通常は胃に取り込める水分量に限りがあるため、一度に大量に飲むことはできません。しかし、夏場にのどが渇いた時は、胃壁が広がりやすくなっているため一気に飲むことができます。そのため、のどが渇いた時に、コーヒーや緑茶、コーラなどのカフェイン含有飲料を飲むと、カフェイン摂取量が多くなるリスクがあります」

那么,在口渴的状态下(脱水状态)饮用含有咖啡因的饮料的危险性,究竟是怎么样的呢?“脱水症状当中,有高渗性(体内水分减少)和低渗性(血液中钠离子的浓度降低=原因是过度摄取淡水)这两种,感觉到‘口渴’是与前者的脱水状态有关的。在饮用无机盐水和绿茶等电解质浓低的低渗性饮料的情况下,通常胃摄取水分的量是有限的,所以不能够一次性大量饮用。但是,在夏季口渴的时候,胃壁容易扩张,是可以一口气饮用的。因此,在口渴的时候,饮用咖啡和绿茶、可乐等含有咖啡因的饮料的话,就有摄取咖啡因的量过多的风险。”

特に注意すべき人や飲み物は?

特别应该注意的人和饮料是?

特に気を付けるべき飲み物は何でしょうか。「近年人気のエナジードリンクは、カフェインが1缶50ミリグラム以上入っているものが少なくありません。中には、100ミリグラムを超えるものも販売されています。水分補給目的でエナジードリンクを飲むと、急性カフェイン中毒のリスクが一気に高まります。緑茶や紅茶は、ペットボトル(500ミリリットル)のカフェイン量は100ミリグラム程度(コーラ飲料は50ミリグラム)で、1本を一気に飲むことはほとんどないので、通常であれば、深刻な急性カフェイン中毒になる危険性は低いと言えます。しかし、先述の通り、のどが乾くと飲む量が増える上に、カフェインには利尿作用があるため、さらに摂取が増えやすく、結果的にカフェインの摂取量も多くなります。カフェインへの感受性が高い人や、知性・理性を司る前頭前野の機能が発達途中の子どもの場合は、摂取について特に注意が必要です」

特别应该注意的饮料是什么呢?“近年来很有人气的能量饮料,1罐当中咖啡因的含量超过了50毫克的情况不在少数。当中还有超过了100毫克的产品正在贩卖中。要是以补给水分为目的饮用能量饮料的话,产生急性咖啡因中毒的风险一下子就提升了。绿茶和红茶,一瓶(500毫升)的咖啡因含量为100毫克的程度(可乐饮料为50毫克),一口气喝下一瓶的情况基本上是没有的,一般来说,产生严重的急性咖啡因中毒的危险性可以说是很低的。但是,就像上述所说,在口渴的时候饮用的量就会增多,因为咖啡因有利尿的作用,因此就容易增加(饮料的)摄取量,结果咖啡因的摄取量也会变多。对于咖啡因的感受能力很高的人、掌管智力·思维能力的前额皮质的机能还在发育过程中的孩子来说,对于摄取(咖啡因)特别需要注意。”

急性カフェイン中毒を引き起こした場合の治療法や、発症時の対処法などはあるのでしょうか。「現在のところ、カフェインの作用を止める拮抗(きっこう)薬はありません。心臓の不整脈や異常興奮、感覚過敏、嘔吐、吐き気といった症状が見られたら、急性カフェイン中毒が疑われるため、ただちに病院に行くべきです」

有应对在产生了急性咖啡因中毒的情况下的治疗方法和发生病症时的处理方法等吗?“现在的话,还没有阻止咖啡因作用的拮抗药。发现了心脏的心律不齐以及异常兴奋、感觉过敏、呕吐、恶心反胃这种症状的话,就可以怀疑是产生了急性咖啡因中毒现象,要立即就医。”

最後に、夏場の水分補給のポイントについて聞きました。「家庭でよく飲まれる緑茶やウーロン茶、ほうじ茶には、100ミリリットル当たり約20ミリグラムのカフェインが含まれています。こまめな水分補給が必要な夏の時期は、カフェインを含まず、カリウムなどのミネラルも補給できるブレンド茶や麦茶の摂取をお勧めします」

最后,我们想问一下在夏季当中的水分补给的要点。“在家里经常饮用的绿茶和乌龙茶、焙茶当中每100毫升左右含有约20毫克左右的咖啡因。在需要勤补水的夏季,我们推荐饮用不含咖啡因的、也能够补充钾等矿物质的混合茶和大麦茶。”

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