結婚生活の理想と現実——。恋愛と結婚は別物であるという意識は、一般的に未婚者よりも既婚者の方が高いのですが、それだけ既婚者は結婚生活の現実をまざまざと経験しているからでしょう。

婚姻生活的理想与现实——。恋爱与结婚完全是两回事儿,比起普通的未婚者,已婚人士更能感同身受,这也说明了已婚人士有过很多体验到婚后生活极其现实的经历。

今や「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という専業主婦型夫婦の形は大幅に減少し、「共働き・共家事・共育児」というのが現代の夫婦の形とも言われています。

现在“丈夫在外工作、妻子守护家庭”这种全职主妇型夫妻的数量大幅度减少,可以说“共同工作・共同家务・共同育儿”是现代夫妇的家庭形式。

「共働き派」台頭の背景

“共同工作派”兴起的背景

専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転した時期は、ちょうど1990年代のバブル崩壊時期と重なります。共働きを能動的に選択したというより、経済的な理由によって共働きせざるをえない状況に追い込まれたというのが正直なところかもしれません。

全职主妇一代和共同工作一代发生逆转的时期,刚好和1990年代泡沫经济崩坏时期相重合。直言不讳地讲,与其说是主动选择了共同工作这一选项,倒不如说是因为经济上的原因使得夫妻两人陷入了不得不一起工作的状况。

さて、実態はそうであるとしても、個々の意識はどうでしょうか? 2014年に内閣府が実施した「女性の活躍推進に関する世論調査」の質問項目の中に、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方への賛否を聞いているものがあります。対象は全国20~70代未既婚男女3037人です。

那么,即便社会的发展促成了这一变化,那么大家的个人意识又是怎样的呢?2014年内阁政府实施的“关于推进女性社会活跃度的民众调查”项目中,有是否赞同“丈夫应外出工作、妻子应守护家庭”这样的传统家庭模式的问题项。调查对象为全国20~70代未婚男女3037人。

まず、全年代合わせた結果では、「専業主婦派」が男性46.5%、女性43.2%となり、男女とも4割以上が「専業主婦派」です。男性のほうが若干高いものの、それほど差異はありません。2015年の国勢調査によると専業主婦世帯(夫が就業者で妻が非就業者の世帯)の割合は約36%ですから、共働きでも本音では専業主婦形態を希望する人が男女ともにある程度いるということです。

首先,从全年龄段的汇总结果来看,赞同“全职主妇派”的男性占46.5%、女性占43.2%,男女同样有4成以上的人是“全职主妇派”。虽然男性所占比例略高,不过两者并无很大差异。2015年的调查中,专业家庭主妇世代(现实中丈夫就业、妻子是非就业者)的比例约占36%,这也说明,虽然夫妻共同工作,不论男女,还有很多人,希望以全职主妇的形态塑造家庭。

年代別にみると、やはり男女とも60代以上が高く、高齢男性は半数以上が「専業主婦派」です。70代以上では女性ですら過半数が賛成しています。しかし、20~50代で見ると、男女ともそれほど差分も変動もなく、ほぼ40%前後になっています。婚姻状態別で見ると、男女とも既婚のほうが「専業主婦派」の割合が高く、いずれも全体平均を上回っています。未婚では女性に比べ男性の「専業主婦派」割合が高いですが、全体的には低い値です。

根据年龄划分,果然无论男性、女性,60代以上所占比例偏高,高龄男性半数以上是“全职主妇派”。70代以上,女性中甚至有半数以上赞成“家庭主妇”。但是,看看20~50代的数据,男女基本上没有差别,几乎都在40%左右。根据婚姻状况划分,男女都为已婚者的情况下,“全职主妇派”的比例较高,都在平均水平之上。未婚者中,与女性相比男性赞成“全职主妇派”的比例较高,不过整体比例普遍偏低。

「結婚への意欲」と「結婚生活の理想」

“结婚的欲望”与“理想的婚姻生活”

では、今の未婚男女の結婚生活の理想とは、はたして「専業主婦」or「共働き」、どちらの形態でしょうか?

那么,现在未婚男女的理想婚姻生活,更偏向“全职主妇”还是“共同工作”呢?

結果を見ると、結婚したい未婚女性は過半数の51%が「専業主婦派」であるのに対して、結婚したい未婚男性は56%が「共働き派」であることです。結婚したい未婚者に限ってみると、男性より女性のほうが「専業主婦」志向でした。

根据调查结果来看,有结婚愿望的未婚女性51%赞成“全职主妇派”,与此相对,有结婚愿望的未婚男性则有56%赞同“共同工作派”。仅仅从希望结婚的未婚者人群来看,女性比男性更有“全职主妇”的志向。

経済的メリットのために女性は結婚したがるのに対して、経済的デメリットのために男性は結婚を避けるという構造で、未婚化が進んだひとつの要因でもあります。ちなみに、結婚する気のない未婚男女は互いに「共働き派」が6割で、非常に気が合っているといえます。

因为经济上的原因希望结婚的女性、与此相对因为经济上的负担而回避结婚的男性,可能也是未婚化加剧的主要原因之一。顺便一提,没有结婚愿望的男女,有6成赞成“共同工作派”,可以说十分意气相投了。

しかし、一番興味深いのはそこではなく、既婚者と未婚者との違いです。既婚男性は「専業主婦派」54%と過半数を占め、結婚したい未婚男性より14ポイントも高い結果になりました。一方、既婚女性は61%が「共働き派」で、結婚したい未婚女性より13ポイントも高いのです。未婚と既婚とでなぜその意識が正反対になるのでしょうか。

不过,颇有意思的不是这里,而是已婚者和未婚者的不同之处。已婚男性54%的人支持“全职主妇派”,超过半数,比有结婚愿望的未婚男士高出14个百分点。另一方面,已婚女性有61%赞成“共同工作派”,比有结婚愿望的未婚女性高出13个百分点。未婚者和已婚人士有着完全相反的观念呢。

年収別に見た「理想の結婚生活」

从年收看“理想的婚姻生活”

未既婚問わず、完全に男女で異なります。男性は年収が上がるほど「専業主婦派」が増え、女性はその逆です。明らかなのは、結婚したい未婚男性はその年収の多寡に関係なく、圧倒的に「共働き派」が多いということです。決して自分の年収が低いから「共働き派」ということではないようです。むしろ女性が個人年収300万円を超えると未既婚関係なく「専業主婦派」が激減する点が気になります。つまり自ら稼いでいる女性は「専業主婦になりたくない」のです。

无问婚否,完全是男女各异。男性年收越高“全职主妇派”的意识逐渐增强、女性则相反。比较明确的是,有结婚愿望的男性,无论收入多少,赞同“共同工作派”占压倒性多数,当然女性的年收超过300万日元,无关婚否“全职主妇”的意识激减,令人在意。也就是说自己能够赚钱养活自己的女性“并不想成为全职主妇”。

今回の調査で明らかになったのは、未婚と既婚、男性と女性の意識が正反対であるということです。これは未婚者の「結婚生活の理想ルート」が現実を前に大きく迂回を余儀なくされているということです。

通过这次调查,我们能明白的是,未婚与已婚、男性与女性有着相反的见解。这让未婚者的“理想婚姻的道路”在现实面前不得不绕巨大的弯儿。

既婚者たちはそうした現実を経験したうえで、「やはり育児と仕事の両立は大変だ」と「専業主婦派」に鞍替えする層もいるでしょう。結婚前の希望や理想は、結婚生活という現実の前にいや応なく修正を迫られ、適応した姿が現在の共働き世帯の多さではないかと思います。

已婚者在经验的基础上,体会到了“育儿与工作两周全是非常困难的事情”然后转而成为“全职主妇派”。结婚前的希望及理想不得不在婚姻生活的现实面前被强行修正,像这样为了适应现代社会才出现赞同共同工作的人也不在少数吧。

「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という専業主婦型の考え方にしても、それを時代遅れの価値観と切り捨てられません。夫婦それぞれの事情の中で了解し合い、互いに相手の役割を尊重していかれるなら、むしろ専業主婦型は理にかなった形態かもしれないからです。

“丈夫在外工作、妻子守护家庭”这种全职主妇型的思维方式,并没有作为陈旧的价值观而被舍弃。夫妇在各种各样的事情中相互理解、相互尊重对方分担的角色,这反而才是全职主妇型的理想形态。

「働く専業主婦」にならないために

为了不成为“既工作又是全职主妇”的角色

一方で、子が生まれても仕事を継続したいと願う女性もいるでしょう。そうした場合に、夫婦だけの閉じた世界だけで解決しようとすると、結局どちらかの(多くは妻側の)自己犠牲の上に成り立つ解決策しか生まれません。見かけ上「共働き」であっても実質「働く専業主婦」となっている女性も多いでしょう。

另一方面,也有希望生完孩子之后还继续工作的女性。这种情况下,如果是夫妇两人商量解决的话,很多时候,所谓的解决策略可能都是建立在妻子牺牲自我的基础上。表现上看起来是在“共同工作”,实际上“既要工作还要做包揽家务的全职主妇”的女性数不胜数。

極端な話、家事や育児という部分をすべて家事代行サービスやベビーシッターに外注してしまうという発想もあると思います。もちろん、そのためには、社会的制度による費用負担の改善、企業側の協力意識、サービス事業者側の安全面、など検討すべき課題は山積みです。

说极端一些,也可以将家务、育儿这部分全部外包给家务代理公司、育儿代理公司。当然,要实现这种理念,社会制度必须完善,费用负担的改善、企业方面的配合意识、服务行业的安全性等,需要商讨的项目堆积如山。

が、夫婦間での無償行動だけしか解決策がないと窮屈に考えず、「外注できるものは外注していいんだ」という考えも選択肢とする。そのために夫婦二馬力で共働きする。夫婦間だけの自己責任論にするのではなく、外とつながり稼いだおカネを循環して解決していく。そんな方向を模索していくべき時期がそろそろ来ているのではないでしょうか。

但是,也不要狭隘地认为夫妇间只能以无偿的劳务作为解决策略,也有“能外包的部分外包就好”这一选择项。为此,夫妇两人才共同工作。不仅仅是夫妇两人间的自我责任论,应该也将用金钱能周转的外部环境考虑进来,从而解决问题。不知在不远的将来,向此方向进行摸索的时期是否能够到来?

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