俳優の綾野剛が、『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系23日スタート)で、約1年半ぶりに連続ドラマで主演。独特の存在感を放つ彼が演じるのは、なんと“怪物”役だ。「そろそろ人間やめませんか?」というプロデューサーの一言から始まったという今作。「今までやった役の中で一番苦労している」と語る綾野だが、その理由とは? 愛の物語への並々ならぬ意欲はもちろん、俳優デビューからの歩みまで語った。

演员绫野刚时隔约一年半后再度作为主演,出演电视剧《弗兰肯斯坦之恋》(日本电视台23日开播)。表现出了独特存在感的他饰演的是一个“怪物”的角色。只因制作人说了一句“差不多也该放弃人类角色了吧?”于是便有了在本作中的表演。绫野刚说“这是至今为止我所饰演过的最辛苦的角色。”他为什么会有这样的感受呢?绫野刚也表示过,他本人对于恋爱剧是充满热情的,这部剧的确是出道以来的一次大进步。

“妖怪人間”と“フランケンシュタイン”の違いとは?

“妖怪人间”和“弗兰肯斯坦”的差别是?

――綾野さんは、120年間山奥でひとり暮らしてきた“怪物”を演じているわけですが、最初にお話を聞いたときはどのように受け止めましたか?
綾野剛:僕は、役者も怪物も誰かの造形物にすぎないと思っています。綾野剛も、いろんな方々のイメージで形成されたもの。だから違和感はまったくなかったです。むしろ、オファーの仕方に面白みを感じました。

——绫野先生,您这次饰演的是在深山中独自生活了120年的“怪物”,您刚知道这件事时是怎样接受这个角色的呢?
绫野刚:我认为无论是演员还是怪物,不过都是塑造形象而已。绫野刚这个人物也是由许多形象组成的。所以我完全不会觉得不舒服。相比之下,给我提供这个角色的方式让我觉得很有趣。

――どんなオファーだったんでしょう?
綾野剛:1年くらい前にオファーをいただきまして。河野プロデューサーの、「散々いろんな役をやってますから。そろそろ人間やめませんか?」というのが口説き文句でした。その段階で決まっていたのは、“人間ではない”というコンセプトと、ラブストーリーであるということ。僕自身、意外とまっとうなラブストーリーはやっていないんです。ストレートなラブストーリーは望まれていないのか(笑)。

——那是怎样有趣的做法呢?
绫野刚:大约一年前我收到这个角色的邀请。制作人河野劝我说“你已经演过这么多不同的角色了,也差不多该放弃人类的角色了吧?”所以真正让我下定决心接受的,还是这个角色“非人类”的定义以及恋爱剧情的设定。我还没有出演过纯粹的恋爱剧。是因为纯爱剧不被期待吗?(笑)

――いえいえ、そんなことはないと思いますが(笑)。
綾野剛:今作も、人間じゃない時点で王道でないかもしれないですが、ストレートなラブストーリーというベクトルは明確にありました。それで、一番はじめに『シザーハンズ』(90年代のヒット映画。両手がハサミの改造人間と少女の交流を描くSFファンタジー)がイメージとして挙がった。そこから、古典的ともえいるフランケンシュタインを題材にして、『シザーハンズ』の切なすぎる要素を足していく…というところに行き着いたんです。たとえば日本テレビさんの『妖怪人間ベム』は“人間になりたい”という願望の話ですが、フランケンシュタインは、“人間であると認めて欲しい人権の話”。一方『シザーハンズ』は、“抱きしめたいのに抱きしめられない”というストレートな愛の物語。その要素を強くしようということで、『シザーハンズ』からイメージしたものをフランケンシュタイン博士が作った怪物に投影しています。

——不,我想并不是那样的。
绫野刚:本作的关键看点并不是非人类的角色设定,而是清晰明确的纯爱剧标签。类似剧情最早出现的是电影《剪刀手爱德华》(90年代的大热电影,讲述有着一双剪刀手的改造人和人类少女的恋爱故事的奇幻电影)。因此将具有古典特色的科学怪人的故事作为题材,又融合了《剪刀手爱德华》中的悲情元素……以此为目的制作了本剧。如果说日本电视台的《妖怪人间贝姆》讲述的是“渴望变成人类”的故事,弗兰肯斯坦则是希望被人类认可并获得与人类同等的权利。另外《剪刀手爱德华》表现的是“想要拥抱却无法拥抱”的爱情故事。想要强调这一点,《剪刀手爱德华》中的形象也有映射在弗兰肯斯坦博士创作的这个怪物身上。

正直、今までやった役の中で一番苦労しています

老实说这是至今为止扮演的角色中最辛苦的

――この作品で、特に重要な部分はなんでしょう?
綾野剛:一番大きなテーマは、100%怪物じゃないということ。もし彼が100%怪物ならば、こんなに苦しんでいない。それをきちんと描いていかないといけないなと。そんな怪物が人間に出会って恋をして、同時に人間の感情を手に入れていくのか。切なすぎるラブストーリーです。

——这部作品中有什么特别重要的部分吗?
绫野刚:最重要的地方就是主人公并不是个100%的怪物。如果他是100%的怪物就不会如此痛苦了。这样的怪物与人类接触并陷入情网,同时也收获了人类的感情。这真是非常感人的故事。

――台本を読んで印象に残ったことは?
綾野剛:実は、プロット段階ではいろいろと見えていたんです。でも台本を読んだら、100倍芝居が難しくなっていた。情報はすごくあるんですが、読み方によって変わってしまう。お芝居だけでなく、照明や撮り方、みんなが同じベクトルに向かわないといけないので、撮影前にどういう方向をみんなが見ていくか、一緒に目標を作りました。正直、今までやった役の中で一番苦労しています。

——读了剧本之后有哪些印象深刻的内容?
绫野刚:其实在看到剧本结构的时候就想了很多,但读过剧本后,突然感觉要演好的难度变成了100倍。信息非常多,理解方式不同,对剧情的感受也会发生变化。不只是演戏方面,像照明、摄像这些,所有人员必须要达成共识,拍摄之前要针对制作方向,大家要一起制定目标。说实话,我觉得这是我至今为止的演绎中最辛苦的。

――撮影当初はかなり大変だったのでは?
綾野剛:僕の場合、いつもは初日である程度役柄が見えてくるんですが、今回ははじめの3日間はまったく掴めませんでした。正解が多すぎて、逆に不自由なんです。怪物がピュアに受けることは、リアクションが大きすぎても小さすぎても正解だし、おびえても喜んでも正解。どれをチョイスすればいいのかと。

——拍摄初期让您觉得非常艰难的是什么?
绫野刚:我以前的拍摄,都是在第一天拍摄就能清楚角色的定位,然而这一次在开始的前三天还完全不能抓住这个角色的核心。正确的表现有太多可能性,相反自己倒是不能随意发挥了。譬如说怪物在接受某种事物时,他的反应是过于激烈或过于冷淡,这些都是可以的,是胆怯或是喜悦,这也都是合理的。需要考虑选择怎样的表现方式。

隙を生むために、ある意味“本気を出さない”

为了制造一些想象空间,从某种意义上来说“不能全力演出”

――台本を読むと、怪物には可愛らしさも感じました。役作りについては?
綾野剛:意識したのは、隙を生むということです。芝居で埋めすぎてしまうと、余白がなくて緊張感のあるドラマになってしまう。そうなると、観てる方も大変だと思うんです。先日ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)を観たんですが、傑作でした。すごく緊張感があるんだけど、キャラクターひとりひとりに隙がある。以前僕が演じた『S -最後の警官-』(TBS系)の蘇我はどこにも隙がない男で、演じるのも大変でしたし、全員そういうキャラだと観るのも疲れますよね? だからいい意味で、僕の役は隙を作らないといけないなと。

——读了剧本,能感受到怪物的可爱之处。对角色的塑造做了什么吗?
绫野刚:有意识在做的是让表演有更多余地。在戏中隐藏太深内容而不留余地的话,会使得整部剧都充满紧张感。那样的话观众的感受也会不好。我看了前几日播出的电视剧《CRISIS公安机动搜查队特搜班》(富士电视台),是一部杰作。虽然充满紧张感,但每一个人物也都适当地留有空间。我以前饰演的《S-最后的警官》(TBS电视台)中的苏我就是毫无空间的男性,饰演的过程也很辛苦,全员都是这样的形象会看累吧。所以为了使角色更吸引人,我必须在演绎中适当留有余地。

――具体的にはどのように?
綾野剛:誤解を恐れずに言えば、ある意味、“本気を出さない”ことを意識しています。彼を生きるうえで感情を全部埋めない。視聴者の方に我々の作った余白に入り込んでもらうことで、最後の共演者になっていただき、それでこのドラマは初めて完成する。その余白部分で、チャーミングな部分もあれば、恋や嫉妬、愛憎が生まれるかもしれない。

——具体是怎样做的呢?
绫野刚:不怕被误解地说,某些时候,我发现“不能全力出演”。这个角色虽然活着但感情都被埋藏了起来。为了让观众有更好的体验,我们都在表演中留有一定的空间,最后参演人员都达成一致,于是这部剧才能够完成。如果这些留白能够有吸引人的魅力,那么就会催生出爱恋、嫉妒、爱憎等这些情感。

――1話で怪物が自転車に乗るシーンはまさにチャーミング。
綾野剛:彼の子供のような好奇心が、チャーミングの発動になってます。自転車で坂道を降りていくと世界が広がって、120年間時代に取り残された人間が、一瞬でいろんな感情を手に入れていく。結果的に、チャーミングに見えても、面白く見えてもいい。それを決めないのが、余白を作るということだと思います。

——第一话里怪物骑着自行车的那段戏确实很吸引人。
绫野刚:他那小孩子般的好奇心正是其魅力所在。骑着自行车从坡上一路下来,世界也变得开阔,这个落后于时代120年的人的内心,一下子就涌入无数的情感。从结果上来说,观众既能看到角色的魅力同时又能觉得角色有趣,这样就达到目的了。如果我没有下定这个决心,也不会像这样留有余地地表演。

――怪物を山から連れ出してくれた津軽さん(二階堂ふみ)とゼミ仲間の稲庭くん(柳楽優弥)がハグしていて。それを怪物が見ているシーンは切ないですね。
綾野剛:はじめて心で説明できない感情が生まれた瞬間です。一番、人を狂わせる感情ですよね。愛は愛でしか処方できないけど、彼はそれを知らない。彼にはまだ、自分に世界を見せてくれた津軽さんに対して、好きという感情はわいてないと思います。ただ、そんな人が違う男性と触れ合っているのを見たときに、理屈で説明できない恋が発動してしまった。そういうところを丁寧にやっています。

——将怪物带离深山的津轻(二阶堂富美 饰)和她研讨会的同伴稻庭(柳乐优弥 饰)拥抱,怪物见到这个场面后很难过呢。
绫野刚:就是在那个时刻,怪物的心中第一次产生了一种无法描述的情感。这是最能让人失常的情感。因爱产生的困惑只能用爱来解决,这一点他并不了解。他并不知道,对于让他见识了这个世界的津轻,他产生的这种情愫叫爱情。而看到自己心爱的人与其他男性接触的一幕,自己的这种无法表明的爱恋之情在心中燃起。

――どんなことを思いながら演じましたか?
綾野剛 本当にまっさらな状態で臨みました。怪物として、津軽さんの笑顔を思い浮かべたり、チョンチョンと触ってみたいと想像したり。でもその先には、彼が想像したのとぜんぜん違う顔があるから、「あれ?」って。恋が始まったとたんに寿命が始まる。

——演出这一场景时您怀有怎样的想法呢?
绫野刚:这场戏我真是面临着新的挑战。要站在怪物的立场,脑中浮现津轻的笑脸,想象自己轻轻地碰触她的景象。然而出现在面前的,与他想象的面容完全不一样,于是就有“诶?”这样的反应。这段爱恋开始的瞬间他的生命才真正开始。

たくさん経験を積んでるように見えて、たくさん経験を捨ててる

虽然已经积累了很多演戏的经验,但这次要舍弃很多以往的经验

――ちなみに綾野剛さんは、2003年の『仮面ライダー555』のスパイダーオルフェノク役で俳優デビュー。デビュー作が「怪人」だったわけですが、それは生かされていますか?
綾野剛:あのときは右も左も社会も知りませんでしたから、素直にいうとそこまで『仮面ライダー』での経験が今作に生かされているかはわかりませんが、当時の石田秀範監督には、この作品を観てほしいと思います。可もなく不可もなく、みたいな仕事はしていないと思っていただけたら幸いです。

——话说绫野刚先生,您是在2003年出演了《假面骑士555》中的蜘蛛Orphnoch时以演员身份出道的。出道作品中也是扮演了“怪人”,您有借鉴当时的经验吗?
绫野刚:那时候无论是身边人中还是在社会上,我都完全不知名,坦率地说至今我也不清楚我是否借鉴了《假面骑士》中的演出经验,所以特别想让当时的石田秀范导演看看这部作品。但有一点值得庆幸的是,我知道我不能仅仅当做平常的工作一样只做到不好不坏。

――怪人と怪物、通ずるものはありましたか?
綾野剛:澤田亜希は人間であり怪人でしかないので、今回とはぜんぜん違います。それに過去に同じような怪物をやっていたとしても、そのときの役作りは新しい作品では一切使いません。僕はたくさん経験を積んでるように見えて、たくさん経験を捨ててるんです。ゼロから作り直し、過去の経験は一切使わない。ただ、人に対してのコミュニケーションや思いやる気持ちは、確実に繋がってるし、しっかり引き継いでいる。いい影響を与えてくれていると思います。

——怪人和怪物有什么相同之处吗?
绫野刚:泽田亚希就只是怪人而已,他的本质还是人类。而这次完全不同。即便是扮演跟过去一样的怪物,但是在不同的作品中的角色,也完全不能用相同的演绎方式。我虽然看似积累了很多演戏经验了,但在这次演出中我却舍弃了很多以前的经验。从零重新开始,过去的经验一概抛弃。但有一点,与人交流和思考问题的方式,这些确实是与以往的经历紧密相关,完全延续了以前的状态。我觉得这也是我在多年演艺经历中受到了良好的影响。

――当時と今では、役への向き合い方も変わりましたか?
綾野剛:いろんな現場でたくさん勉強させてもらいましたから、確実に成長しています。もちろん失ったものもたくさんありますが、それ以上に得たものの方が多いと自分は思えます。きちんと何かを得るために、怖がらずに捨てていくという行為を諦めずにやっていこうと思います。

——出道时和现在相比,对待演戏的态度有什么变化吗?
绫野刚:我在众多不同的演出现场学到了很多,这的确让我成长了不少。当然也曾失去过很多,但我认为在此之上自己的收获要更多。我想现在的我应该不会再有以得到什么为目的或因惧怕而舍弃这种行为了。

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