《仁医》台词节选:

「・・・龍馬さん。」

「うん。」

「申し訳ありません。ペニシリンの件はここで手を引かせてもらっても・・。」

「今更、何を言い出すがじゃ先生!」

「薬でこういう駆け引きをするのはどうかと思いますし。」

「駆け引きをせんかったら戦は起こり、失わんでもええ命が失われるぜよ。」

「そうですが・・・」

「薬は、命を救うもんじゃ。わしゃ薬を使うて、前もって命を救うちょるだけじゃ。それのどこがいかんがじゃ。」

「・・・戦で失われるべき命は、戦で失われるべきというか。」

「おぉ??」

「戦が起こり、そこで死ぬはずだった男の人が、死なずに生き残ったらどうなりますか?」

「うーん、それは・・」

「その人が、ある女の人と、子供を作るとします。つまり、その女の人は、本来出会うはずだった男の人と出会わなくなり、生まれるはずだった子どもは、生まれなくなるかもしれないんです。」

「・・・」

「私は・・・やはりこれはいいことだとは・・・。」

「先生の言おうとしていることは、今一つわからんけんど、そもそも、その生まれる子の父と母になるはずだった者らは、初めから出会わんのやろ?父と母もおらん。生まれる子もおらん。その子が生まれんことで、悲しむ者も困る者も、誰ちゃおらんぜよ。」

「・・・それは、そうなんですけど・・」

「先生は一体どういてそんなこと言い出すがぜ。・・・」

その時龍馬は、仁と出会ったばかりの時のことを思い出す。
仁が自分の姉の名を言い当てたことを・・・。

「・・・先生。もしかして先生は・・・。」

「・・・」

「ワシらの運命を知っちょるがかえ?」

「・・・」龍馬の背後に人影が!

「龍馬さん!!」

龍馬は刀を抜き、背後の人物を斬り付ける。だが、二人は既に敵に囲まれていた。

「先生、わしゃあっちに行くき、その間に逃げ。」

「でも・・」

「・・・行くぜよーっ!!」龍馬が走り出す。

「龍馬さん!!」

相关日语知识点讲解:

●薬でこういう駆け引きをするのはどうかと思いますし。

戦場で、進むことを「かけ」、退くことを「ひき」というところから、時機を見計らって兵を進めたり退(ひ)いたりすること。
在战场上,前进就是「かけ」,后退就是「ひき」,就是要说明瞅准时机随时进退;

商売や交渉・会議などで、相手の出方や状況に応じて自分に有利になるように処置すること。
现在多指在经商或是谈判会议上的手腕、策略,摸清对方的状况使自己处于有利的位置;如:駆け引きがうまい/ 善于运用策略。

そもそも、その生まれる子の父と母になるはずだった者らは、初めから出会わんのやろ?

「そもそも」が文頭に置かれるところから;最初、発端、副詞的にも用いる。
「そもそも」放在文章开头,表示最初,起始,开端,也可作为副词来用;

改めて説き起こすときに用いる語。いったい。だいたい。さて
另外还指说起……,说来,毕竟,究竟;如:そもそも日本人は…/ 说起来,日本人哪…

●父と母もおらん。生まれる子もおらん

京都です。 「おらへん」とか「おらん」とか言いますね。
京都的方言,可以说「おらへん」,也可以说「おらん」;

本来の京都弁だと「いてはりません」とか「いてはりやしません」という感じかな。基本的に人に対しては「いません」と答えます。
本来京都的方言是指「いてはりません」或者「いてはりやしません」,但现在基本上都变成了「いません」,直接就表示否定。

 

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