1月28日、最新のオリコン週間シングルランキングが発表され、ジャニーズ事務所のアイドルグループ・SixTONES(ストーンズ)とSnow Man(スノーマン)のデビューシングル「Imitation Rain/D.D.」が初週売上132.8万枚を記録して1位を獲得。「史上初のデビューシングル初週ミリオン達成」と大きく報じられています。

1月28日,oricon单曲周榜公布,杰尼斯事务所组合SixTONES和Snow Man两团的出道双A单曲《Imitation Rain/D.D》创下首周销量132.8万张记录,排名第一。“史无前例——出道曲首周达成百万销量”被媒体大肆报道。



左:SixTONES 右:Snow Man

この数週間、昼夜を問わずテレビをつければシングル曲のCMが流れ、各番組に両グループのメンバーがゲスト出演し、ネット上にも記事が量産されていたため、「彼らのことはよく知らないけど見たことがある」という人は多いでしょう。

最近几周只要打开电视,无论什么时间段都能看到两团出道单曲的广告,组合成员参加各种电视节目,网络新闻也是铺天盖地,路人对他们的大多印象是:“不了解但脸好像在哪看到过。”

ところがSNSやニュースのコメント欄には、「史上初のデビューシングル初週ミリオン達成」という快挙をたたえるのではなく、批判的なコメントが多数を占める事態になっているのです。

不过稍微关注下就会发现,在SNS和网络新闻的评论栏里,大多不是在称赞其“出道单首周破百万”盛举,而是诸多批判的言辞。

しかもその大半はメンバーではなく、マネジメント側を批判する声。世間の人々は、彼らが「ジャニーズのアイドルだから」ではなく、しっかりとした理由を持って批判をしていることに驚かされます。

而且大部分的反馈并非针对成员,而是对经营管理者的批评。令笔者惊讶的是,人们并不是针对他们是“J家偶像”,而是持有更有力的理由进行批评。

SixTONES

6人组合,左起:田中树、高地优吾、杰西、京本大我、松村北斗、森本慎太郎

Snow Man

9人组合,左起:阿部亮平、目黑莲、深泽辰哉、向井康二、劳尔、渡边翔太、岩本照、佐久间大介、宫馆凉太

快挙に影を落とす批判はなぜ生まれてしまったのでしょうか?さらに一連の流れを報じるメディアの姿勢も含めて、ここではビジネス戦略としての是非を掘り下げていきます。

为何如此盛举却生出这么多批评?随着一系列的媒体报道所表现出的姿态,在此将对其商务战略的是非曲直深入探讨一番。

2グループ合算で売り上げをカウント

计算的是两个团合计销售额

SixTONESとSnow Manの同時デビューが発表されたのは、昨年8月8日。「史上初の2組同時CDデビュー」であり、前者はソニー・ミュージック、後者はエイベックス・エンタテインメントからのデビューと大々的に発表されました。このときはファンならずとも「同時デビューなんてすごい。どちらの売り上げが上回るのだろう」という見方が広がっていたのです。

2019年8月8日,SixTONES和Snow Man公布同时出道的消息,也是“J家史上首次两组同时CD出道”,前者(唱片公司)签约Sony Music,后者为Avex Entertainment,对出道一事进行了大肆宣传。此时,不仅各家粉丝,日本路人也都纷纷猜测“同时出道的两个组合,到底哪家销量会更高?”

その後、亡きジャニー喜多川さんの誕生日である10月23日に、彼らのデビュー日が2020年1月22日であることが発表されました。もう1つ明かされたのはCDの名義。SixTONESは「SixTONES vs Snow Man」名義で、Snow Manは「Snow Man vs SixTONES」名義で、それぞれシングルをリリースするというのです。

之后,在已故喜多川社长生日的10月23日,整日宣布出道日为2020年1月22日。且揭露了出道CD的主题,即SixTONES为《SixTONES vs Snow Man》,Snow Man则为《Snow Man vs SixTONES》,分别推出CD单曲。

つまり、「どちらのCDを買っても2組両方のシングルが聴ける」ということ。今回の売り上げ枚数やランキングは2組の合算であり、その手法に批判が集まっているのです。

换言之,就是“不管买谁家的CD,都能听到两组各自的主打曲”。但是,在单曲发售后,其销售额及排行榜却合计了两团的数据,这种商业手法受到了不小的批判。

「グループもレコード会社も違うのに、何で合算が認められるのか意味不明」「抽選で当たるハイタッチ券で大量購入させるやり方がひどい」「抽選というやり方は、買えば握手券が必ずつくAKB48よりもエグイ」などの声があがるのも無理はありません。

“他们唱片公司又不是同一家,合起来算几个意思”、“用抽选来让人大量购买击掌券的方式太过分了[注1]”、“抽选这个做法,比起买了就有握手券的AKB48更过分”之类的批评声也并非毫无道理。

[注1]:购买单曲有机会获得和成员击掌券一张。

名義には“vs”とうたいながらも、実質的に“and”の合算であること。さらに、「スペシャルイベント+ハイタッチ会」の応募期間は1月21日12:00~26日23:59と、初週に大量購入させるためとしか思えない設定だったのです。

名义上是vs,实质上就是and。而且,报名参加“特别活动+击掌会”的时间段是1月21日12点-26日23:59,怎么看都是为了让粉丝在首周大量购买CD的销售手段。

もちろんメンバーたちが努力してきたことはたたえられるべきであり、ファンではない人々からも「本人たちは悪くない」という擁護や、「これからずっと2グループ一緒に発売するの?」という心配の声があがっています。だからこそマネジメント側への批判は過熱してしまうのでしょう。

当然,成员们的努力是应当得到赞赏,不是雪筒姨妈的吃瓜路人也认为“偶像没有做错什么”,还有人提出疑问表示担心:“难不成这俩组合要一直捆绑销售?”(正因为有外界的这些声音)所以才对运营者的做法颇多异议吧。

■「印象操作どころか数字操作」という声も

也有人表示“岂止是印象操作,简直是数据操作”

マネジメント側もプロである以上、多少なりとも批判を受けることは覚悟していたのではないでしょうか。それにもかかわらず強引な手法に踏み切ったのは、「彼らに箔をつけよう」「売れているイメージをつけたい」という狙いであることは想像にかたくありません。

作为专业的经营管理者,多少也有了接受批评的觉悟。尽管如此,运用强硬手段,直指“给他们镀个金”“要加上大卖印象”的这一做法也不难想象。

実際、23日に「初日売上77.3万枚は歴代1位」、24日に「発売3日でミリオン突破」、28日に「オリコン週間ランキング1位、史上初のデビューシングル初週ミリオン達成」などと、短期間で繰り返し彼らの快挙が報じられました。彼らに箔をつけ、世間の人々に「売れている」というイメージをつけようとしている様子がわかるのではないでしょうか。

实际上,“首日77.3万张成历代第一”,“发售3天破百万销量”,“获oricon周榜第一,史上首个出道单曲达成首周百万销量”,连续三天的媒体新闻让他们在短期内不断被爆出惊人的好消息。大家是不是也都明白,这是让他们穿上金装,为了给大众留下“走红”的印象。

別の業界に目を向けても、書籍の世界では、関係者の大量購入で瞬間風速的にAmazonランキングの上位を獲得し、「ランキング1位」をPRフレーズに打ち出す戦略が長年採用されてきました。このように「売れているものが気になる、買おうとする」という人間心理を生かした戦略はビジネスセオリーの1つです。

从其他业界来看,在书籍类的领域中,通过相关人士的大量购买瞬间以迅雷不及掩耳之势获得Amazon排行榜的前位,并打出“排名榜TOP1”的宣传口号来夺人眼球也是常年被采用的一种战略方针。同样的,以让人产生“卖得这么好,那我也买一个吧”的心理战略,也是商业理论之一。

しかし今回は、「印象操作どころか数字操作」という辛辣な声が見られるように、2グループ合算の形を採用したことで、「やり方がうまいな」と受け流してもらえず、「そんなやり方にはだまされないぞ」という抵抗を生んでしまったのでしょう。

然而这次却出现了“岂止是印象操作,简直是数据操作”的辛辣批评,采用两团合计的形式并没能让人觉得“营销手段很厉害”,而是产生了“消费者可不会被这种做法给欺骗”的抵抗心理。

泷泽秀明转幕后制作人后专注杰尼斯jr.新人培养,现在是杰尼斯事务所副社长及子公司Johnnys Island的社长,被称为六筒和雪人团的“亲爹”。泷泽上位后,实力的确有目共睹,jr.露出机会增加,知名度也提升不少。但另一面,也有不少粉丝对于“泷泽商法”表达不满。

ネットの普及でさまざまな情報が飛び交い、ビジネスの戦略ですら可視化された感もある中、今回のような誰が見てもわかりそうな形を採用してしまったのは、「こうやれば売れるだろう」「これくらいは大丈夫だろう」と世間を甘く見ていたからではないでしょうか。

当今网络时代各种消息都能简单入手,在商业战略也被一目了然的情况下,像这次采用了简单粗暴的方式力推艺人,不得不说根本没有把大众放在眼里。有着“这种手段总能大卖”、“都这么狂推了感觉差不多可以了”类似的想法也太小看人了。

2016年12月でSMAPが解散し、今年12月で嵐も活動休止する中、「SixTONESとSnow Manを絶対に成功させたい」というプレッシャーがあるのかもしれませんが、それでも現段階では逆効果だった感が否めないのです。

2016年12月SMAP解散的重击,到今年年底岚也将停止活动,这个节骨眼上也许有着“绝对要让SixTONES和Snow Man成功”的压力,但现阶段来看,不可否认只有反效果。

■「どう売れたか?」のストーリーが重要

“怎么走红?”的故事性很重要

マネジメント側がSixTONESとSnow Manを「国民的アイドルにしたい」「世界に打って出たい」など、どんな戦略を描いているのかは、まだわかりません。しかし、もし彼らが国民的グループを目指すとしたら、ロケットスタートを狙うような今回のプロデュースは、必ずしも効果的とは言えないでしょう。

经营管理方想要把SixTONES和Snow Man“打造成国民性偶像”“冲出日本走向世界”,到底是何种战略方针尚未可知。但如果他们是以成为国民偶像为目标,像这次想要一炮而红的打造方式,还真不一定有效果。

彼らの先輩に当たるジャニーズ事務所の国民的アイドルと言えば、前述したSMAPと嵐であることに異論の余地はないはずです。そのSMAPはデビューシングルから11枚連続でランキング1位を獲得できず、頼みの綱の音楽番組も次々に終了するなど逆境続きの中、コントなどのバラエティーに活路を見いだして成功を収めました。嵐もデビュー後の数年間はシングルランキング1位を逃すことが多く、ライブの集客もテレビ出演も少ない雌伏の時を過ごしましたが、人柄や仲のよさをベースに支持を集めていきました。

要说起两团前辈,杰尼斯事务所的国民偶像,毫无疑问是SMAP和岚。但SMAP从出道单开始连续11张都没能获得第一,在自身音乐节目连续被砍的逆境中,从小品等综艺节目中杀出一条活路才收获成功。岚也是一样,出道后的几年里单曲始终拿不到第一名,度过了演唱会场子填不满、电视露脸机会少的低潮期,但最终以人格魅力和团爱为基础,受到了越来越多的支持。


この間の女性アイドルグループに目を向けても、国民的アイドルに上り詰めたモーニング娘。もAKB48も逆境や雌伏の時を経験しています。その意味でSixTONESとSnow Manが国民的アイドルになるためには、むしろロケットスタートではなく、逆境や雌伏の時を経験させたほうがいいのかもしれません。例えばSixTONESとSnow Manの売り上げをガチンコで競わせて、負けて悔しい思いをしたほうがむしろ国民的アイドルグループの第一歩につながるのかもしれないのです。

再来看日本女团,登顶国民偶像位置的早安少女、AKB48也曾历过逆境、有过雌伏。从这个意义上来说,SixTONES和Snow Man为了成为国民偶像,反而不该走一炮而红的路线,可能让他们经历一下逆境和雌伏才比较好吧。比如,两组以实力拼销量,即使输了,那种懊悔之心也是他们迈向国民偶像的第一步吧。

もともとアイドルのような偶像を扱うビジネスは、成功に至るまでのストーリーが重要。「どのように売れたか?」は、熱心なファン以外の人々にとって「好きか嫌いか」「応援するかしないか」を分けるポイントとなりうるものなのです。「どのように売れたか?」が作為的なプロモーションによるものであれば、1度ついたイメージを覆すのは至難の業であり、両グループはむしろ重い十字架を背負わされたと言ってもいいでしょう。

原本日本偶像的商业模式,从零到成功的故事性是极为重要的。“他们是如何红的?”这一问题,对于除了核心粉丝以外的人来说,是“喜欢不喜欢”“支持不支持”的重要分歧点。将“怎么走红?”刻意进行宣传推广的话,一旦给人们留下刻板的印象,要颠覆就十分困难了,反而让会这两个组合背负沉重的十字架。

世間の人々から批判があがっているのはマネジメント側だけではありません。SixTONESとSnow Manのデビューを報じるメディアにも厳しい声が浴びせられています。

受到世人批评的不仅是经营管理方,报道SixTONES和Snow Man出道消息的媒体也受到了严苛指责。

どのメディアも、2グループ合算やハイタッチ券についてはふれず、スポーツ新聞やネットメディアは「偉業達成」「超ド派手同時デビュー」「史上最速ミリオン確実」などの称賛のみを書き、中にはまだスタートしたばかりであるにもかかわらず「今年度最高の売り上げ」という記事すらありました。

不管哪家媒体,都不曾提及是合计了两个组合的销量及击掌券一事,体育报、网络媒体都在大力称赞其“达成伟业”“非常华丽的同时出道”“史上最快速度的百万销量”等,甚至还罔顾才年初,就写下了“年度最高销量”的新闻报道。

■一般視聴者には唐突感がある

对于一般观众来说有些唐突

中でもよく見られるのは、「キャラを押し出した自己紹介」「これまでの苦労話」「一発芸やモノマネ」「デビューシングル披露」というフルコースの出演。一般の視聴者にしてみれば、いつもの番組に知らないタレントが混じっている唐突感があるだけに、「ジャニーズ事務所への接待なのか」「それにしても忖度しすぎ」、ひいては「視聴者をバカにしている」と考えてしまう人がいても不思議ではありません。

最为常见的电视全套出演桥段是,“对自身定位的自我介绍”“至今为止的辛苦经历”“一发技表演和模仿”及“出道单曲披露”。对于一般观众来说,在经常看的节目里突然出现了不认识的艺人,必定会有种贸然的感受,若是出现类似“这是对J家艺人的接待吗”“即便如此也过于揣度了吧”“是把我们观众当傻子吗?”的看法也并不奇怪。

ジャニーズ事務所を出た元SMAPの3人がいまだ限定的な番組出演にとどまっている中、この大量出演を見た人はあらためてテレビ業界の悪しき商慣習を感じてしまうのではないでしょうか。皮肉にも世間の人々は、SixTONESとSnow Manのメンバーがテレビ番組に出るほど、ジャニーズ事務所の強引なマネジメントと、それを最大限に受け止めるテレビ局の忖度を感じてしまうのです。

从杰尼斯事务独立出去的原SMAP成员三人至今仍只能在限定节目中出演,而人们看到这两组新人在电视上的大量出演,恐怕再次感受到了电视业界恶劣的商业惯例。虽说很讽刺,世人对于SixTONES和Snow Man成员出演电视节目,感受到了杰尼斯事务所的强推手段,以及对其最大限度接受的电视台方面的揣度。

これを読んだ両グループのファンは、「せっかくデビューできたのに、なんて記事を書いてくれたんだ」という怒りもあれば、「彼らの将来を考えるとマネジメントのまずさはハッキリ指摘してもらったほうがいい」という理解もあるでしょう。デビューは本人もファンも喜ばしいことですし、SixTONESもSnow Manもみずみずしい姿を見せてくれています。

读到这里的雪筒饭们,可能会有“好不容易熬出道,这都写的是什么破事”的愤慨,也会有“考虑到两团的未来,还是要清楚指出经营管理方面的不足之处比较好”的理解吧。出道对成员本人也好粉丝也好,原本是一件令人欣喜的事情,SixTONES和Snow Man也展现出了自己风华正茂、朝气蓬勃的一面。

書いた私自身も、若い彼らの活躍や成長を見守りたいと思っていますし、だからこそマネジメント側やメディアが世間の人々を甘く見るような手法で、その可能性を狭めてはいけないのではないかと感じたのです。

作为写下本文的笔者来说,也希望能见证这一群年轻人的成长与活跃表现。正因为如此,经营管理方和媒体可不能再用这些小瞧世人的手段,把这些年轻小伙的可持续发展道路给扼杀了。

本翻译为沪江日语原创,转载请注明出处。

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