饒舌な森見登美彦ワールドはむしろアニメの方が相性良い?

饶舌的森见登美彦世界倒不如说和动画比较投缘?

小説家・森見登美彦さんの作品と「アニメ」の相性は抜群のようです。これまでに『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』『ペンギン・ハイウェイ』とヒット作を連発。いずれもアニメ化され、大ヒット、高評価を獲得しました。

小说家森见登美彦的作品和“动画”似乎很投缘。至今为止连续推出了了《四畳半神话大系》、《春宵苦短,少女前进吧!》、《有顶天家族》、《企鹅公路》等热门作品。每部都被动画化,而且大受欢迎,获得了高评价。

例えば2010年にアニメ化された『四畳半神話大系』は、京大生の主人公が、華々しいキャンパスライフを送るためにサークルを分岐点として生まれる並行世界を描いた傑作青春小説です。原作のインテリジェンスを半ば戯画化したかのような饒舌な文体は、アニメでも圧倒的なモノローグで再現されました。湯浅政明監督による輪郭線による変幻自在でスタイリッシュな映像も高く評価され、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門を受賞。森見登美彦作品のアニメ作品との親和性を見事に証明しました。さらに代表作『夜は短し歩けよ乙女』もまた湯浅監督によって2017年にアニメ映画化され、大ヒットを記録しています。圧倒的情報量の原作に対して、映像はできる限り抽象生を高める演出が冴え渡りました。

例如2010年动画化的《四叠半神话大系》,是讲述身为京大生的主人公为了过上华丽的校园生活而以社团为分岔点产生的平行世界的杰出青春小说。原作的知识用了半讽刺般的饶舌文体,在动画中用庞大的独白再现。汤浅政明导演的轮廓线变幻自如、创新的表现方式也受到高度好评,获得文化厅媒体艺术节动画部门的奖项。出色地证明了与改编自森见登美彦作品的动画作品的亲和性。另外,代表作《春宵苦短,少女前进吧!》也由汤浅导演于2017年制作成动画电影,大热。与信息量庞大的原作相对,动画尽可能将抽象的演出显得纯粹。

動物が主人公の作品もまた、森見さんの得意分野です。『有頂天家族』は、因縁深いタヌキの一族同士の争いを描いたファンタジー作品。こちらも京都を舞台に、空飛ぶ茶室を始めとしたダイナミックな映像が頭に流れ込む物語です。2013年には漫画家・久米田康治氏によるキャラクターデザインでテレビアニメ化され話題になりました。また普通の町にペンギンが大量発生する謎を小学生が解き明かそうとする、第31回日本SF大賞受賞作『ペンギン・ハイウェイ』も2018年にアニメ映画化されました。

以动物为主人公的作品也是森见擅长的领域。《有顶天家族》是一部讲述有深厚因缘的狸猫一族之间争斗的幻想作品。这也是以京都为背景,以飞天茶室为主的生动影像映入脑海的故事。2013年,漫画家久米田康治的角色设计被动画化,成为话题。另外,讲述小学生为了解开普通街道出现大量企鹅的谜团,第31届日本SF大奖获奖作品《企鹅公路》也于2018年被动画电影化。

その他、上記作品群は続編もアニメ化されており、活字が苦手な方であっても森見登美彦ワールドは十二分に堪能できるのです。

另外,上述作品的续篇也被动画化,即使是不擅长阅读文字的人,也能十二分地享受森见登美彦世界。

今後、アニメ化されそうな森見登美彦作品は……?

今后,森见登美彦作品中即将被动画化的是……?

さてそうなってくると気になってくるのが今後の展望です。森見さんは多作であり、他にも多くの作品を発表されています。上記以外で、今後「アニメ化」されそうなものはあるのでしょうか。例えばデビュー作『太陽の塔』は「四畳半」シリーズと同じく、アクの強い京都の大学生が主人公。すでに私たちの知る森見ワールドは完成していますし、かしのこおりさんによってコミカライズもされているので、アニメ化も十分考えられますが、いかんせん他作品と比べると静的なため実写作品の方が魅力を抽出できるかもしれません。

那么,获得这样的成就之后今后的发展会更让人在意。森见是高产的作家,发表了很多作品。除了上述作品以外,今后还有哪部作品可能“动画化”呢。例如,出道作品《太阳之塔》与《四叠半》系列一样,以独特的京大生为主人公。在这部作品中我们所熟知的森见世界已经出现,因为已经有kasinokoori(かしのこおり)创作的漫画,所以十分有可能动画化,但无奈与其他作品相比,因为比较静态,所以真人化可能更能体现魅力。

また直木賞候補となった、2016年刊行の『夜行』はどうでしょうか。舞台はおなじみの京都です。物語は10年前に起きたある女性の失踪事件から幕を開け、かつての大学の仲間たちが空白の10年間に起きた様々な怪異によって紡がれる新感覚ホラー。これまでの森見登美彦作品のような朗らかさはなく、絶えず死の香りが漂う不穏さが魅力で表紙絵の女性もアニメ的です。少々、難解で解釈が人によって異なる点は、テレビアニメよりか映画向きかもしれません。

那么,已经提名直木奖候补的2016年发行的《夜行》呢。背景是大家熟悉的京都。故事从10年前发生的一位女性失踪事件拉开帷幕,由过去大学的伙伴们在空白的10年间发生的各种各样的怪异而编织的新感觉恐怖故事。不像之前的森见登美彦作品那样开朗,不断散发着死亡气味的不安是其魅力所在,封面画的女性也很有动画感。稍微有点难懂,而且理解因人而异,这一点可能比电视动画更适合电影。

また、同じく直木賞候補となった話題作『熱帯』は森見さんが10年近い苦悩の果てに完成させたもので、主人公はなんと森見登美彦さんご本人。誰も最後まで読んだことがない小説『熱帯』をめぐる小説そのものを題材にした本作は、もしかしたら最も「アニメ化」が難しい森見作品かもしれません。

那么,同样提名直木奖候补的话题作品《热带》是森见经历了近10年的苦恼后完成的,主人公竟然是森见登美彦本人。围绕谁都没有读完过的小说《热带》展开,以小说本身为题材的本作品,也许是最难“动画化”的森见作品。

小説の映像化=実写という業界のイメージ自体を変えてしまった森見登美彦さんは、さらにそのイメージをここ数年、ご自身で塗り替えようとしています。それをさらにアニメ業界がどう捉えるのか? そもそも一旦、距離をとっていくのか? クリエイター同士の知的な鬼ごっこに、勝手ながら胸がときめきます。

森见登美彦改变了小说的影像化=真人化这一业界固有印象,近几年更加有一种重新塑造的感觉。动画业界会如何看待这一点呢?是否会暂时保持距离呢?对于创作者之间智慧的捉迷藏,我十分感兴趣。

翻译为沪江日语原创,未经授权禁止转载。

相关阅读推荐:伊藤润二漫画再次获得美国漫画界最高奖!