この時期、かゆみを感じてふと腕や足に目をやると、肌がプクッと赤く腫れていたりする。そう、犯人は、「蚊」。さてその時、みなさんはこの状態をどうやって表現するだろうか?

在这个季节感到皮肤瘙痒检查一下手腕或是腿部时,发现皮肤红肿起包。没错,罪魁祸首就是蚊子。那么这时大家会如何描述这个状态呢?

「教えて!goo」に寄せられていた「蚊に……?」という質問のなかで、質問者は上記の状態を表すとき、蚊に刺される、食われる、噛まれるという3種類の言い方があり、これは地方によって違うのでは?と考えている。なかなか興味深いこの疑問に対して、「東京です。蚊に刺される、蚊に食われるを普通に使います。蚊に噛まれるは使った事無いです」(goookさん)、「広島人です。食われるかな~」(kote-さん)、「大阪です。『噛まれる』です! 噛まれるって言わないんですか!? ショック……」(o0__0oさん)、「兵庫出身で『噛まれる』です。関西人はもっぱらこれのような……」(LiccoMicco11さん)などの回答が寄せられていた。

在教えて!goo上留下“蚊に……?”的相关提问中,提问者在表达上述所说的状态时,使用了蚊に刺される、食われる和噛まれる三种说法(来表达“被蚊子咬了”的意思),这难道是一种地方性差异吗?大家对此很有兴趣,纷纷留下了回答。“我是东京人。一般都说蚊に刺される或是蚊に食われる,蚊に噛まれる就没用过。”——goookさん。“我是广岛人,应该是用食われる的。”——kote-さん。“我是大阪人,我们用噛まれる,原来别的地方不说噛まれる的吗?!”——o0__0oさん。“我的家乡是兵库,是说噛まれる的。关西人一般都这么说。”——LiccoMicco11さん。

回答者の出身地に偏りはあったものの、この結果だけを見ると「噛まれる」を使うのは関西人のみであると考えて良さそうだ。

回复者的出生地在某一地区多有集中,从结果上来看,可以认为只有关西人会使用“噛まれる”。

■方言学の専門家が「蚊に〇〇れる」を解説

■方言学专家解说「蚊に〇〇れる」

方言学が専門である東京女子大学の篠崎晃一教授に、この問題を解説していただこう。

我们请到了东京女子大学的方言学学者筱崎晃一教授来讲解这个问题。

「過去に各都道府県における使用度を調査したところ、大きく分けると東日本の人は共通語である『刺される』を『食われる』と併用し、西日本の人は『噛まれる』を使用する傾向にあることが分かっています。他に、変わったものとしては山梨県で『くっつかれる』、中国地方で『かぶられる』などが使われています」(篠崎教授)

“过去在各都道府县进行语言使用度调查时发现,东日本人会将标准语中的“刺される”和“食われる”并用,而西日本人倾向使用“噛まれる”,大致分成这两个趋势。而其他稍显奇特的是山梨县会用“くっつかれる”,中国地区会说成“かぶられる”等。(筱崎教授)

全国で様々な言い回しがあり、やはり「蚊に〇〇れる」の表現には、地域差が見られるようだ。ごく少数だが、「蚊に吸われる」という言い方もあるとのこと。ドラキュラみたいに血を吸うからだろうか?

全国有各种说法,果然“蚊に〇〇れる”的表达方式体现出了地域差异性。虽然只是极少数,但确实有“蚊に吸われる”的说法。是因为蚊子像吸血鬼一样吸血吗?

■全国的に使われている共通語「刺される」

■全国流通的通用语表达“刺される”

篠崎教授によると、使用者の意識としては、改まった場や書き言葉などでは共通語である「刺される」を使用し、「食われる」や「噛まれる」は少しくだけたニュアンスがあるという。それでは、「刺される」が共通語として広まっているのには、何か理由があるのだろうか。その点についても聞いてみた。

筱崎教授表示,根据使用者的想法,在不同的场合或是书面语情况下会使用通用语“刺される”,而“食われる”和“噛まれる”会稍微体现出吸血感。那么,为什么“刺される”会作为标准语广而使用呢?我们再次请教了这一疑问。

「根拠と言えるほどのものかどうか分かりませんが、一般的に『刺す』という動詞は先が鋭く尖ったものを中に突き入れる、といった意味がありますよね。蚊の口は針状になっていますから、やはり『刺される』がしっくりくるのだと思います。『食われる』や『噛まれる』には本来そういった意味はありませんから、方言として広い意味で使用されるようになったということでしょう」(篠崎教授)

“说依据可能有点困难,不过一般来说,刺す这一动词有表示锋利的尖端刺到内里的意思。蚊子的嘴是针状,所以我认为还是“刺される”比较符合。“食われる”和“噛まれる”本来没有这种含义,但是作为方言被广泛使用了。”

ちなみに、「食う」という動詞には元々「虫などが刺す」という意味があり、奈良時代の文献ではそういった用法が使われているのだとか。

同时,食う这一动词最早是表示被虫子咬了的含义,在奈良时代的文献中就可以找到这个用法。

普段何気なく使っている言葉にも地域により色々な言い方があって面白いが、特に地方出身者が集まる東京では盛り上がること間違いなし!? ぜひ、話題にしてみてはいかがだろうか。

通常不加思考就在使用的语言也会因为地域不同而产生各种不同的说法,因此变得意趣横生,特别是各地出身的人集中的东京就更显热闹了!请一定要试着聊聊这个话题。

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