日本の国民的アニメ「ドラえもん」が海の向こうで思わぬ論議を巻き起こしている。ディズニー・チャンネル・インディアを通じて同アニメが放送されているバングラデシュでは、子どもたちの教育のためにと視聴禁止を呼び掛けている声もある。

バングラデシュにおける「ドラえもん」批判が掲載されたのは、世界中のブログなどで発信された情報をまとめたウェブサイト「グローバル・ボイス」。日本語訳版で「バングラデシュ:ドラえもんは子供の教育に悪いのか?」と題された記事では、ドラえもんのひみつ道具には、ごまかしたり、うそをついたりするものが多く、子どもたちが悪影響を受けていると批判されている。

また、バングラデシュベンガル語圏に属するものの、「ドラえもん」に関してはヒンディー語吹き替え版が放送されていることも論議の的に。同アニメでヒンディー語に慣れ親しんだ子どもたちが、家族と話をするのにも母国語ではなくヒンディー語を使うようになっているのだといい、一部論者は放送チャンネルであるディズニー・チャンネル・インディアの同国内での視聴禁止を呼び掛けている。

こうした議論は、バングラデシュでは主要メディアにとどまらず広がっているとのこと。中にはのび太のように勉強をサボったり、ウソをつく子どもが増えていると主張する人もおり、議論はまだまだ続きそう。同国で「ドラえもん」が人気を博しているからこそ発生したともいえる問題だ。

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