受験シーズンもいよいよ終盤戦。進学が決まり、新たな大学生活を心待ちにする人も多いかもしれない。一方で大学受験に失敗し、すでに浪人を覚悟している人も。中には“多浪”といい、孤独や不安にさいなまれながら何年も浪人し、勉強を続ける人たちもいる。

考试季终于快要结束。想必有很多人已经考入心仪的学校,开始期待全新的大学生活,但也有一些人考试失败,决意再战一次。其中也有人多次参战,沉浸在备考的孤独和不安中继续学习之路。

そんな多浪生を数多く指導してきた武田塾塾長の中森泰樹氏は「2浪以上、いわゆる多浪の方々というのは少なくない。浪人が続いていくと、(志望校のレベルを)下げられなくなる。第一志望に受かるまで終わらない。悪い意味で慣れてしまって、勉強自体に対してモチベーションのキープがなかなか難しくなってくる。あとは世間からどんどん遠ざかっていく。メンタルに関しては、けっこうナイーブになっている生徒も多い」という。

武田塾塾长中森泰树先生曾经指导过很多多次备战考试(多浪生)的学生,他说:“二战或者多次备战考试的学生很多。他们越考就越无法降低自己志愿学校的等级。也就是不考上第一志愿誓不罢休的意思。而且他们也容易越来越习惯这种备考生活,开始很难保持对学习本身的动力。此外,备考也让他们离社会越来越远。越来越多的学生在精神层面上也会十分消极”。

将来への不安や取り残される焦燥感。ネガティブなイメージを抱きがちだが、9浪で早稲田大学に入学した濱井正吾さんは「全く後悔はしていない」と話す。

对未来的迷茫和掉队后的焦躁。多次备考给人消极的印象,但九战考上早稻田大学的滨井正吾却说:“我一点都不后悔”。

「高校時代、いじめを受けていた。自分をバカにした人たちを見返してやりたかった。自分の人生で一番必要なのが自己肯定感だと思っていて、それを手に入れないことには幸せに生きられないと思った。自分の力で何かを成功した経験が欲しかった」(濱井正吾さん)

他说:“高中的时候我受到了校园霸凌,所以很想给那些小看我的人做出点成绩看看。我觉得自己人生中最重要的就是自我肯定,没有自我肯定感的人就无法幸福地生活下去。我很需要一个通过自己的努力获得成功的人生经验”。

濱井さんは現役で関西の私立大学に入学したものの、さらなる高みを目指し仮面浪人した。卒業後も働きながら勉強を続け、27歳で憧れの早稲田大学に合格した。予備校代など、9年間で約660万円がかかったが「多浪よりしんどいことは人生でほぼないと思っている。これさえ乗り切ってしまったら後の人生は明るいと。今とても人生が楽しい」と笑顔を見せる。

滨井一战时考入了关西的一所私立大学,但他为了追求更高的目标而再次备考。高中毕业后,他一边工作一边学习,27岁才终于考上了梦想中的早稻田大学。在预备学校9年大约花费了660万日元(约35万元),但他还是笑着说“我的人生中没有比备考九年更难熬的事情了。连这个我都能跨越,那我今后的人生一定是十分光明的。现在我对我未来的人生倍感希望”。

多浪だからこそ見える景色がある一方で、5浪で医学部に入学した森村拓哉さん(仮名)は「(多浪は)ただのモラトリアムだと思う。成長とかはあまりない」と話す。

有人在多次备考的过程中看到了独特风景,而五战考上医学部的森村拓哉(假名)却说“(备考)只不过是想要逃避而已,并没有获得什么成长”。

開業医の親を持ち5浪の末、私立大学の医学部に合格した森村さん。5年間、さぞかし勉強したのかと思いきや……

森村来自私人开业医生家庭,他备考五次才终于考上了日本私立大学的医学部。原以为这五年间他一定十分努力地学习,然而他却说:

「僕は遊んじゃった系だ。僕を含め、多浪の人のほうが少しだらしない。自由な時間が多いので、それこそパチンコとか、女の子に走ったりする人はいっぱいいる。浪人=真面目に勉強している人ではない」(森村拓哉さん)

“我是边玩边学的人。其实多浪生里面有很多像我这样的。因为备考的自由时间很多,所以会有很多人去打柏青哥或者和女孩子约会。其实浪人不等于是在认真学习的人”。

浪人期間が長くなるほど、怠惰な日々を過ごしてしまう人も少なくないという。多浪は回り道なのか、それとも人生の糧なのか。

他说,备考时间越长,越来越多的人就开始懒散度日。这么看来,这究竟是一条弯路,还是人生的积累呢?

自身も浪人経験があるひろゆき氏は自身の公式YouTubeで「僕は浪人したのは結果としてよかったと思う。高校卒業した後、僕は無職になった。世間は無職に対してどういう扱いをするのかわかった。人は立場によって相手への対応が変わる。これは知っていたほうがいいと僕は思っている」と語っている。

曾经二战过的hiroyuki在自己的官方油管频道中说过:“从结果来看,我很欣慰自己能重新尝试。高中毕业后我没有找到工作。我也知道社会是怎么看待没有工作的人的。人就是这样,立场不同,对人的态度就不同。我觉得大家都应该知道这个事实”。

その上で、ひろゆき氏は「1年勉強してどこも受からないんだったら、もう勉強する能力がないから、親が金持ちじゃなかったら、早めに諦めたほうがいい」とコメント。「いろいろな事情があって勉強が1年できなかったとかであれば、何年も浪人するのもありかもしれない。でも、1年間の自由があって勉強がやれるにも関わらず、やらなかったのはそれが実力。受からないならもう高卒で働いたほうがいい」と見解を述べた。

此外,hiroyuki也说:“如果你二战学了一年还是没考上,那就说明你没有学习的天赋,如果父母不是有钱人,还是趁早放弃比较好。如果因故学不了一年,也有可能会考好几年。但是,明明已经有一年自由学习的时间,还是没考上的话就说明你的实力就是如此了。所以没考上的话还是选择高中毕业之后就去找工作比较好”。

ひろゆき氏の意見に、森村さんは「僕はひろゆきさんがおっしゃる通り、僕はどちらかというと裕福なほうで、裕福だからこそできた浪人だ」と断言。「本当、ただ生きていたら5年経っていただけだ。『苦労して5浪した』ではない」と浪人時代を振り返った。森村さんは「3浪はまだ多浪の最初だと思っていた」といい、その後「5浪目はさすがにやばい」と気づき、勉強。医学部に合格した。

森村是这么评判hiroyuki的话的,他说:“我认为他说的很对,我的话其实属于家庭比较富裕的那部分人,也正因为如此我才能备考好多年”。回顾自己的浪人时代,他也说“这五年里就真的只是活着而已,称不上什么‘披星戴月的五战’。”森村说“三战的时候我还觉得自己刚刚开始”,但“五战就真的有点难熬了”,在这样的学习过程之后,他才终于考上了医学部。

森村さんが浪人していた5年間でかかった金額は、約2110万円。費用は「親が払ってくれた」という。

森村五战期间花费了将近2110万日元(约113万元),全部由“父母承担”。

「(家賃がかかったのは)実家が田舎で予備校がなかった。ちなみにこの金額はおそらく高い方だと思う。安く抑えようと思えば、もっと安く抑えられる。医学部に入学するような裕福な子は、こうやって『そんなに要る?』というくらい、お金がかけられている子は多い」

“因为老家在乡下,没有预备学校,所以才有房租支出。而这笔费用应该算是比较高的,如果想降低成本的话还是能更低的。富裕到能考入医学部的孩子大部分都很花钱,甚至让人觉得‘真的要这么多钱吗’?”

医学部入学後、勉強のモチベーションはどうなったのだろうか。森村さんは「1~2年はそこまでじゃなかったが、3年生以降は医学に触れていくので、やったらやったでかなり面白い」と回答。「“勉強が好き”まではいかないが、やはり手に職を持つのはうれしい。」と述べた。

那么,考入医学部之后是否还有学习的动力呢?森村回答“一二年级的时候没那么大的动力,大三之后开始正儿八经地接触医学了,所以学进去的话还是很有趣的”。他还说:“虽然我还称不上是个‘爱学习的人’,但还是很享受学有一技之长的感觉的。”

親からは、浪人をどう思われていたのだろうか。前述の“9浪”経験者の濱井さんは「もうやめてくれという感じだった」と苦笑い。森村さんは「僕は言うことを聞かなかった。たぶん親としてはめちゃくちゃ言いたかっただろうが、あんまり言われなかった」と話す。

那父母都是怎么看待孩子多次参战的呢?上文中提到的“九战”大学生滨井苦笑称“他们太希望我放弃了”。而森村则说“我没听过他们说的话。我想他们大概很想让我放弃,但一直没怎么说”。

そんな森村さんに、ひろゆき氏は「もう言ってもしょうがないから諦めていたのでは。でも医者は継いでほしいから『いつかやってくれるといいな』みたいな」と親心を推察。森村さんは「やはり多浪になるとメンタルをやられて、例えば命を落としてしまったり、そういう最悪のケースもある。おそらく親としてはそれが怖くて、意外と言わない家庭も多い」と述べた。

听了森村的话后,hiroyuki也推测了他父母的想法:“或许是因为说了也没用所以就不说了吧。但他们也希望你能继承医生的衣钵所以还是‘希望能做到’吧”。对此森村说“多次备战很容易把心态搞垮,比如最糟糕的就是自杀。我想父母也很担心这一方面,所以很多家庭也不会多说”。

大学ジャーナリストで自身も2浪を経験した石渡嶺司氏は「私も現役と1浪と2浪の前半までは遊んでいた。親に勘当されそうになって、慌てて勉強した」と話す。大学側からすると多浪生はどのような扱いなのだろうか。

石渡嶺司是一位曾经二战过的大学记者,他说:“我在第一年和二战、三战的前半年都在玩。眼看着父母要和我断绝关系这才慌慌张张开始学习的”。那么,大学方面是怎样看待多浪生的呢?

石渡氏は「学部による。芸術系学部は、多浪生や社会人入学が多いので、ほぼ気にしない。他の一般的な学部、文系学部や理工系学部もあまり気にしない。ただ、医学部で多浪生であれば、医師国家試験の合格率が低い。つまり、大学受験でちゃんと結果が出てないので、医師国家試験も『合格しない確率が高いだろう』と判断してしまう。それが医学部入試差別(※医学部入試で女性受験者や多浪生を不利に扱った不正)にもつながっていた」と説明した。

石渡说:“看是什么学部。艺术系学部的多浪生或者社会学生比较多所以几乎不会在意。其它一般的学部当中,文科学部和理工科学部也都不太在意。不过,如果是医学部的话,这些学生考过医师国家考试的几率很低。也就是说,因为你在高考时没有考出好成绩,所以官方判断你医师国家考试的不合格几率很高。这也是医学部高考歧视(医学部考高被爆歧视女性考生和多浪生)问题产生的原因”。

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