会話

母の日
上海。森家。ある日の午後、緑は日本語教室に出かけている。家の中では、徹平と瑛士の2人が何か相談をしている。

(徹平が瑛士に指示をしている)
徹平:いいか、瑛士、お母さんが帰ってきても、すぐに部屋の中に入れちゃだめだぞ。
瑛士:分かっているよ、お兄ちゃん。お母さん喜んでくれたらいいね。
(帰って来た緑が家に入るのを制するように、瑛士が玄関口で話し始める)
瑛士:お母さん、お帰りなさい。
緑:ただいま一。遅くなってごめんね。今から、夕飯の支度するから。
瑛士:あっ、ぼく、さっき、肉まん食べたから、おなか空いてないよ。
緑:肉まんって、どうしたの?
瑛士:隣のおばさんがくれた。
緑:隣のおばさんって、陳おばさん?
瑛士:うん…、そうそう、そうだよ。それよりも、お母さん、中山公園で二胡を弾いている人がいたよ。いっしょに見に行かない?
緑:どうして?今から?お母さん、夕飯作らなきゃいけないのに。
瑛士:お兄ちゃんは部活で遅くなるって言ってたし、お父さんもどうせ遅いよ。
緑:何無責任なこと言ってるの。
瑛士:ねえ、ちょっとでいいから。
緑:もう、瑛士ったら、仕方ないなあ…。

(公園で、二胡を弾いている人は見当たらない。日が落ちたので、マンションに帰ってくる)
瑛士:おかしいな。ぼくの聞き間違いだったのかな。
緑:本当に、瑛士は人騒がせなんだから。
瑛士:お母さーん、ぼく、おなかペこペこ。早くご飯食べようよ。
緑:やれやれ。

(瑛士がうれしそうにリビングルームに入ると、食卓にはすでに夕食が用意されている)
徹平:お母さん、お帰りなさーい。
緑:びっくりした一。何、これ!みんなで作ったの?
健太郎:どう、驚いた?
徹平:だって、今日は母の日だよ、お母さん。
緑:そっか一。それにしても、瑛士には、すっかりだまされたわね。
瑛士:お母さん。いつもみんなのために、ありがとう。これ、お母さんの好きな花。
緑:(花をまじまじと見つめて)本当にうれしい。みんな、ありがとう。

新出語彙1

ははのひ(母の日) [名] 母亲节
にほんごきょうしつ(日本語教室) [名] 日语培训班
せいする(制~) [サ变他] 阻止、制止
げんかん(玄関) [名] 门厅、玄关
したくする(支度~) [名·サ変他] 准备、预备
おばさん [名] 阿姨
ちゅうざんこうえん(中山公園) [专] 中山公园
むせきにん(然資任) [名·形2] 不负责任
みあたる(見当たる) [动1自] 看到、看见
ひとさわがせ(人騒がせ) [名·形2] 无故惊扰旁人
やれやれ [叹] 哎呀呀
リビングルーム [名] 起居室
そっかー [叹] 是这样啊
まじまじ [副] 目不转睛、瞪
みつめる(見つめる) [动2他] 盯看、凝视

~口(くち) ~口儿,~门

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