寒梅争艳 惹人喜爱

いつもの年よりずいぶん早いという。東京の浜離宮恩賜庭園にある1本の梅の木で紅の花が開いたのは、先月半ば過ぎだった。年が明けてもう1本が花をつけた。2本とも、この庭園では一番早咲きの木だ

都说相比往年要早得多。东京浜离宫恩赐庭园里的1棵梅树红花绽放已是半个月之前的事了。新年刚过另1棵也开了花。这2棵都是庭园里开花最早的梅树。

梅は満開を眺めるのもいいが、まだちらほらというころにより趣があるともいう。きのう、散歩がてら訪れたところ、最初の1本では多くの蕾がぷっくりとしてきている。「一輪ほどの……」の風情を味わうのはいまのうちかも知れない

梅花盛开固然景色不错,可是零零散散点缀枝头的那一阵子也可说更有一番情趣。昨日,借着散步前往造访,只见最初那1棵已经是无数花蕾缀满枝头即将绽放。“梅花一朵······”,也许玩味风情正当此时吧。

庭園サービスセンターの橋本昌之(まさし)さんによると、暮れのうちから開花した例は記憶になく、驚いたそうだ。「寒いとはいえ、合間に15度になったり、暖かい日がぽっとあった。それに化かされたのかも」。あくまでも推測だが、楽しい話である

据庭园服务中心的桥本昌之先生介绍说,还真不记得曾出现过从年末期间就开始开花的事例,所以大为惊讶,“尽管时值寒冷季节,可期间也出现过急升至15度,一下子暖和起来的天气,或许是被此天况所迷惑吧。”尽管说到底这只不过是一种推测,可仍不失为是一个饶有乐趣的话题。

清楚、端正と、梅のほめ言葉には事欠かない。中国では高貴とされ、古来最も愛された花だという。中国文学者井波(いなみ)律子さんの『中国名詩集』に教えられた。北宋の詩人、林逋(りんぽ)に〈暗香(あんこう) 浮動 月 黄昏(こうこん)〉という名句がある。ほのかに漂う梅の香りが月影のなかで揺れ動くさまである

清秀、端庄之类的词语是赞美梅花不可或缺的。在中国它被视作是一种高贵的,自古以来深受人们喜爱的花。这一情况是从中国文学家井波律子女士的《中国名诗集》中获悉的。北宋诗人林逋就有〈暗香浮动月黄昏〉的名句,描写淡淡的梅花清香在月影之下随风浮动的景色。

梅と月。日本にも藤原定家(ふじわらのさだいえ)がいる。〈梅の花にほひを移す袖のうへに軒漏る月の影ぞあらそふ〉。歌人塚本邦雄の『定家百首(ていかひゃくしゅ)』に従えば、梅の香が衣服にまつわり、降り注ぐ月光が香気とからみあうかのようにきらめく……

吟诵梅花与月色,日本也有大家藤原定家,〈梅花香移沁衣袖,轩漏月影竞相辉〉。按照歌人塚本邦雄《定家百首》的诠释,该和歌吟诵的是恰如梅花的幽香渗透进了衣服,皎洁的月光与此香气相互缠绕争奇斗妍的一派美景······

寒さのなかを凜として独り咲く梅の姿は美しい。春はまだ遠い。こちらも独り、早咲きの枝に端然と向き合い、色香を愛でるのも悪くない。

在此逼人寒气之中,梅花孤傲地一枝独放是多么的美妙。春天还很遥远,同样孤独的我正视着早早绽放着花朵的枝条,喜其色且爱其香倒也是一种不错的选择。

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