天声人语2011年08月27日(土) 夏之将逝 直人离职

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毎年いまごろ、「夏休み最後の週末」がニュースになる。じりじり照る太陽、陰影濃い日々は、それだけでどこか非日常のにおいがある。今年は雨がちだが、晩夏の光は胸に一抹の感傷を引く。

每年的这个时候,新闻里都会开始报道“暑假的最后一个周末”。火辣辣的太阳、阴影浓重的日子,也随之带上一种不平常的味道。虽说今年是多雨之夏,这夏末的光辉还是会勾起胸中的一抹感伤。

〈泉の底に一本の匙(さじ)夏了(おわ)る〉飯島晴子。森のキャンプ場に湧く泉だろうか。にぎやかな声はもう消え、誰かが忘れていったスプーンが水底にひとつ。呼びさまされる光景が、烈しかった季節の終わりを告げる。

饭岛晴子诗云:“泉水底 沉着一柄汤匙 夏已逝”。那大概是森林里的野营地里涌动的泉水吧。热闹的人声已经消失不在,不知是谁落下的一柄勺子沉在水底。这副光景被从回忆中唤起,宣告着曾经热烈的季节的结束。

さて、この人も、烈しかった季節を過ぎて、後ろ姿に秋風が吹く。菅首相がきのう、正式に辞任を表明した。短命だったが、「最後の粘り」もあって、在任は小泉後の5人のうちでは最も長い。良くも悪くも、戦後最悪の非常時の宰相として名を残そう。

且说,还有个人,也正当告别了热烈的季节,留下背影任秋风吹拂。菅直人首相昨天正式宣布离任。虽然也是短命首相,终是有点“最后的韧劲”,其任期在小泉之后的5人中尚属最长。不论他好与不好,想必都会作为战后最艰难的特殊时期的宰相被记入史书吧。

ここに来て、「すっかり脂っ気が抜けた」が周囲の評らしい。あれは国民新党の亀井さんだったか、夏前に「(菅さんは)秋風の吹くころお遍路に旅立てる」と言っていた。見通しは、良いところをついていた。

到了此刻,似乎周围评论说他“彻底瘦了一圈”。记不清是不是国民新党的龟井先生曾在夏天前说过,“(菅先生)秋风吹起时便可踏上巡礼之旅了”。真是被他给说中了。

菅さんが政治の「泉」に残した一本の匙は、「脱原発依存」だろう。これで四面楚歌(しめんそか)は極まったが、共感する人も多かった。水底から拾い上げる後継首相はいようか。水を濁してごまかすなら、離れる支持も多かろう。

菅先生在政治的“泉水”里留下的那柄汤匙,应该是“脱离核电依赖”了吧。虽然此言一出当即四面楚歌,不过抱有同感的人也很不少。有没有后任首相从水底将这柄汤匙捞起呢?要是将水弄混打马虎眼的话,一定会失去很多支持吧。

もう一つお手柄を挙げれば、与野党乱戦の「菅おろし」を通じて、政治の貧相を改めて周知させたことか。何とも皮肉な「功」を残して夏とともに去る。かくて初秋の風物詩と揶揄(やゆ)された首相交代が、2年ぶりに復活する。地位の軽さはいよいよ極まる。

若要再举菅首相的一个功劳的话,大概要数通过执政党与在野党之间围绕“倒菅”的混战,使民众重新认识到政治的窘相这件事了吧。他就留下如此讽刺的“功”与夏日同去了。曾经被笑称为“初秋一景”的首相更迭,时隔两年重新上演。地位之轻,渐近其极。
 

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