万叶恋歌 「-樱之章-」(神谷浩史)12 猫(下)
猫は俺と目が合ったかと思うと、部屋の奥へと消えていった。俺の大人げない嫉妬に気づいたからかもしれない。なんて勘のいい猫なんだ! 「行っちゃったなぁ…俺のこと怖かったのかなぁ~なんて。ごめん。もう少しだけこのままでもいい?猫だけずるい。」 『うつたへにまがきの姿見まく欲り行かむと言へや君を見にこそ』 「あなたの庭が見たい」と言ったのは、貴方に会いたかったから。 俺の場合は猫だったけど…今度はあの猫とも仲良くなれたらいいなぁ~
猫看了我一眼,很快消失在了里屋。可能是感觉到我不够成熟的嫉妒了吧。真是只敏感的猫啊! “走掉了。可能是害怕我吧,我想。抱歉,就这样再呆一会好吗?只有猫的话就太狡猾了。” 『并非说,欲将篱笆看,只为见君面。』 ——说想看看你家的院子其实是想见你。 我的立场是为了猫,下次能和那只猫好好相处就好了。