お顔、お名前、ご意見、お利息などなど、相手に対して敬意の意を込めて付ける「お・ご」は最も身近 な敬語と言えますが、お電子マネー、おトイレなどは誤り ではないのでしょうか。さらに「れる」「られる」の注意点についても記しています。

脸、名字、意见、利息等等,包含了对对方的敬意而在词汇前加上“お・ご”可谓是最常用的敬语,但在电子钱包、厕所等词之前加上“お”是不是误用呢。另外,也会说明“れる”“られる”的注意点。

お電子マネー|电子钱包

お電子マネー「○○○」へのクレジットカードチャージにおけるポイント付与に関するお知らせ

电子钱包“○○○”中的信用卡支付所授予的积分相关通知

上記の文例は、クレジットカード会社からのお知ら せとして実際にメールで受けとったものです。「お金」「お札」「おつり」など、金銭を示す言葉に、美化語の「お」が付くケースはありますが、金銭に代わるものとし普及している「電子マネー」にまで「お」は必要でしょうか。

上文的例句是信用卡公司的通知,是用邮件的形式接收的。“钱”“纸币”“零钱”等等,表示金钱的词语会加有美化语的“お”,但作为代替金钱而普及的“电子钱包”也加“お”,有必要么?

相手に関するものに、尊敬の意を込めて付ける「お・ご」があります。

在和对方有关的事物上因为敬意而添加“お・ご”。

相手の体や持ち物:お顔、お名前、お住まい

相手の動作:お買い上げ 、ご意見

相手に関わること:お利息、ご預金

对方的身体、所有物:脸、名字、住所

对方的动作:购买、意见

和对方相关的:利息、存款

「お電子マネー」という表記も「お客様の電子マネー」という意で相手(=客)への敬意を表すために使われているのかもしれませんが、言葉として違和感 があります。

“电子钱包”这个表达也因为是“客户的电子钱包”这层含义而作为对对方(=客户)的敬意来使用,但是从语感来讲是有违和的。

「おビール」「おトイレ」など外来語に「お」を付けた言葉も散見します。外来語にも「お」は付かないのが原則です。

“啤酒”“厕所”等外来语前加“お”的表达也到处可见。不过,外来语前不加“お”是原则。

いらっしゃりました|到来(错误表达)

当日は、50名以上の方が会場にいらっしゃりました。

当天有50名以上的客人来到了会场。

上記の文で気になるのは、文末の「いらっしゃりました」です。「来る」の尊敬語は「いらっしゃる」ですが、それを過去形にすると「いらっしゃりました」ではなく「いらっしゃいました」です。

上述句子中让人在意的是句末的“いらっしゃりました”。“来る(来)”的尊敬语是“いらっしゃる”,但其过去式不是“いらっしゃりました”而是“いらっしゃいました”。

「来る」の尊敬語「いらっしゃる」にさらに尊敬の「られる」を付けて「いらっしゃられる」とするのは二重敬語となり、NGです。「言う」の尊敬語「おっしゃる」を「おっしゃられる」とするのも同様に二重敬語です。「おっしゃる」の過去形は「おっしゃった」で、「おっしゃられました」とするのも間違いです。

“来る”的尊敬语“いらっしゃる”再加上表示尊敬的“られる”变成“いらっしゃられる”成为了二重敬语,是NG的。“言う(说)”的尊敬语“おっしゃる”变成“おっしゃられる”也是一样的,是二重敬语。“おっしゃる”的过去式是“おっしゃった”,变成“おっしゃられました”也是错误的。

すでに敬語になっていることばに「れる」「られる」を安易 に使わないように気をつけましょう。

本是敬语的词汇不能简单地加上“れる”“られる”,这个需要注意。

ご覧になっていただきました|让...看...

ご来場いただいた皆様に展示をご覧になっていただきました。

请来场的诸位观看展出。

「ご覧になっていただく」は、「見る」の尊敬語「ご覧になる」と謙譲語「いただく」がミックスされた「二重敬語」では?と、思っていたのですが、違いました。

“ご覧になっていただく”是“見る(看)”的尊敬语“ご覧になる”和谦逊语“いただく”混合使用的“二重敬语”?可能会这么想,但其实不然。

これは「敬語連結」といって、2語以上をそれぞれ敬語にし、接続助詞「て」でつなげたもの。

这是“敬语连结”,两个词意思各自都为敬语,用接续助词“て”来连结。

来場者に「展示を見てもらった」ということを伝えたい場合、「見てもらう」の「見る」の尊敬語「ご覧になる」+接続助詞「て」+「もらう」の謙譲語「いただく」の連結 で「ご覧になっていただく」。

想传递给来宾“让他们看展示”这个意思的话,“見てもらう”中“見る”的尊敬语“ご覧になる”+接续助词“て”+“もらう”的谦逊语“いただく”来连结,成为“ご覧になっていただく”。

その過去形は「ご覧になっていただきました」です。

其过去式是“ご覧になっていただきました”。

「ご来場いただいた皆様」の後、「ご覧になっていただきました」と「いただく」が続くので、「ご来場の皆様に」に変更し、ご来場の皆様に展示をご覧になっていただきました。とします。

“ご来場いただいた皆様”的后面,“ご覧になっていただきました”有“いただく”接续,所以更改为“ご来場の皆様に”,变成了ご来場の皆様に展示をご覧になっていただきました。

この一文の主語は(例文には書いていませんが)「主催者である私たち」です。

这一句的主语是(例句没有写)“主办方的我们”。

展示を見てもらった「私たち」が立てる相手は、「ご来場の皆様」つまり、お客様。展示を見たのも「ご来場の皆様」。

让人看展示的“我们”所需要尊重的对方就是“到场的诸位”,也就是客人。看展示的也是“到场的诸位”。

ここでは、尊敬語でも謙譲語でも立てる対象が「ご来場の皆様」で一致 しているため、「ご覧になっていただく」は「二重敬語」ではなく「敬語連結」に当たります。

在这,既是尊敬语也是谦逊语都需要尊重的对象是“到场的诸位”是一致的,所以“ご覧になっていただく”不是“二重敬语”,而是“敬语连结”(的用法)。

本翻译为沪江日语原创,未经授权禁止转载。

精华文章推荐:

商务日语:聚会时的干杯祝酒语和寒暄

商务日语:那些最容易用错的敬语