これから出版される本などについて、著者の書いた原稿をより良いものにする“校閲”というお仕事があります。そんな校閲というお仕事に奮闘する株式会社鴎来堂の校閲者・小出涼香さんに、日々のお仕事の流れから学生時代に考えていたことなど伺いました。

“校对”是针对即将出版的书,让作者的原稿变得更好的工作。我们来听听鸥来堂股份有限公司的校对员•小出凉香,这位奋斗在校对这份工作中的员工从每天的工作流程到学生时代的一些想法吧。

■担当した本が売れると、怖くて読めなくなる!?

■自己负责的书大卖的话,会害怕的没法读!?

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

Q1. 请说说工作概要和一天的日程

本になる前のゲラ(原稿を本の体裁に組んだ試し刷り)を読んで誤字脱字や、表記の統一、情報に間違いがないかどうかなど確認し、指摘する仕事です。基本的には机に座ってゲラをひたすら読んでいるのですが、新しい案件をもらうときには進行担当の方と打ち合わせをしたりもします。

阅读在成为书之前的校样(将原稿以书的样子组合起来的试印),检查错字漏字、书写的统一、确认或指出信息是否正确等工作。基本上就是坐在桌子前一个劲儿的读校样,但是在有新的案件的时候也要和进展担当商谈。

1日に読むゲラの量は、その案件にもよるのですが、例えば小説などの読みものだったら、60~80ページくらいでしょうか。ふだんの読書のスピードとは異なります。

一天校样的阅读量根据案件的不同也会有所出入,比方说小说之类的读物的话,大概一天是60-80页吧。和一般的读书速度不太一样。

ゲラを読むときにまず注意しているのは誤字脱字がないかどうかですが、固有名詞や年号などが出てきたときには、それが間違った情報でないかのチェックをしたりもします。

读校样的时候首先要注意的就是有没有错字漏字,在出现固有名词或者是年号等时候,还需要确认是否是错误的信息。

場合によっては、固有名詞以外にももう少し深く突っ込んで事実確認をすることがあります。例えば「いつどこで何があったのか」というところまで調べるような感じです。

根据场合不同,固有名词以外也有些深刻事实需要去确认。比方说有时甚至需要调查到“何时何地发生了什么”这样细致的点为止。

また、引用箇所には特に注意が必要で、一言一句全部正確に同じでなくてはいけません。そういった細かい情報や、ネットで調べきれない情報などは図書館に行って調べたりもしています。

另外,引用之处是需要特别注意的,必须要一字一句不差。这样的细小的信息、网上搜索不到的信息等,还不得不去图书馆查。

<小説を校閲する際の一日目のスケジュール>
11:00 出社、進行担当者と打ち合わせ
11:10 ページのチェック(ゲラの枚数の確認など)
11:15 赤字照合
12:00 素読み
14:00 昼食
15:00 素読み
20:00 帰宅
※あくまでも一例です。ゲラの内容によって進め方やスケジュールは変わります。

<校对小说时一天的日程安排>
11:00 出勤,和进展担当商谈
11:10 页数检查(校样页数的确认等)
11:15 核对批注
12:00 读校
14:00 午饭
15:00 读校
20:00 回家
*这仅仅是其中的一个例子。根据校样的内容推进的方式和日程也会有所变动。

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

Q2. 工作有趣的地方•有意义的地方有哪些呢?

このお仕事をしていると、自分では読まないようなジャンルの本と触れることが多いです。そういうのはやっぱり、楽しいですね。普段とは違う世界を見られるのが醍醐味です。

这份工作,能够读到很多平常读不到的类型的书籍。这点很让人期待。能够看到和平时不太一样的世界的妙处。

段階を経て行く中で、前の担当者が入れた指摘を見る機会もあり、勉強にもなります。

经过一定的阶段真正进入到这行之后,有机会得到前辈的指点,能学到很多东西。

ゲラには守秘義務もあるし、校閲者は基本的に隠れた存在なので、誰がどのゲラを担当したというのは著者の方に伝わることもありませんし、世に出ることもありません。

有对校样保密的义务,校对员基本算做是隐藏的存在,谁负责什么校样,甚至连作者本人都不会被告知,更不会为世人所知。

でも何かの巡り会わせで、鴎来堂の校閲者が校閲を担当したことを著者の方がご存じのこともあるんです。Twi tterなどで「校閲ありがとうございます」といった言葉を目にしたり、編集の方を通してコメントをいただくと、やっぱりがんばってよかったなあと思いますし、嬉しいですね。

但是有时也会因为机缘巧合,作者知道了是由鸥来堂的校对员负责校对工作。看到通过推特等发布的“多谢校对”之类的信息,或者是通过编辑得到评价的时候,会觉得努力了也挺好的,很开心。

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