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渡辺淳一「美しい別れ」

来源:沪江论坛 |  时间:2006-02-09 |  作者:otokosimon |  [    ]  浏览:4060  [收藏]  [划词   ]

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別れに、美しい別れというものがあるものだろうか。
かつて僕自身別れを経験し、また人々の別れを見たり聞いたりするうちに、美しい別れというものが分からなくなった。
はたして美しい別れというのは、本当に別れであろうか。
別れというのは、そんなに美しく、きれいごとなのだろうか。
自分自身に問いかけたとき、かつて一人の女性との別れが頭に甦ってくる。
その女性のなを、k子とする。
まだ、医者になりたてのころだったが、私はk子を好きだった。
職場も近かったし、付き合って一年後から体の関係もあった。彼女のアパートに泊ったこともある。
このころになると、好きというより、愛しているという言葉が当たっている。
いや、愛している、という言葉でも足りないかもしれない。
男と女の行き着く、一つの業のようなところまで逹していた、とでもいうべきかもしれない。
このk子と、僕は別れた。
別れるに至った理由は、ここでは触れない。それは互いの事情とわがままも重なっている。彼女は僕に未練が会ったが、それ以上に、私は彼女に未練があった。別れの瞬間の事情から言えば、彼女のほうがむしろさばさばしていた。
だが、それは別れが一つの既定事実になってからのことで、それまでは互いに恨み、苦しんだ。
青春のもつ突拍子もない大胆さと、アンニュイが別れを一層複雑にした。
とにかく、ここで別れるに至った事情を説明しても仕方がない。
それは当事者にとっては深刻でも、第三者には他愛無いことであったり、過去として見ると、つまらないことであったりする。
愛のもつれは、当事者だけのものであり、それ以外の人に説明すべきことでもない。
それに、別れの理由を述べるのが、本稿の目的でもない。
問題は「別れ」そのものである。
とにかく、そんなわけで、僕達は別れることになった。それが互いのために最良で、好ましい形だと考えたからである。
だが、心では決めたが、実際はそうきっぱりはいかなかった。
「別れよう」というのは一つの決意で、私のすべてが納得したことではなかった。
少し大袈裟に言えば、頭では納得していたが、体まで納得したわけではない。
いっとき、私は自分のなかに、二人の自分がいるような気がした。
K子と別れようとしている自分と、別れたくないという自分、二人がせめぎあい葛藤していた。相対するものが、自分のなかを駆け巡っていた。
互いに別れると決めてからも、僕達は何度か会った。
初めは十月の末で、北国の秋はすでに終わりかけていた。
僕は紺のコートを着て、彼女は白いフードつきのレインコートを着ていた。
その夜、僕達は行きつけの喫茶店で会い、それから街のレストランへ行った。
「スコット」といって、札幌では比較的高級なレストランだった。
そこで食事をしながら、僕達はこれっきりで別れるつもりだった。
事実、その前に、別れることに話がついて、最後の食事をしようと約束していた。
当時、僕は無給で、二人で飲んだり食べたりするお金は割り勘だった。
だが、その夜だけは僕がおごることにした。
二人の最後の夜くらい、自分でおごりたかったし、三年余りにおよぶ彼女の好意への、お礼の気持ちもあった。
当時の僕としては、身分不相応な洋食のAコースというのを頼み、よくわからぬままワインも注文した。
ワイングラスにボーイが注いで去ったあと、僕達はグラスを持って乾杯した。
「さよなら」というのは照れくさく、「じゃあ」とだけ、いったような気がする。
そのまま食事をして、仕事のことや、寒くなってきたことを話した。
その数日前に、西の手稲山には、すでに初雪が振っていた。
そうした話をしている分には、二人は普段と変わらず落ち着いていた。はたから見ると、仲睦まじい恋人同士が食事をしているように見えたかもしれない。
僕はふと、このまま二人は淡々と別れるかもしれないと思った。
この二人の状態が少しずつおかしくなってきたのは、食事が終わりかけ、ワインのボトルを一本飲み干したころからだった。
お酒に弱い彼女は目のあたりを軽く染め、僕も少し気が大きくなっていた。
洋食のコッスが終わったところで、私たちは立ち上がった。
初めの予定では、レストランを出て、そのまま別れるつもりだった。そうすることは、彼女も納得していた。
だが、外へ出ると風が冷たかった、一瞬、私はこのまま別れるのは、少し酷なような気がした。
それは彼女のためだけでなく、僕自身にも淋しすぎる。
「ちょっと、もう一軒だけ飲みに行こうか」
僕が言うと、彼女は素直にうなずいてくれた。
枯葉の舞いだした舗道を歩きながら、僕は「もう一軒行くのは、風が冷たいからで、別れたくない彼ではない」と自分にいいきかせた。
別れるはずの女性と、いつまでも一緒にいる理由を、風や寒さのせいにするのは卑怯かもしれないが、実際、そのときはそうだと思いこんでいた。
だが、そう言い訳することが、すでにおかしかったのかもしれなかった。
もう一軒のバーに行き、飲んでいるうちに僕は次第に気持ちが和らんできた。
今日で最後だという、悲愴な気持ちが薄れ、まだまだこれからも一緒にいるような錯覚にとらわれてきた。
今何故、別れなければならないのか、その根拠さえ疑わしくなった。
それは彼女も同じらしかった。
酔って、いつの間にか、僕の肩に頭を寄せている。
やがて、二軒目の店を出ると十時だった。
風は相変わらず冷たい。その北風に触れて、僕は改めて、今日彼女と別れるために会ったことを思い出した。
僕達は、一通りの少なくなった裏小路を並んで歩き、表通りに出たところでタクシーを拾った。
「送っていこう」
K子はしばらく僕の顔を見てからうなずいた。
繁華街から彼女のアパートまでは、車で十五、六分の距離だった。
広い通りを左へ曲がり、薬屋の角を右へ曲がったところが彼女の家である。そこへ着いたら、僕はもう永遠に別れなければならない。
車が停まったら、男らしくきっぱりと分かれよう。
そう思いながら、タクシーが彼女のアパートの前に着いたとき、僕はまるで別のことを言った。「ちょっと、寄っていい?」
「降りるの?」
僕はうなずくと、すぐお金を払って、あとを追った。
そのまま、K子の部屋へ行く。
ドアを開けてはいると、部屋の中は暗くてひんやりとしていた。窓際にある机の上の置物が、闇の中にぼんやりと浮き出ていた。
僕は、こんなところにK子を一人で帰すのは可哀想だと思った。やっぱり家までついてきてよかった。
「コーヒーがいい、それともお茶?」
「お茶をもらう」
僕達はまた、今までと同じように、小さな座卓に向かい合って坐った。
八畳とダイニングキッチンの部屋には、ガスストーブがつき、暖かさが部屋に満ちてきた。
僕は、ガスストーブの火で赤く揺れる彼女の顔を見ながら、「今夜だけ」といった。
結局、その夜も、僕は彼女のアパートに泊まり、翌日、あたふたと病院へかけつけた。

僕たちの別れは、いつもこんなふうに、にえきれなかった。
今日こそは別れようと、大決心をして会いながら、気がつくとまた互いに体を寄せ合っていた。
男らしくな、女々しいといわれたら、弁解の余地はない。
自分で自分にあきれた。
それは彼女も同じようだった。
「今日で終わりにしましょう」といいながら、いつか僕を受け入れていた。
もちろん、最終的には、僕が求めるから、そうなるので、彼女から積極的に求めることはなかった。
現実に求めていくのは、常に僕のほうである。
だが、といって彼女のほうに責任がないとも言い切れない。
雰囲気に流されるとはいえ、彼女のほうにも、ある程度、僕を受け入れる態度はあった。
今日一日ぐらい、今一度だけ、という思いが、二人の気持ちを一層かきたてる。
これで、この人と二度と会えないかもしれない、そう思うと、さらに燃える。
それは残り火が燃え尽きる瞬間、鮮やかな焔の色を見せるのに似ている。
もう会えない、これで最後、そう思いながら、僕たちは逢瀬を重ねた。
それはあたかも、より激しい恋をするために、別れを利用しているとも言える。
だがいつまでも、そんな状態が続くわけもない。
彼女が僕から去っていく日は、刻々と近づいていたし、僕も周囲から注意を受けていた。
結ばれる可能性もない女性と、いつまでも会っているのは罪悪だとも言われた。彼女の幸せを思うなら、きっぱりと離してやるべきだとも言われた。
それもこれも、みんなわかった。
充分すぎるほどわかりながら、そのようにできない。
それは、人間の一つの業のようなものかもしれない。
やがて十二月になった。彼女の去っていくっ日は目前に迫っていた。
僕はふと、二人で会うのを、夜にするからだめなのだと思った。夜の、心が萎えるときに会うから別れられないのだ。
真昼間、明るいガラス張りの喫茶店ででも会えば、きっぱりと別れられるのではないか。
昼間、なに気ない会話のあと、「じゃあね」といって店を出て行く。それなら、未練なく、ドライに別れることができるのではないか。
日曜日の午後、僕達はガラスごしに舗道の見える喫茶店で会った。
平凡な会話のあと、「じゃあ」と、伝票を持って立ち上がった。
だが外へ出て、明るい光の中で歩き出すと、二人は自然に同じ方向に歩き出した。
どこに行くとも、行こうか、とも言わない。
ただ足が一緒に並んでいく。
それは、僕の意思というより、体が勝手に動いたといったほうが正しい。僕でない、もう一人の自分が歩いていた。
別れたくないのに、無理に別れるのは、罪悪ではないか、そんな理屈も考えた。
こんなことをくり返して十二月の半ばになった。
もう本当に日が迫っていた。
暮の二十八日には、K子は故郷へ帰り、そのまま札幌へは戻ってこない予定になっていた。
そのぎりぎりの前日、僕達はまた会ってしまった。
そしてそこで、僕達はついに激しい喧嘩をした。
ついに、というのは、前からその兆しがあったからである。
会いながら、ふとした沈黙の瞬間、僕達は互いに憎んでいるのがわかった。
言葉にははっきり表さないが、心の中に言葉を押し込んでいた。
それは、なお愛し合いながら別れざるを得ない、そのことへの怒りと苛立ちが原因であることもわかっていた。
だが、そのことは、いまさらぶり返したところで仕方がなかった。二人が十分考えたあとで出した結論であった。
一見、それで納得していた。
しかし、心のそこではなお納得しきれない、もやもやが押し隠されていた。
考えてみると、二人は実際以上に、きれいに振舞おうとしていたのかもしれない。
愛し合っているのに、一緒にいられない。その不満をもっているのに、表面は美しく別れることばかり考えていた。
「どうせ別れるなら、きれいに分かれましょう」そうな言葉に酔っていた。
そこに無理があった。
暮も迫ってぎりぎりになって、その無理が一気にあふれ出た。
そのときの言い争いは、いまここでは思い出せない。情景はあざやかに思い出せるが、今それを書きたくない。
多分、僕は彼女の我慢の足りなさをなじり、彼女は僕の身勝手さを責めたはずである。
言い合っているうち、僕は、「そんなに結婚したいなら、誰とでもしろ」と叫び、彼女は「あなたは卑怯よ」と言い返した。
今考えると、互いに一理あり、互いに我がままでもあった。
だが、そのときは二人とも冷静さを失っていた。
とことん相手を責め、非難した。
最後に、僕は、「もう、これで君と別れてせいせいする」と叫び、彼女の「私もよ」という声をきいて、外へ飛び出した。
すでに十二月の末で、街は深い雪に覆われていた。
その雪道を、僕は酔いと淋しさでふらつきながら、「馬鹿野郎、馬鹿野郎」と叫んだ。
「あんな奴、苦労して、不幸になればいい」ともつぶやいた。
だが、それは、まさしく僕が彼女を愛している証拠でもあった。
罵り、叫び、けなしながら、僕はぽろぽろ涙を流していた。
何の涙なのか。
彼女に言い争いで負けた口惜しさか、きれいに別れようとして、できなかった無念さか、最後まで彼女をとらえきれなかった、自分の不甲斐なさへか。
そのすべてのようであり、そのどれでもないようでもある。
とにかく僕はその夜、街へ出て、酔いつぶれるまで飲んだ。
目を開けていられぬほど泥酔し、吐き、床に入り、やがて目が覚めると、窓際に昼近い陽が射していた。
僕は慌てて、彼女のアパートに電話をしてみたが、彼女は朝早く故郷へ向けて発ったあとだった。
すでに十二月の三十日で、目にしみる銀世界の中で、僕は彼女の名前を呼んだ。㤢凄サ냄뼽뛂ಶ沪江欢迎您!©版权所有沪江网ಶ뛂뼽냄サ凄㤢

僕は美しい別れがないとは思わない。別れは美しく、甘美なものである。
だが、それはある年月を経て、思い出したときの感傷で、別れそのものの実態とは少し違うような気がする。
年月というものは、すべてのものを美しくする。それは魔術師のように巧妙で、鮮やかである。
年老いた人はみな、自分の青春時代を、古きよき時代という。
八十年代の人は大正を、六十代の人は昭和初期を、そして四十台の人は、あの大戦と、それに続く暗い年代をさえ、よき時代という。
それはみな過去というベールを透かしてみたときの感傷で、その時点からの見方ではない。
それは過ぎた青春へのノスタルジイで、その意味で、一方的でナルシスティックなものである。
だからこそ、ある人が、自分たちの青春が素晴らしかったことをいかに熱心に説明したところで、ほかの世代の人には、何の共感もよばない。
冷ややかないい方をすれば、自己陶酔としかうつらない。
恋の別れも、それに近い。
いま僕は、k子との別れを、甘く美しいものとして回想できる。
二人は愛し合っていたが、互いの立場を理解して別れたのだと思い込むことができる。
それはまさしく、思い込むという言葉があたっている。年月の風化が、美しいものに過去をすり変えた。
だが、別れの実態はそんな美しいものではなかった。互いに傷つけ合い、罵り合い、弱点をあばき合った。
とことん、相手がぐうの音も出ないほど、いじめつけて、そして自分も傷ついた。
愛した人との別れは、美しいどころか、凄惨でさえあった。
しかし、それはいいかえると、そうしなければ別れられなかった、ということでもある。
そこまで追いつめなければ別れられないほど、二人は愛し、憎みあっていた。
僕は今でも、「君を愛しているから別れる」という台詞を信じられない。
そういう論理は、女性にはあるかもしれないが、男にはまずない。
たとえば、恋人にある縁談があったとき、「君の幸せのために、僕は身を退く」ということを言う男がいる
また、「僕は君には価しない駄目な男だ。君がほかにいい人がいるなら、その人のところに言っても仕方がない」という人もいる。
こういう台詞を、僕は愛している男の言葉としては信じない。
もし男が、相手の女性をとことん愛していれば、男はその女性に最後まで執着する。
もちろん、人によって表現に多少の違いはあろうが、そんな簡単にあきらめたりはしない。
その女性を離すまいとする、かなりの犠牲を払っても、その女性を引きとめようとする。
恋とは、そんなんさっぽりと、ものわかりのいいものではない。
いいどころか、むしろ独善的である。
相手も、まわりの人も、誰も傷つけない愛などというものはない。それは、傷つけていないと思うだけで、どこかの部分で、他人を傷つけている。
愛というのは所詮、利己的なものである。
だから傷つけていい、という理屈はもちろん成立たない。他人を傷つけるのは、できる限り少なくしなければならない。
「君の幸せのために、僕は身を退く」という言葉は、一見耳ざわりがいい。
冷静に、大きい視野から、物事を見ているように思う。
しかし、愛に冷静とか、大きな視野などというものが必要であろうか。少なくとも、燃え滾る愛の火中にある人が、そんなことを考える余地があるだろうか。
冷静とか、客観的という言葉は、なぜか「愛」にそぐわない。借り物のような感じがする。
「僕は君にそぐわない。君の幸せのために身を退く」
こんな言葉を言いかけたとき、男は相手の女性と別れることを考えている。そろそろ退けどきだと思っている。
その証拠に、女性が、「私はあなたで満足だから、いつまでも従いて行くわ」といったところで、男は態度を変えはしない。
やはり、「僕は君に価しない」と繰り返して引き下がっていく。
男は大胆なようで、根本的なところで気の弱さがある。それは一種の優しさでもあるが、曖昧さでもある。
男が女性と別れたいと思うとき、面と向かって、「君が嫌いになった」とは言わない。そういう台詞は、言うべきことでないと、幼い時から教えられている。
女性から去っていくとき、男は少しずつ疎遠になる。もし女性がそれを許さず、面と向かって問い詰めたとき、男は次のような台詞を吐く。
「君の幸せのために身を退く」
考えてみると、この言葉は便利であるとともに罪深い。
こういう耳障りのいい言葉で、男は逃げようとするが、同時に、この言葉には、もしかして、別れは美しいのではないかという錯覚を抱かせる。
愛し合ってなお別れる、そのときにも、この言葉は使われる。
あの人は、わたしを愛していた。好きだったけど、ある事情で別れざるを得なかった。そう思うことで女性は納得し、別れを思い出の一頁にくり込むことができる。
男も、内心はともかく、そう信じ込もうとする。
誰でも、どうせ別れるなら美しく別れたい。互いに憎まず、憎まれず別れたいと思う。
それは男も女も同じである。
だが、真実愛し合った愛は、往々にしてきれいごとでは済まされない。互いに傷つき、罵り合い、痛め合って別れる。
そこにこそ、人間のはかりがたい、理屈どおりに行かない、おろかで哀しいところがある。
「君の幸せのために」などという言葉の中に、僕は真実を見ない。
そこには愛の軽薄さと、調子のよさしか感じられない。
本当に愛し合った末の別れなら、どんなに傷つけ、罵り合ってもいい。とことん傷つき、そこからもう一度這い上がればいい。
別れるとき、美しいか醜いか、スタイルなど考える必要はない。無理に美しい別れに拘泥することはない。
今無理に別れをつくろわなくても、やがて年月が、過去のベールを通して、美しく甘い別れに変えてくれるからだ。

渡辺淳一:小説家。直木賞選考委員。北海道上砂川町に生れる。札幌医科大学医学部卒。医学博士。中学時代から短歌に親しみ、のち医学と文学を志す。大学在学中同人雑誌「東しょう」に参加。卒業後昭和41年から整形外科講師をしていたが、心臓移植事件をさなかの43年に大学を辞めて上京、作家生活に入る。母の死を医者の目で捉えた「死化粧」で新潮同人雑誌賞を受け文壇にデビュー。テレビ・ラジオドラマも執筆。45年運命の力に翻弄される人間のか弱さを描いた「光と影」で直木賞を受賞し、55年には「長崎ロシア遊女館」で吉川栄治文学賞を受賞。明治時代を中心とした歴史的伝説的なもの、男女の愛と性のものなど幅広く活躍。ほかに、「小説・心臓移植」「ダブル・ハート」「女優」「花埋み」「ひらひらの雪」「うたかた」「ふたつの性」「空白の実験室」など数多くある。「渡辺淳一作品集」(全23巻、文芸春秋)も刊行されている。

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