真木氏が想定した戦略とは?
真木预想的战略是?

「クラウドファンディングの目的は、パブリシティ」との言い分は、ビジネス戦略的な意味では理解できるものの、では片渕監督のファンとして、資金を提供した立場からはどう映るだろうかという疑問もある。このプロジェクトにとって、クラウドファンディングとその成果は、それほど大きな存在なのである。

“大众资金筹措的目的是广告宣传”的说法可以从商业战略上来理解,但是作为片渊导演的粉丝,对于从提供资金的立场上来看,对作品的表现形式抱有疑问。对于这个项目来说,大众筹措资金的成功就是如此重要的存在。

真木が当時想定した戦略はこうだった。クラウドファンディング導入の目的をパブリシティと位置づけ、この手法を話題にすることで映画への出資企業を募り、製作委員会を組成する。そこから先は、通常の映画製作と同じだ。だがしかし、クラウドファンディングという手段は、事業資金を募るための手法としては、不確実性が伴う。そのことを、真木は承知していた。

真木当初预想的战略就是如此。导入大众资金筹措的目的就是进行广告宣传的定位,以此手法创作出话题来募集给电影出资的企业,组成制作委员会。这之后便与普通的电影制作一样了。但是,大众资金筹措这一手段,作为募集事业资金的手法,伴有很大的不确定性。真木也清楚这一点。

「クラウドファンディングそのものは、資金調達の手段として、とても危ない。オーバーに言えばサギと表裏一体ですね。何をもってサギと言うか。おカネを出した人がサギだと感じたらサギなんです。僕もクラウドにはいろいろとおカネを出しているんだけど、見返りが多いか少ないかは関係ないんですよ。応援する人はおカネではなくて、プロジェクトになることを期待しているわけですから。その思いにどう答えるかが問題です」(真木氏)

“大众资金筹措作为募集资金的手段是非常危险的。如果超过募集目标就是诈骗。凭什么说是诈骗呢。一旦出钱的人有诈骗的感觉,那就是诈骗。虽然我也向大众出过各种各样的资金,但与回转资金的多少并没有关系,因为给你加油的人期待的并不是钱而是作品。如何回应这份期待才是问题所在。”

製作委員会は「常識」の集まり
制作委员会是“常识”的汇集

片や製作委員会。昨今の映画製作で主流となっているこの方法は、複数の企業から出資を集めることでリスクを軽減できるメリットはあるが、意思決定が保守的になる傾向は否めない。

另一方面制作委员会。近来电影制作的主流方法是通过几家企业一同出资来尽可能的减少风险,这个方法虽然有优点,但也不得不承认意见会倾向于保守化这一缺点。

「製作委員会というものは、いわば“常識”の固まりです。このアニメはファンタジーとか、奇跡とか、魔法とか、ロボットとか、いわゆるアニメらしい特徴がありません。“片渕監督だから、いい作品ができるけれども……”というのが、委員会に参加する会社の“常識”なんです。それはもう、仕方がないですね。サラリーマンの稟議の世界では、冒険はできないんです。クラウドファンディングの支援者は、片渕監督を押し上げたいという匂いを感じてくれた、大衆無視のエンタメ業界に不満がある人が多く存在していたのではないか。原作者のこうの史代さんと片渕ファンだけでなく、アニメらしくないアニメ映画、でも本物が見たい。支援者の中にはこんな方々がいたんじゃないかと思っています」(真木氏)

“所谓的制作委员会可以说是‘常识’的汇集。科幻元素、奇迹、魔法,又或是机器人元素,换句话说,像是动画应该有的特征,在这部作品里一概没有。“因为是片渊导演,所以能做出好的作品…”有这样的说法,去也是基于委员会的‘常识’,但这也是没有办法的事。在工薪者的世界里是不能冒险的。从大众资金筹措的支持者那里感受到了他们想要推举片渊导演的气氛。不是有很多人对无视大众的娱乐界怀有不满吗?不仅是原作者河野史贷和片渊导演的粉丝,在众多的支持者中一定也有许多人抱着“想看不像动画的动画电影”的想法”

クラウドファンディングで話題を作り、同時に出資企業を募り製作委員会を組成するという、真木のもくろみは徐々に現実化して行った。まず出資を申し出たのが、都内を中心に映画興行・配給・製作のほか、飲食店経営なども手掛ける老舗企業・東京テアトルだ。

以大众资金筹措制造话题,同时募集出资企业组成制作委员会,真木的计划逐渐变成现实。首先申请的出资企业除了以东京为中心的电影发行、配给、制作公司之外,甚至也有老字号企业・东京剧院。

「クラウドファンディングの反応がとてもよく、それで“配給をやります”と、東京テアトルが手を挙げてくれた。それから渋谷のミニシアター・ユーロスペースの堀越社長と北條支配人が来社され、“この映画を上映したい”と言ってくれました。テアトルとユーロスペース。なんて非常識な人たちだろう(笑)。でも、涙が出ました……」(真木氏)

“大众资金筹措的反响非常好,因此会让东京剧院心甘情愿出资。之后位于东京涩谷某电影院的堀越社长和北条经理来到我这,表示‘想让这部影片上映’。(当时我就觉得)是多么不按常理出牌的一群人啊(笑),但是,却泪目了……”

パブリシティを目的としたクラウドファンディングの導入だが、そこで集めた資金で制作した5分間のパイロットフィルムがまた、多くの支持者を生むことにつながっていく。

以广告宣传而进行的大众资金筹措的导入,用筹措的资金制作的5分钟样片会带来更多的支持者吧。

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