○生産性は高く、残業はほとんどない

○生产力高,几乎不加班

諸外国に比べて日本人の労働時間は長い、とよく言われる。サービス残業が常態化しているブラック企業の労働時間が長いのは当然として、普通の企業であっても残業がまったくないということは珍しい。有給休暇をほとんど消化できないという悩みもよく耳にする。残念ながら、多くの労働者にとって日本の労働環境はよいとは言えない。労働基準法という法律はあるものの、厳密に運用されているとは到底思えない。

与其他国家相比,日本常被认为劳动时间过长。免费加班常态化的黑心企业劳动时间长自然不必说,就算是一般的公司,完全没有加班的也很罕见。时常听说那些带薪假期根本无法使用。遗憾的是,对于大多数劳动者来说,日本的劳动环境真谈不上好。虽然有劳动基本法这一法律的存在,却没能严格地贯彻执行。

一方で外国に目を向けてみると、日本よりもずっと労働時間が短く、有給休暇もほぼ100%消化できるという国がいくつかある。たとえば、ドイツではほとんどの会社員が毎年約30日の有給休暇をほぼ100%消化し、1日10時間以上は働かない。ではその分ドイツの人たちの仕事のアウトプット量が少ないのかというと、決してそういうわけではない。むしろ、彼らは日本人よりも高い生産性で仕事をこなしている。経済だって好調だ。

然而放眼国外,比日本劳动时间短、能休带薪假期的国家历历可数。例如,德国几乎所有的公司职员每年都能休带薪假30天,虽然1天不可工作超过10小时,但却绝不会减少德国人的工作产出量。反而他们比日本人的生产力更好,工作做得更好,经济情况呈上升趋势。

本書『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』(熊谷徹/青春出版社/2015年8月/880円+税)では、このような「ドイツ流の働き方」や「ドイツの経済成長を支える政策や法律」が紹介されている。日本企業で働くことに慣れてしまっている人にとって、ドイツ人の休暇に対する考え方や会社についての考え方はきっと奇異に映るだろう。中には「そんな非常識な!」と怒り出す人すらいるかもしれない。しかし、冷静に考えてみるとドイツ人の働き方や休暇についての考え方には、僕たち日本人も見習ってもよいものが数多くある。この本をきっかけに、日本人の働き方が今のままでいいのか考えてみるのは有益に違いない。

在《德国人为什么1年休假150天还能做好工作呢》一书(熊谷徹/2015年8月/880日元+税)中,介绍了“德国式的工作方式”和“支持德国经济增长的政策与法律”。对于习惯于在日本企业中工作的人来说,一定会对德国人关于休假的想法及关于公司的考量相当吃惊。甚至可能有人会认为“那也太没常识了吧!”不过,冷静下来仔细想想,德国人的工作方式和关于休假的想法,有许多地方值得日本人好好学习的。以此书为契机,不妨认真考虑一下日本人至今为止的想法真的没问题吗?

○ドイツの年間休日は150日、残業もほとんどない

○德国全年休假150天,几乎没有加班

本書のタイトルにもあるが、多くのドイツ人は1年に約150日程度休みをとっている。1年は365日であるから、1年の約41%は休みだという計算になる。これは驚異的な数字だ。日本の場合、会社で長期休暇を取ろうとすると長くて1週間程度しか取れないが、ドイツでは多くの人々が少なくとも2週間の休暇を取る。しかも、休暇中は会社のメールを見たり電話に出たりする必要は一切ない。

在本书的标题上也写了,大多数德国人一年大约可以休息150天左右。以一年365天计算,大约41%的时间都在休息。这数字实在很惊人。如果是日本,想要向公司申请长假,最多也就1个星期,而在德国,大多数人至少请2个星期的假。而且,在休假中,完全不需要查看公司邮件或接公司的电话。

○ドイツ人にとって休暇は神聖なもの

○对于德国人来说,休假是神圣不可侵犯的

ドイツの労働時間が日本よりも短い理由にはいくつかあるが、まず挙げられるのが休暇に対する考え方の違いだ。多くの日本の会社では、休暇を取ることは基本的には後ろめたいものとされている。(本当にバカげていると思うのだけど)有給を申請するときには「申し訳ありませんが」と枕詞をつけるし、休みをとって旅行に行ったのであれば職場にお土産を買っていくのは常識とされている。会社によっては、休暇中にメールに返信したり、電話に出たりしなければならないこともある。仕事が忙しくなれば、休暇がなくなることだってある。日本では、仕事と休暇のどっちが大事かと問われれば、(本心でどう思っているかはともかく)仕事と答えなければいけないような空気がある。

德国劳动时间比日本短的理由有好几个,首先提到的就是对于休假想法的不同。在大多数日本公司,请假一般来说会让人感到内疚。(真是觉得好愚昧)申请带薪假期时,还得带上“深表歉意”的开场白,请了假去旅行的话,还得给同事们买土特产,这都成了常识。有的公司还必须要在休假中回复邮件、接电话等等。如果工作过于繁忙,休假就泡了汤。在日本,要是被问到工作与休假哪一个更重要?(先不说内心是怎么想的)必须回答是工作。

一方で、ドイツ人にとって休暇は神聖なものだ。仕事と休暇のどっちが大事かと問われれば、多くのドイツ人は「休暇」と即答するに違いない。本書の中に、あるドイツ人裁判官が「我々ドイツ人にとって、休暇とは、人生の中で最も重要なものです」と語ったというエピソードが出てくるが、このような考え方がドイツでは社会の本流であり、企業も法律もこのような価値観の下で動いている。だから当然有給休暇は100%消化するし、休みの日に会社のメールや電話に出ることもない。

另一方面,对于德国人来说,休假是神圣不可侵犯的。若被问及工作和休假哪一个更重要,大多数的德国人一定会立刻回答“休假”。在本书中,还提到某德国法官曾说,“对于我们德国人来说,休假是人生中最重要的东西。”这是德国社会的主流想法,公司也好,法律也罢,都是在这样的价值观下建立起来的。因此大家自然而然就会100%休到带薪假,且能在休假时完全不理会公司的邮件和电话。

○日本人が取り入れるべきドイツ流の働き方

○日本人应该引进的德国式工作方法

もちろん、ドイツ流の働き方がすべてにおいて日本に優っているというわけではない。たとえば、サービス業の提供するサービスの質はドイツより日本のほうが圧倒的に高いという。すべての面で従業員の休暇や業務効率を優先すべきかは、議論の余地があるだろう。

当然,德国式的工作方法并不是完全适合日本。例如,服务业所提供的服务质量,日本就绝对更好。在所有层面都优先工作人员的休假及业务效率这一点上,还有待商榷。

本書の第6章では、筆者がドイツ流の働き方のうちどれを取り入れるべきであり、どれを取り入れるべきでないかのひとつの案が提示されている。僕自身も、すべてを取り入れればよいとは思わない。本書を読んで、ドイツに見習うべき点はどこにあるのか、考えていただければ幸いである。

在本书第6章,作者提出该如何取其精华,去其糟粕。笔者也认为,并不能照搬全套。看了这本书,如果能找到该向德国学习的某个点,再略加思索便已为幸。

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