2.動詞の後にさまざまな要素が付く言語

2.是种动词后面附着各种要素的语言

助詞とともに、動詞も重要です。もちろん、どの言語でも動詞は文の中心というべきものですが、日本語の場合、特に重要なのは、動詞の後にさまざまな要素が付くからです。先程の「飲みました」も、実は、基の形は「飲む」drinkで、これに「ました」という要素が付いています(「飲むnomu」の最後のuは「ました」の前でiに変わります)。「ました」は、さらに分析すると、politeに述べることをあらわす要素と、過去をあらわす要素とからできています。

和助词一样,动词也很重要。当然虽说不管哪种语言动词都是句子的中心,但在日语中特别重要的是动词后面附着着各种各样的信息。之前讲的“飲みました”实际的基本型是“飲む”,也就是“喝”。因此就可以说是在基本型后面附着了“ました”的要素(“飲む”读音为nomu,读音后的u在接“ました”的时候变成了i)。再分析下去“ました”实际上是表示敬体且表示过去。

同じ「飲む」から作られるさまざまな形をいくつかあげてみましょう。まず、たとえば「飲まない」(「ない」が否定をあらわす)、「飲んだ」(「だ」が過去をあらわす)、「飲んでいる」(「でいる」が進行をあらわす)などのように、否定や時制をあらわす要素が付きます。さらに、たとえば「可能」「使役」「受身」「モダリティ(英語でいえば、may,must,let's……などのような意味)」をあらわす要素も、動詞の後に付きます。「飲める」(可能)、「飲ませる」(使役)、「飲まれる」(受身)、「飲むだろう」(推量)、「飲もう」(意志)などのようにです。英語では、動詞の後に付くのは、-ed,-ing,-sだけで、not,can,mayなどは、動詞とは別のところに置かれますね。日本語では、それらがすべて動詞の後に付くのです。

同样由“飲む”变来的形式有很多,下面为大家试举一下。比如“飲まない”(“ない”表否定)、“飲んだ”(“だ”表过去)、“飲んでいる”(“でいる”表进行)等等,基本型后面可以附带表否定或时态的要素。另外也可以附带表可能、使动、被动、语气等的要素,变形之后就是“飲める”(表可能),“飲ませる”(表使动)、“飲まれる”(表被动)、“飲むだろう”(表推量)、“飲もう”(表意志)等等。英语里就只是在原型后加ed,ing,s;而not,can,may之类的词会放到其他句子的地方,但在日语中,这些要素全都附着在动词之后。

当然、それらが2つ以上重なって付くこともあります。たとえば、「飲まされなかったはずだ」という場合、「飲む」の後に使役·受身·否定·過去·モダリティと、5つもの要素が付いています。このようなタイプの言語は膠着語agglutinative languageと呼ばれます。日本語は典型的な膠着語です(この点も、韓国語やトルコ語と同じです)。なお、2つ以上の要素が重なって付く場合、その順序にはある程度のきまりがあります。 このように、動詞の後にさまざまな要素が付くのが日本語の特徴です。これらの要素まで含めた全体を動詞と捉えるとすれば、日本語の動詞は、とても豊かな情報を持ち、また、まことにさまざまな形に変化することになります。

当然,动词的词尾可以附着多个要素。比如“飲まされなかったはずだ”这个句子中,动词后面跟了使动·被动·否定·过去·语气5个要素。其实这种类型的语言可以被称作黏着语。日语就是典型的黏着语(在这一点上韩语和土耳其语也是一样)。另外,在多种要素同时添加的时候,其顺序有一定的添加规则。像这样,在动词后添加各种要素是日语的特征。当这些要素全跟在动词后面时,日语里的动词就附带了大量的信息,而且也能进行各种各样的变形。

そこで、日本語を習得する上では、このように動詞のさまざまな変化形をしっかり身につけて、すらすらと使えるようにしていくことが、とても大切な一面になります。大変そうに思えるかもしれませんがルールをしっかりおさえて追っていけば、大丈夫です。これについては次のページ「動詞とその活用」で詳しく述べましょう。 なお、動詞が文末に置かれる上、その動詞にいろいろな情報が付け加えられるので、日本語の文は最後まで聞かなければ重要な情報がつかめない-肯定か否定か、ということさえわからない-、ということにもなります。この点は不便といえば不便ですが、これを補うために、前もって文末を予告する機能を果たす副詞もいろいろ発達しているので、実際にはそれほど不便でもありません。

因此在学习日语的过程中,好好掌握动词的各种变化并且能熟练运用是十分重要的。虽说听上去比较吓人但只要掌握了规则就没问题的。关于这方面就在下一页“动词及其活用”中为大家做详细叙述。另外由于动词都在句末,而且上面汇集了各种各样的信息,因此在日语中,连只是想明白这句话究竟是肯定还是否定都需要听到话语的最后。虽说是有些不方便,但为了弥补这一缺点,句中预示句末状态的副词异常发达,因此其实也没那么不方便。

3.語順の自由度が高い言語

3语序灵活变换程度高的语言

先程、日本語の基本語順はSOVだと述べましたが、最も大事な点は《動詞を最後に置く》という点です。これさえ守れば、実は、これ以外の点では日本語の語順はかなり自由で、主語を目的語より後にまわすことなども可能です。

之前我们讲了日语的基本语序是SOV(主·宾·谓),最重要的是一点是动词要放到最后。其实只要记住这一点就行了,除此以外的日语的语序是非常灵活的。甚至有些情况下主语都有可能出现在宾语之后。

なぜでしょうか。まず、今見たように、動詞の部分がいろいろな情報を取り込んでしまうため、文全体の構造としては(単文の場合ですが)、動詞以外は「名詞+助詞」(および副詞)がいくつかあるだけという、すっきりしたものになります。その上で、それぞれの名詞には、その役割を示す助詞が付いているわけですから、「名詞+助詞」をセットにして動かしさえすれば、語順を変えても、情報は失われないわけです。 そこで、日本語では語順の自由度がかなり高いのですが、それだけにまた、助詞は一層大事だということにもなります。

这是为什么呢?就像之前介绍的一样,因为动词的部分附加了各种信息,在单句的情况下,剩下的部分就很清晰了,不过是几个“名词+助词”的搭配。另外名词的作用都有其助词作为提示,只要把它们当成组合一起处理,就算变了语序,句子附带的信息也不会丢失。因此日语可以灵活变化语序,也因此助词就显得格外重要。

なお、語順の自由度が高いとはいっても、一般的には《主語を文頭に、目的語を動詞の直前に》という語順が最も自然なので、初めのうちは、やはり、この語順で練習することをすすめます。

同时,虽说语序的自由变换度较高,但最自然的表达依然还是“主语放在句首,宾语紧贴动词放其前面”的顺序,因此在刚开始的时候还是建议大家多多练习此类表达。

4.わかっている名詞+助詞は述べなくてよい言語

4.省略已知名词、副词的语言

(6) あなたはいつ大使館へ行きますか。(When will you go to the embassy? )

(7) わたしはあした大使館へ行きます。(I'll go to the embasy tomorrow.)

(6)你明天去大使馆吗?(When will you go to the embassy? )

(7)我们明天去大使馆。(I'll go to the embasy tomorrow.)

というようなやりとりが、伝統的な日本語の初級教科書にはよく出てきます(「あなた」はyou、「いつ」はwhen、「大使館」はembassy、「へ」は助詞でtoの意味、「行きます」はgo;「わたし」はI、「あした」はtomorrowです)。しかし、実は、日本語では、

在传统的日语初级教材中经常出现这样的表达。(“あなた”是“你”、“いつ”是“什么时候”、“大使館”是“大使馆”、“へ”是“去”、“行きます”是“去”、“わたし”是“我”、“あした”是“明天”)。但实际场合的日语表达却是这样的:

(6') いつ大使館へ行きますか

(7') あした行きます。

(6')你什么时候大使馆?

(7')我明天去。 

というやりとりのほうが、ずっと自然です。日本語は、わかっている名詞(+助詞)は、主語であっても述べなくてよい言語なのです。このことにも、ぜひ触れておきましょう。 伝統的な日本語教育が「完全な文」を示すのは「文型(構文)」を学習者の頭に入れるためで、これは語学教育の大事な要素ではあるのですが、行き過ぎると不自然なことにもなりかねません。「文型(構文)」の知識を確実に習得して体系的な理解を深めていくことと、自然なコミュニケーションの力を高めること。日本語の学習にあたっては両方とも大切です。

这类的表达才更为自然。日语就是这样语言,即就算是主语,如果是已知信息那么就可以省略。我想先让大家对此有所了解。传统的日语的教育为了让大家记住句型就展示出整个语句。虽说学习句型在语言教育上十分重要,但过度追求完整就容易陷入语言不自然的境地。应该双管齐下,既要好好学习句型进而加深对整个语言体系的理解,又要提高自然沟通的能力。对日语的学习来说这两点都十分重要。

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