宮藤官九郎さんが脚本を担当するTBS系連続ドラマ「ごめんね青春!」(日曜午後9時)で描かれた一シーンが波紋を広げている。登場人物のせりふで言及された堀越高校(東京都中野区)がTBSに抗議。誤解を与える表現があったとして、TBS側が公式サイトで謝罪する事態に発展した。そもそも、せりふに実在の固有名詞を織り交ぜて笑いを誘うのが宮藤さんの作風。フィクションにおける表現の自由をめぐり、識者の賛否は分かれている。

宫藤官九郎担任脚本的TBS电视连续剧《对不起青春!》(周日晚9点)中的某个场景掀起了波澜。登场人物所言及的台词使得堀越高中(东京都中野区)向TBS提出了抗议。由于表达上会令人误解,TBS方在官方网站上进行了道歉。而让台词与实际存在的固有名词交相辉映来获得喜剧效果,是宫藤先生即有的风格。围绕着加以杜撰的自由表达方式,有识之士们的意见各有分歧。

■「校長には取り次げない」

■“没有向校长汇报”

問題となったのは、10月26日に放送された第3話の一シーン。生徒から勉強を教えるよう頼まれた主人公の義理の姉が「それは無理。あたし、堀越だから」と出身校と受け取れる固有名詞を出して拒否した。

出现问题的是10月26日播放的第三集中的场景。学生们请求主人公的姐姐教授学习,“那可不行。因为我,是堀越毕业的~”说出了毕业学校及令人误解的固有名词来拒绝。

堀越高校を母校とする芸能人は多く、ドラマで描かれている義理の姉は元グラビアタレントという設定だった。こうした表現に対し、堀越高校がTBS側に抗議。同校は産経新聞の取材に「TBSとの話し合いは終わっており、何も申し上げられない。校長にも取り次げない」と抗議内容を明らかにしなかった。

大多数艺人的母校都为堀越高中,剧中姐姐的角色设定为原写真艺人。对于这样的表现方式,堀越高中向TBS台发出了抗议。对于产经报社的采访,校方说道“与TBS的交涉已结束,无可奉告。也没有向校长汇报。”连抗议内容也未提及。

今月6日付の日刊ゲンダイは、校長が「在校生は一生懸命学業に励んでいる」「生徒の名誉を傷つける、ああいう誤解を招くようなセリフをテレビ局側がそのまま放送してしまったことは誠に遺憾」などと取材に応えたことを報じていた。せりふの内容が学校や生徒の名誉を傷つける恐れがあると判断したとみられる。

本月6日的日刊现代的采访,校长如是回应“在校生们十分努力学习”、“对于电视台播放出这样损害学生名誉、招致误解的台词,实在令人遗憾”。并认为这句台词恐怕有损于学校和学生的名誉。

■配信ではカット済み

■问题场景已删除

学校側の抗議を受け、TBS側は番組公式サイトに「お詫(わ)び」を発表。「校長先生から、今現在の学校についてのご説明もいただき、私どももお詫びすべきことと考えました。このような表現は、日々の学業に励んでいらっしゃる在校生の皆様、今後の進路として考えている受験生を始めとして、先生、保護者の皆様、学校関係者の皆様にご迷惑をおかけするものでした」などと謝罪した。

TBS接受了学校的抗议,并在节目的官方网站了发表了道歉文:“校长老师对现在学校的情况进行了说明,我等考量应道歉为宜。如此的表达方式,给每天苦于钻研学业的在校生们以及在考虑今后升学求职的毕业生,老师、家长及学校相关人员带来了困扰,深表歉意。”

TBSは、産経新聞の取材に「公式サイトに掲載された『お詫び』が全て。それ以上は申し上げられない」(広報部)と回答。学校もTBSも問題は「解決済み」との認識を示して詳細は明らかにせず、騒動の早期収束を図りたい様子もかいま見えた。

TBS对于产经报社的采访回应是“官方网站上所刊登的《道歉文》即为事实全部,其他无可奉告。”(宣传部)校方和TBS方都在细节不清的情况表示已达成共识“解决了问题”,可见希望骚动能尽快得到平息。

なお、「TBSオンデマンド」などインターネットの動画配信サービスで配信されている同作第3話で、問題となったシーンはカットされている。DVDなどのソフト化された際の措置について、TBS側は「検討中」としている。

而且,“TBS on demand”等网络动画服务站上,已将第3集中有问题的镜头删除了。关于DVD等软件的处理,TBS方表示正在“探讨中”。

■現場の萎縮懸念

■担心现场萎缩

一方、今回のせりふ表現をめぐって、識者の賛否は分かれている。

另一方面,围绕这次的台词表达,仁者见仁,智者见智。

元民放ディレクターで法政大教授の水島宏明さん(ジャーナリズム論)は「実在の固有名をせりふの中にちりばめ、ユーモアや皮肉を漂わせるのが宮藤さんの脚本の特徴で、大きな魅力になっている。今回のせりふも宮藤さん流の“毒”の効いたジョークの範囲内に受け取った」とドラマの表現に理解を示す。「学校側は笑って済ますことができなかったのか。作品全体で見れば、学園ものとして質の高いドラマであるだけに、残念だ」と話す。

原民办电视台导演、法政大学教授的水岛宏明(记者论)表示对于电视剧的表达可以理解:“实际存在的固有名词在台词运用中不胜枚举、充满幽默与讽刺的格调是宫藤先生剧本的特色,也成为其最大的魅力。这次的台词,我认为也是在宫藤先生流派‘有毒’玩笑的一种,在可接受范围内的。”还说道“学校方面没能一笑了之。而从作品整体来看,作为学园电视剧质量颇高,实属遗憾。”

これに対し、元民放プロデューサーで同志社女子大教授の影山貴彦さん(メディア論)は「舞台であれば受け入れられたかもしれないが、広範で大人数の視聴者が想定されるテレビというメディアでの表現を考えれば、もっと慎重になるべきだった。固有名詞を出さなくても、宮藤さんの意図を反映した表現は十分、可能だったはずだ」と指摘する。

与此相对的,原民办电视台导演、同志社女子大学教授影山贵彦(媒体论)则指出“在舞台上也许可以接受,但在大电视这一拥有大范围观众群的传媒来看,应该更慎重些。就算不说那些固有名词,宫藤先生的意图也应该能够充分表现出来的。”

そのうえで、影山さんは「今回の騒動では知名度のある宮藤さんが矢面に立たされた感があるが、作り手が守ってあげないといけなかった」とも語り、制作陣のチェック体制を強化し、脚本家を守る姿勢を示す重要性を強調した。

影山还强调“这次的骚动,虽然把有知名度的宫藤先生当作了众矢之的,但是制作方应该对他加以保护。”强化制作团队的检查体制,保护好编剧是十分重要的。

両氏の受け止め方は異なるものの、「制作現場の萎縮につながってはいけない」という点については口をそろえる。影山さんは「さまざまな意見が届くようになり、作り手にとっては難しい時代になっているのは確か。ただ、それでも注意を払い、工夫を凝らせばまだまだできることは多いはずだ」と話している。

两种意见虽然背道而驰,不过关于“不可让制作现场萎缩”这一点倒是异口同声。影山先生还说道“如今对制作方来说,会有各种各样的意见纷至沓来,的确常常左右为难。不过,不断提高警惕、加强防范,要下工夫的地方应该还有很多。”

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