DEARS星座物語外伝 二十四の物語-22 

原文听写:工藤凉月

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風の便りにみずがめの精霊
朗読:水樹奈々

ある小さな水瓶精霊が住んでいました。水瓶の精霊は風が運んでくれる郵便、風の便りから言葉を聞き、皆が幸せに暮らせるようにたげながら手助けをしていました。

「今日は川の上流でお祭りがあるのですね。雨が降らんのよう、太陽の精霊にお願いしておきましょう!」
水瓶の精霊は風の便りに声を乗せて、太陽の精霊に届けてもらいました。

そんなある日の事です。
慌ただしく風の便りがこんなメッセージを運んできました。「ある村が伝染病にかかってしまい、一人の若者は困っています。」
水瓶の精霊は風の便りに自分の言葉を乗せて運んでもらいました。「さて、すぐに治療薬を用意してなければいけないわね。」

慌ただしく動き出した水瓶の精霊は治療薬の材料を集め始めましたが、最後の一つはどうしても見つかりません。
「困ったわね。材料が足りないわ。」最後に見つからないのは獅子のの一部でした。獅子はこの近くに住んでいないのです。

「風さん、風さん!獅子谷に住む獅子のレオさんに伝染病を治すための材料の獅子の鬣が足りない事を伝えてはもらえませんか?」
水瓶の精霊は風の便りに自分の言葉を乗せて運んでもらいました。獅子のレオは来てくれる事を願い、水瓶の精霊は祈り続けました。
「どうかどうか薬が完成しますように…」
しかし、獅子は一向に現れません。それでも水瓶の精霊は獅子を信じて祈りを続けていました。

すると、「遅くなって申し訳ございません。」
そこにはぼろぼろになった獅子のレオが現れたのです。聞けば、風の便りが届かない深い谷に落ちてしまい、遅れてしまったとの事でした。
「本当にありがとうございます!これで多くの人が助かります!」
水瓶の精霊は涙を流しながら、獅子の鬣の一部をもらい、レオの手当をして、治療薬を完成させました。そして、無事に薬を若者に渡すことができたのです。

仕舞い

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