本文为日语知名口语学家笈川幸司原创,仅代表作者个人观点,仅供参考。

気が利く?
有眼力见儿吗?

「あの人は気が利くわ!」「痒いところに手が届くわね!」
“那个人真有眼力见儿啊!”“想得可真周到啊!”

先日、ある日本企業の方から、「笈川先生の教え子さんはほんとうに気が利きますよね。どうやって指導されているんですか?」とたずねられた。実際、わたし自身、気が利かないところもあって、もしかしたらその部分を教え子たちに押し付けているところから、「気が利く」人間がすくすく育っているのかもしれない。(笑)
前几天,有一家日本公司的人问我:“笈川老师的学生都非常机灵,您是怎么培养的?”其实我自己有时也没有眼力见儿,也许就是把这些地方强加给学生时,才不断培养出了“有眼力见儿”的人吧。(笑)

中国に長く住んでいると、こんなことに出くわす。レストランで、「すみません、コーラの大きいのをひとつください!」と叫ぶと、ウェイトレスさんがふてぶてしい表情でやってきて、コーラをテーブルの上に「ドン」と置く。触れてみると全然冷えてない。仕方がないので、「すみません、冷たいのに換えていただけませんか?」と丁寧にお願いしてみると、ふてぶてしい表情のまま「常温のコーラ」をぎゅっと握って持ち去り、しばらくして、ようやくやってきて、よく冷えたコーラをテーブルの上に「ドン」と置く。再び唖然とさせられるが、勇気を出し、「すみません、コップもください!」と叫んでみる。すると、ふてぶてしい表情のウェイトレスさんがびしょびしょに濡れたコップをテーブルの上にドンと置いて、ようやく欲しいもの(欲を言えば、びしょびしょに濡れたコップも嫌なのだが)がすべて手に入る。欲しいものを、最初から明確に言わないわたしの罪なのだろうか…。
在中国住得久了,有时会遇到这种事。在饭店当我冲服务员喊:“麻烦您给我上一瓶大可乐!”服务员就会带着满不在乎的表情走过来,“咚”地一声把可乐搁在桌子上。我一摸,一点都不凉。于是没办法,只能再次客气地要求:“对不起,能给我换一瓶冰的吗?”这时,服务员就会仍然以满不在乎的表情把常温的可乐拎走,过一会儿才姗姗而来,“咚”地一声将冰可乐搁在桌子上。我对此再次哑口无言,但还是鼓起勇气再次冲服务员喊:“麻烦您给我一个杯子!”于是,表情满不在乎的服务员就将湿漉漉的杯子“咚”地一声搁在桌子上。至此,我总算将想要的东西都拿齐了(虽然说实在的,我并不想要湿漉漉的杯子)……我一开始没有明确说明想要的东西,这是我的问题吗……

高校時代、わたしは野球部に所属していた。入部したばかりのある日の練習中、監督が急に大声で部員全員を集め、練習をストップさせてこう言った。「おい、笈川。俺が「タバコが欲しい」と言ったらどうする?」と。「タバコを持ってきます」と答えると、「ライターがなければ吸えないだろう?」「あっ、すみません。ライターも用意します」「タバコとライターだけだったら灰はどうなる?」「あっ、すみません。灰皿も用意します」という会話の流れとなった。
我在高中时曾在棒球队训练。在刚刚入队后的某一天,队员们正在训练时,突然教练大声地叫停,将队员们集合起来说了下面一番话。

“喂,笈川,我要是说想抽烟,你该怎么做?”
我说:“我把烟拿来。”
“没打火机可抽不成吧?”
“啊,对不起。我再准备上打火机。”
“只有烟和打火机那烟灰怎么办?”
“啊,对不起。我再准备上烟灰缸。”

実は、練習中に監督が、同級生の宮本という部員に「タバコを持って来い!」と言ったそうだ。すると、宮本はすぐにタバコと灰皿を監督に手渡し、ライターを握っていた。そして、監督がタバコをくわえた瞬間、きれいな音を立てて火をつけたという。こんなことのできる15歳は少ないかもしれないが、少なくともその日を境に、部員全員が「気が利く」とはどんなことかを知ることができた。
实际上,听说教练在训练中对我一个名叫宫本的队友说:“把烟拿过来!”宫本马上就把烟和烟灰缸递给教练,然后拿起了打火机。等到教练叼上烟卷的一瞬间,宫本就熟练地给教练点上了火。虽说15岁的少年中,鲜有能做到这些的,但最起码那天之后,所有的队员都明白了什么叫做“有眼力见”。

わたしが風邪で寝ていると、男子学生のひとりがお見舞いに来てくれた。その日は缶コーラを持ってきてくれたが、わたしがひと口飲んだだけで、「もういらない」と言うと、彼は「失礼します」と言って、コーラの口にサランラップをかけ、すぐに冷蔵庫にしまった。どこかのウェイトレスさんとは大違いだ。
有一次我感冒了,躺在床上,一名男学生来看我。那天他带来了罐装可乐,但我喝了一口就不想喝了,于是他一边说“对不起”,一边将可乐罐的口用保鲜膜封好放入冰箱。这和某处的服务员相比,可真是大不相同。

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