仕掛け絵本」と言えば、動物や乗り物が立体的に現れる、子ども向けの“飛び出す絵本”を想像するだろう。でも、私がある店頭で出会ったのは、姿を変えていく自然の美しさを見事に表現した、大人のための一冊。仕掛け絵本のイメージががらりと変わってしまいそうな、駒形克己さんの『Little tree』をご紹介しよう。

说起“立体绘本”,脑海里想象出来的便是立体展现一些动物或交通工具、面向孩子的“会突然跳出个什么东西的绘本”吧。然而,我在门面看到的,是为大人准备的一册书,在改变其样子的同时巧妙地表现出自然之美。来介绍一下,让立体绘本给人的印象一下子就改变的绘本——驹形克己的《Little tree》。

“誰も気付かれない小さな存在。雪の中、ずっとそのまま”

“谁都没注意到那小小的存在。在雪之中,一直都在。”

物語は、雪景色の中芽生えた本当に小さな1本の木から始まる。真っ白に広がる大地には、よく見ると隅の方に小さな影が映し出されている。ページをめくるごとに、ピンク色の春、緑色の夏、黄色の秋……と季節は進行し、木は少しずつ成長していく。共に動き形を変える影も、とても繊細に描写されている。夜が来て、また冬が来て、春が来て……。景色が変わり、その姿を変えても、木は、いつもそこに“そのまま”存在する。そしてやがて、その一生を終える時がやってくる……。

故事是从一棵在雪景之中发芽萌生、相当渺小的树苗开始的。在白雪皑皑的广阔大地上,仔细一瞧,角落里隐隐约约照出个小小的影子。每翻一页,粉色的春天、绿色的夏季、黄色的秋日……季节不断变换,小树苗慢慢成长起来。连对随着形态变化的影子也进行了非常细致地描绘。入了夜,又冬来,复又春至……即使景色变迁、树的姿态改变,但总是“就那样”在那里存在着。于是,终于迎来了生命的尾声……

1ページ1ページがそれだけで見事なアート作品なのだが、ページをめくることによって、その度に木がまっすぐ立ち上がる動きが加わる。仕掛け絵本のワクワク感と繊細なアートが絶妙にマッチして、ため息が出るほど美しい世界を作り出しているのだ。こんな仕掛け絵本があったなんて。この日は2歳の甥っ子へのプレゼントを買いにきた私だが、大切な友人へ贈りたくなってしまった。

一页一页都是完美的艺术品,随着翻页,树木慢慢直立起来。立体绘本的欢欣雀跃的期待感和纤细的艺术绝妙结合,制作出令人叹为观止的美丽世界。怎么可能会有这样的立体绘本呢~那天,我本来是要去给2岁的侄子买礼物的,却演变成赠送给重要的朋友了。

作者の駒形克己さんは、企業向けのパッケージグラフィックデザインも手掛けた経験を持つ絵本作家。お子さんの誕生をきっかけに絵本制作に着手し、0歳児からの本『LITTLE EYE』シリーズなど、数々の新しいタイプの仕掛け絵本を生み出してきた。この『Little tree』では、2010年ボローニャ国際児童図書展にて、ラガッジー優秀賞を受賞している。

作者驹形克己先生是一位在面向企业的包装、美术印刷设计等方面资深的绘本作家。他以儿子出生为契机,开始绘本创作,已制作出从0岁婴儿的《LITTLE EYE》系列,到各种各样新型的立体绘本。这本《Little tree》在2010年博洛尼亚(意大利城市)国际儿童图书展上获得了Ragazzi优秀奖。

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駒形さんの事務所である株式会社ワンストロークによると、『Little tree』はやはりプレゼント用に贈られる方が多いとのこと。都内では青山ブックセンター、クレヨンハウス、松屋銀座などの店舗で取り扱いがある他、ホームページ「駒形克己+ONE STROKE SHOP」でも注文を受け付けている。一度は在庫切れになっていたが、現在は重版が整い、いつでも出荷可能な状態なのだとか。

从驹形所在事务所的ONE STROKE公司得知,《Little tree》大多是作为礼物赠送给对方的。东京都内,可在青山BOOKCENTRE、Crayonhouse、松屋银座等店铺购买,另外还能在其主页“驹形克己+ONE STROKE SHOP”订购。虽有一次库存清空的状况,现在已协调重版,随时可出货。

大切な人へ、そして時には自分自身へのとっておきのプレゼントに。『Little tree』が残してくれる静かな余韻を、ぜひゆっくりとした気持ちで味わってみてください。(池田美砂子)

送给重要的人、或是送给自己珍藏的礼物。《Little tree》所留下的静雅余韵,请一定用悠然自得的心情好好品味。(池田美砂子)

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