童话 故事 传说
むかしむかしの、オーストラリアのお話です。  カンガルーのボラーと、フクログマのコアボンは、とても仲良しでした。  いつもいっしょに、えさを探しに行きました。  ある時、雨があまり降らないので、あたり一面すっかりかわききってしまいました。  木も草もかれてしまい、人間も動物も生きていられなくなりました。  けれどもカンガルーのボラーとフクログマのコアボンは、水のある穴ぐらを知っていました。  そして、その穴のそばで暮らしていました。  ところがその穴ぐらにも、水のなくなるときがやってきました。  カンガルーのボラーもフクログマのコアボンも、のどがかわきすぎてヒリヒリといたみました。  ふと、カンガルーのボラーが言いました。 「ずっと前、ぼくがまだお母さんのお腹のポケットに入っていたころ、やっぱり水がなくなった事があるんだよ。  そのときお母さんは水を探して、あっちこっち歩きまわったんだ。  ほかのカンガルーたちは、『赤ん坊をポケットから出して、すてちゃいなさい。そうすれば水を探すのも楽ですよ』って、すすめたけど、お母さんはぼくをしっかりお腹の袋に入れておいてくれたっけ。  ずいぶん歩いてから、お母さんは水のなくなった川へ着いたよ。  そこでお母さんたら、カラカラにかわいた砂をほりはじめたんだ。  うーんとながい事ほったら、穴のそこから水がにじみ出てきたんだ。  そしてお母さんのほった穴にだんだん水がたまって、ぼくたちは水を飲む事が出来たんだよ」 「そいつはすばらしい! すぐ、川を探しに行こうよ」 と、フクログマのコアボンが言いました。  二人は、水を探す旅に出ました。