优胜奖

「私と日本」

柏毅洋(海南师范大学)

人の記憶には、忘れられないものがたくさんあります。例えば一曲の歌、1冊の本、また1人の存在……。しかし、私にとって、一番忘れられないのは、かつて日本語先生に教えてもらった日本の四字熟語、「一期一会」です。一見四つ文字ですが、その中に深い意味が込められて、最も大事なことを考えさせられました。

一期一会とは、茶道に由来する日本のことわざ・四字熟語です。「一期」というのは「一期一命」、「一生」または「一辈子」などの意味で、「一会」とは一度の出会いということです。茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返すことがなく、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味します。つまり、人と人との出会いが一度限りの大切なものであり、大事にしなければならないという意味です。

「一期一会」は人との出会いが、人生に一度きり、二度と巡っては来ないチャンスという意味です。それを広く考えれば、人生の旅のなか、一回のみのチャンスという意味も含まれています。そのチャンスは、人との出会い、あるいは新たな場所との出会い、または、人生の夢を実現できるチャンス、大切にすべきチャンスでもあります。

よく言われるように、「大切なものを失ってはじめてその大切さがわかるようになります」。2014年は私にとって、忘れられない年でしたが、それも人生の「一期一会」のチャンスに巡り合えた年でした。大学入試の失敗で、第一志望の大学に入れず、私の精神に大きなダメージを受けました。あの年の夏休みには、悔しく、悲しく、自暴自棄の毎日でした。

その後、自分の好きな日本漫画を読めるために、日本語の専攻を選んで、今の大学に入学しました。適当に選んだ専攻ですが、勉強しているうちに、日本語学習の大変さと面白さを共に感じられるようになりました。そこで、昨年、日本福岡の海外インターンシップのプロジェクトを申し込み、面接と試験に受かって、2017年1月に日本に行くことになりました。

日本へ行く、しかも日本で留学することは夢にも思わなかったです。それはまさに、私の人生における日本との「一期一会」のご縁です。

日本のアニメーションには「貴重な日常」という言葉がよく出ています。それを「一期一会」の一意味として考えると、毎日の日常生活を人生の最後の出会いとみて、大切にすべきだということでも言えます。それは、今の私にできる唯一のことです。一度しかない日本との出会いをつかみ、日々の努力を積み重ねて、夢に向かって走っていきたいと思います。

「一期一会」とは、人が物事との間に、永遠であれ、一瞬のすれ違いであれ、あるいは、元の記憶に戻る、といった意味にこだわらないと思います。「一期一会」はチャンスに出会うというよりも、そのチャンスが人に何をもたらすのか、人生のなかで、どんな意味を持つのかということです。それは私なりに解釈した日本の諺「一期一会」の奥深い意味です。「一期一会」を私の座右の銘として、日本語を生かし、本来の夢、教育学の勉強を取り組んで、未来に教師になりたいです。教師は「人間の魂のエンジニアです」と称されます、チャンスがあれば、私は日本語を使って中国のいろいろ文化を日本人に伝いたいと思います。そして、 日本との「一期一会」のご縁を周りのすべての人に感謝したいです。

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