日本人なら誰しもが持っている名字と名前。日本におよそ13万種類あると言われる名字のランキングを見てみると……「佐藤」「鈴木」「高橋」「田中」などが上位に入ってくるが、その中で1つ注目したい名字がある。

每个日本人都有自己的姓和名。据统计,目前日本约有13万种姓氏。“佐藤”“铃木”“高桥”“田中”等姓氏居于排行榜前位,这其中有一个姓氏尤为引人注目。

それは「渡辺」だ。

那就是“渡边”!

「渡辺」は全国におよそ108万人と堂々の全国5位にランクインしている。TBSテレビ「マイネームSHOW」取材班は、そんなメジャーな名字「ワタナベさん」に関する知られざるナゾを追った。

在日本,约有108万人姓“渡边”,该姓氏荣登姓氏排行榜第五名。根据TBS电视台的《My Name SHOW》节目分析,解释了“渡边”姓氏不为人知的秘密。

「部」「邊」「邉」など多彩な「ナベの字」の秘密

“部”“”“”等多个汉字读作“na be”的秘密

渡辺という名字には、同じ読み方でさまざまな「ワタナベ」さんが存在している。まず、ワタナベの“ナベ”が実際に何種類あるか調査するために26人のワタナベさんを緊急招集した。

说起“渡边”这个姓氏,有多个相同读音写法不同的“wa ta na be”存在。首先,就“渡边”的“边”有多少种写法,召集了26位姓“wa ta na be”的人进行调查。

その中にはうっかり“わたべ”と呼んでしまいそうな「渡部」から、画数が多く書きづらそうな「邊」、この「邊」に形は似ている「邉」の名字を持つ人など渡辺界でもメジャーな4種類の“ナベ”がいた。これ以外にもしんにょうの点が1つの“ナベ”などの組み合わせを考えると、無限にありそうな“ナベ”のバリエーション。ではなぜ、こんなにも「ナベ」の字の種類は多いのか? 名字研究家の高信幸男氏に話を伺った。

这其中从稀里糊涂就念成“wa ta be”的“渡部”到笔画超多不易写的“渡邊”,还有和“邊”相近的“邉”,这四种较为为主流。此外,考虑到辶多一点等等搭配,“wa ta na be”似乎有无限变化。但是为什么会有这么多种呢?就此询问了姓氏研究家高信幸男。

高信氏がかつて調べたデータによれば、渡辺姓の「ナベの字」は少なくとも38種類あるという。その“ナベ”の字は一般的な「しんにょう」と点が2つの「にてんしんにょう」や、つくりの上の部分が「白の字」と棒が1本多い「自分の自」、さらに、その「自」の横棒が繋がっていたり、離れていたりと違いがマニアックなものばかり。

根据高信氏的调查数据显示,“渡边”的“边”字至少有38种写法。“边”这个字有“辶”的,还有带两点的“辶”的,偏旁上是“白”字,也有一种是“自己”的“自”字,此外也有“自”的横线有相连和分开之分等让人疯狂的区分。

その多くなった理由には諸説あるが、主に明治時代、渡辺家の本家と分家を識別しやすくするために“ナベ”の字を変えていった説が有力だという。ちなみに、渡辺はおよそ109万人、渡部(※わたべ含む)はおよそ18万2000人、渡邊はおよそ3万3000人、渡邉はおよそ2000人の割合だ。

有多种说法可以解释渡边姓氏的问题。这其中最具说服力的是,据说大约在明治时期,为了更加方便地区分渡边家族的本家和非本家,才给“边”这个字变换了不同的写法。顺便提一下,其中姓渡边的大约有109万人,姓渡部(包括读作wa ta be)的大约有18万2000人,姓渡邊的约有3万3000人,姓渡邉的约有2000人。

高信氏いわく“ナベの字”の種類が増えたのには衝撃の理由もあった。実は、昭和40年頃まで戸籍は手書きで登録。そのため、複雑な字形の「ナベの字」は申請した側と戸籍担当者との間で記入ミスが起きやすく、微妙な間違いがそのまま登録されたことも“ナベの字”が増えた理由だとか。

高信氏还解释了“边”字种类增多的令人吃惊的原因。实际上,大约在昭和40年(公元1965年)的时候,日本政府办理国民户籍登记。在此期间,申请人和登记人双方在处理复杂难写的“边”字时经常出现书写错误,这样一来,“边”字的各种微妙差别均被记录下来,这也是“边”字种类众多的原因吧。

これって常識!? 渡辺さんは節分に豆まきをしない

这是常识!?姓“渡边”的人在立春前不用撒豆驱邪

そして、取材班が「渡辺」姓のナゾを調査していると、驚きの情報をキャッチ。それは、日本の“ある伝統行事”をしないというもの。その行事とは「渡辺さんは節分のときに豆まきをしない」というものだ。

另外,节目组在对“渡边”姓氏调查的过程中,还发现了一个惊人的信息。那就是,姓渡边的人,在日本可以不用参加那个“传统仪式活动”。即姓渡边的人在春分前不用撒豆驱邪。(注:撒豆节作为日本传统节日之一,撒豆仪式通常在立春前一天举办。大家在午夜之前,将炙烤过的大豆撒在房屋四周,口中默念“幸福来临,恶魔快走”,以祈求好运。)

節分の豆まきは日本人にはなじみ深い行事であり、豆をまかないと鬼も邪気もはらえず、無病息災の願いもかなわないはずだが、いったい、これはどういうことなのか?

春分前的撒豆驱邪是日本人根深蒂固的传统仪式,如果不及时撒豆子的话,就不能祛除邪气,无病无灾的愿望也就无法实现。那么,这究竟是一种什么样的仪式呢?

時は平安時代。京の都で鬼の大物・酒呑童子(しゅてんどうじ)が多くの鬼を従えて暴れまわっていた。その討伐をまかされたのが日本初の渡辺さん「渡辺綱(わたなべのつな)」。彼は鬼と戦い見事、討伐に成功。この一件から鬼たちは渡辺姓を恐れるようになった。それ以来、代々渡辺さんの元には鬼が怖がって近寄らなくなり、邪気ばらいの豆まきも必要なくなったという。

在平安时代,京都城的鬼族首领・酒呑童子率领众鬼怪兴风作浪。被任命去讨伐鬼族的第一人叫渡边纲。他和鬼怪几经大战,最终成功收服鬼族。经过这件事,鬼怪们就开始惧怕姓渡边的人。从那以来,鬼族们世世代代不敢靠近渡边家族,所以撒豆驱邪对于姓渡边的人来说,也就不需要了。

実際、渡辺姓の有志が集まって結成された「全国渡辺会」の副会長・渡辺華靖氏も「先祖代々1000年以上、豆まきをしたことがない」という。

实际上,由人们自愿组成的“全国渡边会”的副会长・渡辺华靖也说了“渡边祖先在这1000年以来,都没有参加撒豆驱邪的仪式”。

「渡辺さんは節分に豆まきをしない」。この衝撃の事実を一般の渡辺さんに伝えてみると……「えー! 豆まきしたほうが楽しいのに!」「1年に1度のイベントだし、やりたい!」。意外にもみなさん、鬼が怖がっていることもお構いなし、豆まきをしたいというのが渡辺さんの多数派でした。

“姓渡边的人不用参加撒豆节”这一令人吃惊的事实在普通的渡边家族中广泛传播……“欸!还是撒豆子好!”“一年一度的撒豆节,好想参加呀!”大家似乎不在乎驱除鬼怪,更多的姓渡边的人单纯地像要参加撒豆节。

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