次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

日本の会社ほど転勤の多い会社はない。もちろん欧米の会社でも転勤はあるが、日本ほど多い国はない。それは一つには欧米ではスペシャルリストとして、自分の技能や知識を会社に売っているという意識が強いが、転勤が多くてはスペシャルリストは育たない。これに対して、日本の会社はゼネラリストを養成するという方針で、いろいろな職種を経験させることが必要であると考えている。そのために転勤は不可欠とされるのである。
もう一つ転勤は出世競争をあおる武器になっている。出世も脱落も転勤という形を通して行われることが多いが、そのため日本のサラリーマンにとって転勤は避けられない運命になっている。そこから単身赴任という社会問題が起こってくる。過労死と並んで90年代の大きな社会問題になっているが、単身赴任が多い理由は、住宅事情や子どもの学校のこともさることながら、それ以前に日本の会社では転勤が多すぎるということになる。
単身赴任は「会社人間」のあり方の問題として、大きくクローズアップされたが、それ以上に大きな波紋を社会に投げかけたのは過労死であった。過労死裁判が大きな注目を集め、「カローシ」という言葉が英語になって外国の新聞や雑誌で報道された。この過労死も「半ば強制、半ば自発」からできたもので、出世競争に駆られた「会社人間」のありようがこのような非人間的な結果を生んだのである。
(「会社本位主義は崩れるか」による)

問1 「転勤」に関して、文章の記述と合っているものはどれか。
1 欧米の会社は日本の会社より転勤が多い。
2 日本の会社は欧米の会社より転勤が多い。
3 日本の会社は転勤が多いが、欧米の会社は転勤がない。
4 欧米の会社は転勤が多いが、日本の会社は転勤がない。

問2 過労死と並んで90年代の大きな社会問題になったのはどれか。
1 単身赴任 
2 出世競争
3 住宅事情
4 子どもの教育問題

答案: 21
翻译:没有那个公司像日本公司那样工作调动频繁。当然欧美的公司也有工作调动,但没有哪个国家像日本那么频繁。这一方面是因为在欧美社会里,员工作为专家把自己的技能和知识出售给公司这种意识强,如果经常调职的话就成不了专家,而与此相比,日本企业则旨在培养通才,必须让员工经历各种工作。所以,工作调动就成了必需的。
另外一个原因是,工作调动是激发晋升竞争的武器。晋升或降职常常是通过工作调动这种方式进行的,所以对日本的工薪族来说,工作调动是不可避免了。于是就产生了两地分居这一社会问题,这与过劳死并列成为90年代的重大社会问题。两地分居之所以常见,且不说住房以及孩子上学方面的问题,首先是因为日本的公司工作调动太频繁的缘故。
两地分居作为“公司人”的定位问题备受关注,但与之相比,给社会带来更大影响的是过劳死的问题。过劳死诉讼案件引起了人们的关注,同时“karoshi”也成为英语单词出现在国外的报刊杂志上。过劳死“一半是强制,一半是自愿”,可以说是有晋升竞争所形成的“公司人”的生活方式,产生了这种不人道的结果。

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